『旅する黒澤明』展 世界30か国のポスターから黒澤作品の国際性を読み解く
展覧会『国立映画アーカイブ開館記念 没後20年 旅する黒澤明 槙田寿文ポスター・コレクションより』が4月17日から東京・京橋の国立映画アーカイブで開催される。
映画監督・黒澤明の没後20年企画として行なわれる同展。黒澤明研究家の槙田寿文のコレクションから世界30か国にわたる黒澤監督作品のポスター84点を中心に、海外とのかかわりを示す資料61点を通して、黒澤作品の国際性にスポットを当てる。
『影武者』東ドイツ版(1981年)ポスター:オットー・クンメルト
出品ポスターの制作国は、ヨーロッパ諸国やアメリカをはじめ、ポーランド、チェコスロバキア、タイ、韓国、キューバ、アルゼンチン、イラン、トルコなど。日本初公開となる西ドイツのデザイナーのハンス・ヒルマンによる『七人の侍』の8枚組ポスターも展示される。さらに、各国の映画宣伝の手法を伝えるプレスシートやロビーカードや、『トラ・トラ・トラ!』のスタッフ用ジャンパー、『黒き死の仮面』の英語脚本といった資料を紹介する。
会期中には映画史家の平野共余子、同館の主任研究員の岡田秀則、槙田寿文によるトークイベントを実施。また、4月10日から22日まで『国立映画アーカイブ開館記念 映画を残す、映画を活かす。』と題した上映イベントを開催する。黒澤明の『用心棒』の馬目の宿オープンセットの撮影風景や、『生きものの記録』などを上映。詳細は国立映画アーカイブのオフィシャルサイトで確認しよう。
『国立映画アーカイブ開館記念 没後20年 旅する黒澤明 槙田寿文ポスター・コレクションより』チラシビジュアル