浦井健治、城田優、平野綾、前田美波里、福田雄一が『ブロードウェイと銃弾』初日前会見、城田優のタップに注目!
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平野綾、城田優、浦井健治、前田美波里、福田雄一(左から)
1994年アカデミー賞7部門ノミネートの名作映画をウディ・アレン監督自らミュージカル化した『ブロードウェイと銃弾』が2018年2月7日から日生劇場で開幕する。初日を控えた6日、出演する浦井健治、城田優、平野綾、前田美波里、演出の福田雄一が報道陣の取材に応じ、意気込みを語った。
原作は1994年に公開された映画で、アカデミー賞助演男優賞、監督賞、脚本賞など7部門でノミネート、助演女優賞を受賞した。これを監督したウディ・アレン自らがミュージカル化し、2014年にブロードウェイで上演された。1920~1930年代の曲をアレンジした、軽快でアップテンポな曲が揃っており、ブロードウェイらしい陽気な笑いとソング&ダンスがたっぷり盛り込まれている作品だ。
城田優と浦井健治(左から)
【STORY】
舞台は1920年代、禁酒法時代のニューヨーク。
劇作家のデビットは、予てからの念願が叶い自分の戯曲をブロードウェイの舞台にかけることになり、張り切っている。しかし、プロデューサーが見つけてきた出資者はギャングの親玉ニック。しかもキンキン声でろくに台詞も言えない、大根以下の自分の愛人オリーブを「主演に据えろ!」と要求し、部下のチーチを監視役として送り込んできた。さらにプライドの高い主演女優ヘレンは脚本を書き換えろと色仕掛けで要求し、名優だが過食症で女癖の悪いワーナーはオリーブと怪しい関係を持っている。ひとクセもふたクセもある出資者や俳優たちが次々と無理な注文を繰り出してくるハチャメチャな状況に、芸術至上主義でマジメなデビッドは困惑を極める。
そこになぜか、てんやわんやの稽古模様をずっと観察してきたチーチまでが脚本と演出に口を挟んでくる。舞台を完成させたい一心のデビッドは、数々の妥協を余儀なくされその度に頭を抱えてしまうが、チーチの提案は、芸術に縁遠いと思われたが的確な意見ばかりであることに気づく。デビッドと実は舞台を愛するチーチは、共に苦心して脚本を書き直し、舞台は見事大成功をおさめたが、それが引き金となり思わぬ大騒動が彼らに巻き起こっていく…。
舞台と人生、どちらが大切か。大きな選択を迫られた彼らが選ぶものとは!?
浦井健治
ブロードウェイでのデビューを夢見る劇作家デビッド役の浦井健治。「試行錯誤がありながらも一人の男性が成長していくような過程も描かれている役どころ」と自分の役について語り、「とても頼りないというところはハマっているんじゃないかと思います」。
そして「ウディ・アレンさん脚本で、ブロードウェイの本場のものが今、日本で花開きます。福田さんの手の中でたくさんたくさん温められて、このキャストとスタッフが一丸となって頑張っている。すごくおしゃれでセクシーでムードがあるミュージカル。日本ではなかなかないものがご覧頂けると思います」と語った。
城田優
マフィアの親玉ニック(ブラザートム)のボディーガード・チーチ役を演じる城田優。タップの練習にかなりの時間を割いたことを報道陣から問われ、浦井が「(城田は)朝練、居残り練、一人でもやっていますよ」と口を挟むと、城田は「僕、一切、練習していないっすよ。タップの振り付けをもらって、OKっていきなり本番やるタイプです。見たらわかりますよ、タップをやるために生まれてきた人なんだって」。浦井が「汗びしょびしょだったやん(笑)」というと、城田は「あれはシャワーを浴びたから」とスマートさを見せたい様子だった。
そんな城田に対し、演出の福田は「城田くんのタップは本当に格好いいですよ。稽古の時に俺ずっと映像撮っていたもん(笑)。真ん中に城田優がいるからこそのタップシーン。日本でここに立てるのは城田優しかいない。必見ですね」と大絶賛。
