瞳のなかの鏡【SPICEコラム連載「アートぐらし」】vol.13 芋生悠(俳優)

コラム
アート
2018.1.9

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美術家やアーティスト、ライターなど、様々な視点からアートを切り取っていくSPICEコラム連載「アートぐらし」。毎回、“アートがすこし身近になる”ようなエッセイや豆知識などをお届けしていきます。
今回は、俳優の芋生悠さんが書いた詩作品『瞳のなかの鏡』を紹介します。

第一に、目をみる。

癖だ。

瞳に映るのはその人の鏡。

知りたくて堪らないときはたくさん覗く。

 

でもたまに、鏡の中にだれもいないときがある。

そのときは探す。

必死に探す。

いないはずないから。

 

だけどどこにもいなくて、こわくなって、目を瞑った。

 

真っ暗。

 

「もうなにもみえなくなっちゃった」


こわかったはずなのに眠りかける。


そのとき瞼の裏に光が差した。

 

恐る恐る目をあける。

 

そこにはみたこのない大きな鏡があった。

 

それは紛れもなく私だった。

 

第一に、目をみる。

私の鏡には誰もいなかった。

探していたんだ。

やっとみつかったんだ。

 

「もうなにもこわくない。」

 

だって

 

おもっていたよりも、うんと醜くて

うんと綺麗だったから。
 

あとがき

はじめまして。芋生悠です。『瞳のなかの鏡』は、ある人から言われた言葉で変化した気持ちから書きました。

「役者ではない芋生悠は無価値」とおもっていた私に、「わたしは芋生悠という人間に惹かれてる。だから役者としてではなく、あなた自身の声が聞きたい」。

その時は理解できなかったけれど、今となっては大きな鏡で見つめ直せと言われたような気持ちになったのです。

2018年2月3日に、初写真集『はじめての舞台』を出します。変化した気持ちと共に成長していく姿が写真にうつっています。

手にとって確かめてください。
 

写真集情報
『はじめての舞台』芋生 悠

 写真:岩澤 高雄
 発売日:2018年2月3日(土)予定
 本体価格:2,200円+税
 仕様:A5サイズ(ビニールカバー付き)・112ページ
 ISBN:978-4-907462-33-8
 発行:ギャンビット
 公式サイト:http://www.gambit-ent.com/publication/photo/2017121230/
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