【RUSH BALL 2018 クイックレポ】命を燃やすようにスクリーム、新潟発のa crowd of rebellionが熱狂の渦をかき混ぜる

RUSH BALL 2018【ATMC】　a crowd of rebellion

並々ならぬボルテージをまとって登場したのは、新潟発のa crowd of rebellion。先月リリースしたばかりのニューアルバムから、表題曲「Ill」でステージの火蓋を切る。闘いに乗り込むような臨戦態勢の宮田大作（Vo）が、「かかってこい！ 全力全開だボケ！」と煽って「Nex:us」へなだれ込むと、あっという間にフロアのテンションはMAXに。小林亮輔(Vo/Gt)のハイトーンボイスが情緒的に届けられたかと思えば、観客の熱気を吸収するように、両手をめいいっぱい広げていた宮田が全身全霊でスクリーム。ボーカル2人が織りなすギャップの緩急で、観客をグイグイ引きこんでいく。

押し寄せてくる観客の勢いをキャッチして、潮目を見逃さなかった宮田。「歌ってくれるか『RUSH BALL』！お前らの声を聞きに来たんだよ！！ 歌えコラ！！！」とシャウトすると、観客の顔つきが変わり、興奮のネジがぶっとんで異様な盛り上がりとなっていく。再び宮田が、「SUPER BEAVERが終わって、MONOEYESが始まるけど……。今ここにいるってことは、これから何が始まるか分かってここにいるんだよな、お前ら！？ お前らが俺たちを選んでここにいるんだぜ！？ 俺はお前らが何しにきたか見てぇんだよ、見せてくれ！！！」と投げかけ、「She’ll Never Forgive To Be Insulted.」でフロアを更にかき回す。ヘヴィなサウンドに挟み込まれるようして、奏でられる和的なメロディラインが小林の艶やかな歌声をより際立たせていた。

「次の曲はみんなで一緒に歌いたい曲です」と宮田が丁寧に語り掛け、鳴らされた「リビルド」では大合唱が巻き起こった。ラストは丸山漠（Gt）のギターリフが突き刺さる「M1917」。高井佑典（Ba）と近藤岳（Dr）の分厚いリズムにあわせて、だむだむと波打つフロア。宮田も観客の最前へと乗り込んで、ぶつかり合いながら、命を燃やすようにして咆哮するハイライトを叩き出した。結成10年を経たバンドの底力と、負けん気、そして鮮烈な存在感が胸に刻み込まれた。
 

文＝大西健斗　撮影＝田浦ボン

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