日没直後のわずかな時間「マジックアワー」が織りなす青春ミステリー リアル脱出ゲーム最新作『さよなら、僕らのマジックアワー』先行体験会レポート

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2018.11.22

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日が沈んでから夜へと移り変わるまでの間、空が魔法の様な美しく不思議な色彩に染まる時間……映画用語などで「マジックアワー」と呼ばれるこの瞬間に、とある高校の映画部が体験するミステリーを描いたリアル脱出ゲーム最新作『さよなら、僕らのマジックアワー』が、11月16日~2019年2月24日まで新宿・歌舞伎町のTOKYO MYSTERY CIRCUSで開催される。
 

新宿にあるTOKYO MYSTERY CIRCUS

新宿にあるTOKYO MYSTERY CIRCUS

SCRAPベストイベント2016年1位・2017年2位を記録した感動の人気作『君は明日と消えていった』の制作陣による待望の完全新作の先行体験会にSPICE取材陣も参加。ネタバレにならない範囲でその魅力の一端をレポートしよう。

かつては映画コンクールで優勝したこともある藤山高校・映画部も、今や部員は三年生の四人だけとなり廃部寸前。そんな映画部に新たな仲間として加わった後輩の女の子・桜木はづき。初めての後輩を迎えて盛り上がる映画部は、彼女と共にシネマコンクール出品作の制作に乗り出す。受験勉強そっちのけで映画作りにのめり込み、いよいよラストシーンを撮影すれば完成というところまでこぎ着けたが、その撮影日にはづきが突然姿を消してしまう。

誰よりも映画作りに一所懸命で、作品の主演も務めていたはづき抜きでは映画を完成させる事はできない。しかも撮影日は応募〆切の当日で、残された時間はラストを飾るマジックアワーが空を彩るまでのたった一時間。はづきと一緒に「僕らの映画」を完成させるために、映画部の四人は大事な後輩を見つけだすべく動き始める……。

後輩はづきの声を担当するのは人気声優の小松未可子、高校3年生の僕の声(プレイヤー自身の心の声)は山下大輝が演じている。

この日は特別にゲーム前にTOKYO MYSTERY CIRCUS 総支配人・コンテンツディレクターのきださおり氏が挨拶、『さよなら、僕らのマジックアワー』を思いついたきっかけを話した。それは忙しさで毎日夜まで外に出る暇もなかった彼女が、ある日、夕方に外に出てきれいな夕焼けのマジックアワーに遭遇して感動、これを大切にしよう、と思ったことから始まったそうだ。

 

TOKYO MYSTERY CIRCUS 総支配人・コンテンツディレクターのきださおり氏

TOKYO MYSTERY CIRCUS 総支配人・コンテンツディレクターのきださおり氏

TOKYO MYSTERY CIRCUSが歌舞伎町にオープンしてこの12月で1年となる。それだけに忙しい毎日だったわけだが、社会人になるとやはり皆、夕日を眺める余裕もなくなるかもしれない。だからこそ、そんな余裕を取り戻してほしい、忘れないでほしい、という気持ちもこのリアル脱出ゲームには込められているそうだ。
 

ゲーム開始前にはづきと映画部の日々を描いたアニメーションが流され、見終わる頃にはプレイヤーの気持ちの中で、彼女はしっかり大切な後輩になっているのだ。

ゲーム開始前にはづきと映画部の日々を描いたアニメーションが流され、見終わる頃にはプレイヤーの気持ちの中で、彼女はしっかり大切な後輩になっているのだ。

この『さよなら、僕らのマジックアワー』で参加プレイヤーは映画部の高校三年生となり、ある秋の日の放課後の一時間を体感しながら、消えたはづきを巡る様々な謎へと挑む事になる。

そんな今回のゲームで注目なのが、各プレイヤーグループのテーブルに用意されたiPad&専用ARアプリによるインタラクティブなプレイ体験だ。ある時は映画の撮影カメラとなって、様々な撮影機材アイテムをカメラで読み込むと撮影が進行。他にも携帯電話やネット検索、そしてはづきとの過去のチャットを見返すなど、謎の進行に合わせて様々な機能を発揮して、これまでのリアル脱出ゲームとはひと味違う体感度を楽しませてくれる。

冒頭動画の途中でこのiPadを使うシーンがあるが、その動作ではづきが反応すると、各テーブルから「おおーーー」と一斉に声が上がったほどインタラクティブ性が高い。

テーブル中央の据えられたiPadが、プレイヤー達と作品世界やはづきを繋いでくれる窓となるのだ。

テーブル中央の据えられたiPadが、プレイヤー達と作品世界やはづきを繋いでくれる窓となるのだ。

プレイヤーチームはそれぞれ「監督」「助監督」「照明」「ナレーション」の役割を分担し、映画撮影時には計画書に沿って各自アイテムを駆使して、iPad越しのはづきと共に撮影に挑むことに。机周りの書類には一通り目を通しておこう。

