ハウステンボス歌劇団 プロデューサー・坂本和子さんにインタビュー

インタビュー
2015.10.29
坂本和子

坂本和子

私たちは「ベンチャー劇団」なんです。  

2013年に長崎県佐世保市のテーマパーク「ハウステンボス」に誕生した歌劇団がある。「ハウステンボス歌劇団」だ。日本の文化である「歌劇」。女性のみによるショーを行う。この歌劇団のプロデュースをしているのが、歌劇団の代表である坂本和子さん。ハウステンボスにお伺いし、直接話を伺ってきた。

――そもそもこの歌劇団を作ろうと思ったきっかけは?

私は、外務省と国際文化交流の関わりがあり、国内外での公演経験がありました。以前から関わりのあったハウステンボスの澤田秀雄氏(株式会社エイチ・アイ・エス代表取締役会長)が、「ハウステンボスを普通のテーマパークではなく、 “観光ビジネス都市”として発展させたい」と語っており、意見を求められた際に「観光ビジネス都市ならば“文化”が必要」という話になりました。「パリやロンドン、NYといった観光ビジネス都市には必ず“文化”がある。ハウステンボスの環境や空気から考えると「歌劇」の文化が合うのではないかと。「歌劇」の団員は、ダンス、タップ、日本舞踊、三味線など色々なことができますし、教育もされています。そんな日本の文化を反映する舞台は独自のものなのでいつも世界を見ている澤田氏と「ここで歌劇を!!」との意見が一致し、「歌劇の道」に邁進しました。

坂本和子

坂本和子

――確かに歌劇なら他の国に対抗できる力がありますね。

文化交流として、歌劇団の団員を海外公演に連れていきますと、開催地の各国で絶賛されるんです!!着物を着てジャズを踊る。日本舞踊をロックで踊る。そういうことができるのは日本の文化があってこそ成り立つのだと思います。

ハウステンボス歌劇団

ハウステンボス歌劇団

――歌劇団創立から来年で3年目となります。

常設のMUSE HALLができるまでは、テント劇場の時代がありました。暖房も冷房もなくて、お客様も寒いし暑い。お客様が少ない日には、公演を休んでいい。と言われましたが私共は休まなかった。観てくださるお客様がいて下さる限りやろう!と。そのおかげで今、沢山のお客様に支持していただけるようになりました。

私共は舞台も、照明も、音響も、衣装部も何もないところからスタートした劇団です。だからこそ作り上げていく喜びも知っていますし、強くもなったと思っています。

坂本和子

坂本和子

――歌劇団を大きく、そして中身も深めていかなければならない時期だと思うのですが、今後、どんな取り組みをしようと思っていらっしゃいますか?

私たちの劇団は「ベンチャー劇団」なんです。歌劇団の中でも団員が脚本を書いたり、衣装デザインをしたり、振付を考えたりすることもあります。

この歌劇団に選ばれて入った人間には何かしら必ず才能があるはず。もちろん、才能があっても情熱がなくなったら容赦なく手を離します。お客様に失礼ですから、休ませますし、辞めても構わない。音を聞いたらさらさらと譜面が書ける人もいるんです。声優ができる人もいるんです。そういう才能を見つけて伸ばしていきたいです。

――逆に団員の方は「私、こういうことがやりたい!」って自ら手を挙げてきたりしますか?

あげます!手を挙げたうえで企画書を出してきます(笑)グッズも歌劇団のみんながデザインしているんですよ。「商品企画に参加したい人?」「はーい!」ってやりたい人が手をあげます。「今度、子どもショーを作るけど…参加したい人!」「はい、私、台本書きます!」「演出やります!」「衣装作ります!」って。

トップスターとお客様との距離!!こんなに近いんです!

トップスターとお客様との距離!!こんなに近いんです!

――未来の団員を育てるハウステンボス歌劇学院のほうでも教えることが増えてきますね。

実は今すでにやっているのですが、2期生からは、「自分たちの手で文化祭を作りたい」という声が上がり、企画から衣装までやりたい、と。もちろん許可しました。その代わりアマチュアなことをしたら恥ずかしいし、どんなに未熟だろうとプロの精神は失わないように、と。

そんな2期生のフォローに先輩たちをつけました。フォローといっても、先輩たちは2期生がやることに対して「意見」は絶対しない。唯一「これはお客様に対してやるには品がない」ということだけはいうようにしていますね。

ハウステンボス歌劇団

ハウステンボス歌劇団

――現在歌劇学院では3期生を募集されているそうですが。歌劇団に上がってくる生徒さんにいちばん身に着けてほしいことは何ですか?

「一流の舞台人になりたい」という想いです。これ一つあれば、どんなことでも練習しますし何事にも挑戦すると思います。だから自分を信じて、自分の夢に邁進する勇気を持った人がいいですね。

――そんな坂本さんの今後の夢は?

しっかりとしたチームをもって、最終的には5チーム。大勢でなくてもいい。20~25人規模で5チームを作りたいです。そして東京、名古屋、長崎を拠点にしながら海外を回っていきたいです。

坂本和子

坂本和子

公演情報ほか

ハウステンボス歌劇団
■創立:2013年7月
団員数(スタッフ含む):約50人 ※歌劇学院生を含めると約75人

公演:
チーム光「Espacio Passion~情熱の空間~」[9/26~]
チーム花「ダンシング ハート~刹那にRED SPARK~」[10/24~]
会場:ハウステンボス内 アトラクションタウン MUSE HALL(ミューズホール)
■公式サイト:http://www.huistenbosch.co.jp/htb-kageki/​

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