城田優と浦井健治(左から)
実は城田は稽古に2週間ほど遅れての参加だったといい、タップを初めて見たときは「絶対無理だと思った。こんなのできない」と思ったことを吐露。タップ自体、十数年前にレッスンで1時間だけタップシューズを履いたことがあるが、それ以来だという。城田は「8カウントの振りのに2時間かかりましたが……化けの皮が剥がれるのでこの辺で(笑)。頑張ります」。
作品の見どころについては「物語がすごく面白い。バックステージもので演劇の裏側や深いところまで見られて面白いですし、キャラクターが変化していく様もすごく好き。セットが豪華で、ブロードウェイに来ちゃったような感覚になると思う。福田さんのつけてくださったお芝居もウディ・アレンの原作をさらに面白くしてくれている。お客さんがどんな反応してくださるか、早く見たいです」と話した。
平野綾
ニックの愛人のオリーブ役の平野綾。浦井と城田の二人のどちらの”愛人”になりたいかという少々意地悪な報道の質問に対しては「真っ当な恋がしたいと思います(笑)。この舞台まともな人が出ていないんです(笑)」とかわした。
平野は「私史上一番布の少ない衣装を着ています。こんなに露出度のある、セクシーな舞台はなかなかない」と明かす。冒頭シーンから体を張った「平野綾ファンにはたまらないシーン」(城田)があるようで、そちらにも注目だ。平野は「日本でこの演目をやった時にこの人たちしか演じられないだろうなというぐらい、それぞれのキャストが役にぴったり。いろんな見所もありますし、楽しんでみていただける作品になるんじゃないかなと思います」と語った。
前田美波里
プライドの高い主演女優ヘレン役を演じる前田美波里。初めて演出を受ける福田については「オリーブ、オリーブと、かわいいのがお好きというか。私は好かれていないので(笑)」と笑いをとったのち、「展開の早いミュージカルなので、福田さんが作ってくださってよかったとすごく思います。ついていくのに大変な思いも、私の年齢だとありましたが、どうにか追いついたかしら」と回答した。
前田について城田は「外では見られない美波里さんのテンション。福田さんがずっとゲラゲラ笑っていた。ヘレンのキャラクターがすごく情熱的に、オープンになっていって……」と褒めちぎった。
福田雄一
演出の福田雄一は「自分の今までのキャリアの中では、すごく刺激が強かったですね」。振付けで本場の振付師が来日していることもあり、「ブロードウェイの作り方みたいなものを垣間見たような感じがした。すごく刺激が強かったですね」と語る。
舞台の出来映えについて「素晴らしいと思います。元々の作品としての出来も素晴らしいのはありますし、俳優も役にガチハマりしている面々が揃っている。僕にとっては初の日生劇場ですが、それにふさわしい作品になったかな」と話し、自信を見せた。
初日は2月7日、日生劇場で。その後、大阪、福岡を巡回する。
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取材・文・撮影=五月女菜穂
■脚本:ウディ・アレン
■オリジナル振付:スーザン・ストローマン
■演出:福田雄一
■原作:ウディ・アレン、ダグラス・マクグラス(映画「ブロードウェイと銃弾」より)
■出演:浦井健治、城田優、平野綾、保坂知寿、愛加あゆ、ブラザートム、鈴木壮麻、前田美波里ほか
■日程・会場:
【東京公演】
日時:2018年2月7日(水)〜28日(水)
会場:日生劇場
【大阪公演】
日時:2018年3月5日(月)〜20日(火)
会場:梅田芸術劇場メインホール
【福岡公演】
日時:2018年3月24日(土)〜4月1日(日)
会場:博多座
■製作:東宝/ワタナベエンターテインメント
■公式サイト:http://www.tohostage.com/bullets/