プレイヤーチームはそれぞれ「監督」「助監督」「照明」「ナレーション」の役割を分担し、映画撮影時には計画書に沿って各自アイテムを駆使して、iPad越しのはづきと共に撮影に挑むことに。机周りの書類には一通り目を通しておこう。

ゲームスタート時には、チーム4人で使うテーブルの上に様々なアイテムがあるが、ゲームが始まるまでの間に目を通しておくべきものがあるので、「読んでいい」と許可された書類にはしっかり目を通しておくことだ。

こうして様々なアイテムや情報を組み合わせて謎を解いたり、会場内をチームで移動してキャストとの駆け引きに挑むといったリアル脱出ゲームならではの楽しみも満載。高校3年生の頃に戻って、ひたむきに謎解きに挑もう。

そして最後は全員で協力して残されたマジックアワーのシーンを撮影するのだ。

謎がなかなか解けない時はヒント帳が用意されおり、それを見ることで一気にひらめきが訪れるはずだ。また、場内を係員が巡回していて、困っているとさり気なくヒントを与えてくれることも。

さらに今回は、あるアイテムの使い方次第ではちょっとしたサプライズも体験できるかも?

 

会場内には廊下からして学校内の雰囲気を盛り上げる様々な掲示も。「謎には関係ありません」と注意書きが添えられているので気にしなくても大丈夫だ(笑)。

会場内には廊下からして学校内の雰囲気を盛り上げる様々な掲示も。「謎には関係ありません」と注意書きが添えられているので気にしなくても大丈夫だ(笑)。

会場では参加記念グッズも販売。きっと終わる頃にははづきとの思い出として欲しくなっているはず。

会場では参加記念グッズも販売。きっと終わる頃にははづきとの思い出として欲しくなっているはず。

ロビーには超美麗の黒板アートも展示されているので、こちらも必見だ。フォトスポットとして最後にみんなで撮影もしたい。

ロビーには超美麗の黒板アートも展示されているので、こちらも必見だ。フォトスポットとして最後にみんなで撮影もしたい。

一時間という限られた時間の中で、高校生ならではの甘酸っぱい思いにも浸れる青春ミステリーが体感できる『さよなら、僕らのマジックアワー』。この日、謎解きに成功したのは35組中14組。取材陣以外に応募した脱出ゲームファンが多かったこともあり、高い成功率だった。この成功チームは最後にご褒美が待っている。そして、それ以外のチームにもサプライズがあるので楽しみにしてほしい。
 

『さよなら、僕らのマジックアワー』はTOKYO MYSTERY CIRCUS限定開催なので、まっすぐでひたむきな後輩と過ごす放課後を体験したい人は、ぜひ新宿・歌舞伎町に足を運んで挑戦してみよう。パズルを解く過程も凝っていて、仕掛けにうなるほど。脱出ゲームファンはもちろん、初めての人でも楽しめるはずだ。

取材・文=斉藤直樹 撮影=梅田勝司・斉藤直樹

 

イベント情報

リアル脱出ゲーム『さよなら、僕らのマジックアワー』

■開催期間
2018年11月16日(金)~2019年2月24日(日)
<11・12月公演時間>
平日:13:00/16:00/19:00
土・日・祝:9:50/12:20/14:50/17:20/19:50


 
■開催場所・受付
東京ミステリーサーカス(新宿)
B1F/ヒミツキチラボ(大ホール)
〒160-0021  東京都新宿区歌舞伎町1-27-5 APMビル
JR新宿駅東口から徒歩7分/東京メトロ新宿三丁目駅から徒歩10分

料金
<平日>
・前売一般:3,000円
・前売学生:2,700円
・前売高校生(以下も含む):2,500円
・グループ:11,600円
・反省会キット付きグループ:13,600円     
平日は土日祝より300円お得にプレイいただけます!

<土日祝>
・前売一般:3,300円
・前売学生:3,000円
・前売高校生(以下も含む):2,800円
・グループ:12,800円
・反省会キット付きグループ:14,800円     
※当日券も販売、詳細はイベント公式サイトにて。

■プレイ形式
想定プレイ時間: 100分
制限時間:60分
チーム人数:4人
場所:屋内
スタート:一斉スタート

イベント特設ページ:https://mysterycircus.jp/bokumaji/
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