イ・ビョンホン [SPECIAL INTERVIEW]
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イ・ビョンホン (撮影:高橋将志)
イ・ビョンホンが、来年2016年2月29日(月)より、宮城、大阪、東京にて2年ぶりとなる単独公演『LBH ON TOUR 2016』を開催する。先日、多忙の合間を縫って来日した彼が、日本のファンへの思いや同公演への意気込みをたっぷりと語ってくれた。
日本のファンとの絆をさらに深める公演に
韓国内のドラマ、映画での活躍はもちろん、2009年の『G.I.ジョー』以降、『G.I.ジョー バック2リベンジ』(2013)、『REDリターンズ』(2013)、『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(2015)と、ハリウッド大作映画に続々と出演。韓国のトップ俳優としてのみならず、国際的スターとしても確固たる地位を築いているイ・ビョンホン。つい先頃まで、来年公開予定のハリウッド映画『荒野の7人』の撮影で渡米していた彼だが、来年日本で単独公演を行うことが決まり、その打ち合わせのため、久しぶりに来日を果たし、SPICEのインタビュー取材にも快く応じてくれた。
―― 『LHB ON TOUR 2014』から、約2年ぶりとなる単独公演の開催が決まりましたね。久しぶりに日本のファンとの交流となりますが、現在の心境はいかがですか?
約2年ぶりの公演になってしまいました。公演とか、作品でなくても、もっと頻繁に、友人のような気軽さでお会いしたいと思っていたのですが、やはり作品活動を続けていると、そう自分の思い通りにはいかないですね。でも、その2年という過ぎた時間があったからこそ、その間に募る思いもありますから、とてもワクワクしていますし、期待しています。
―― ビョンホンさんにとって、日本のファンのために単独公演をする意味とは?
初めて日本のファンに会った時は、シンプルに言うと「数ある外国の中のひとつの国にいる、新たな僕のファン」という印象でした。でも今は正直に言って、韓国のファンと同様に、長く親交を深めてきた親友のような感じです。日本は韓国と変わらない温かさを感じる国だと思っています。先日までアメリカの、ルイジアナの田舎で撮影していたのですが、そういう時でも、ふと日本のファンの皆さんのことを考えると、温かい気持ちになりました。日本は、辛いことも嬉しいことも一緒にやってきた、そういう人たちがいる場所というイメージなんです。
―― 昨年開催した『LBH ON TOUR 2014』で印象に残っているエピソードはありますか?
前回のツアーでは、それまで一度も訪問したことがなかった仙台で公演を行いました。東北地方では本当に大変なことがあって、ずっと胸を痛めていたのです。そのことで以前から行きたいと思っていましたので、そこで僕のファンの皆さんと交流できたことは一番の思い出として残っています。前回の公演のコンセプトは、ファンの皆さんをより近くに感じながら、ファンの皆さんも一緒に楽しんで参加していただくという、そんなイメージで作りました。その結果、見た目の距離以上に、心の距離も縮まった公演になったという印象がとてもありますね。
―― 有名人の扮装をしたり…
そうでしたね(笑)。あれは、ちょっとしたパロディというか。(映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』の)ジャック・スパロウや(映画『男はつらいよ』の)寅さん、ブルース・リー風の恰好もしてみましたが、それらも今考えると、とても面白かったですね。もちろんファンの皆さんには楽しんでいただけたと思いますけども、僕自身も役者として演じることによって、楽しい経験ができたなと思っています。
――ファンの皆さんを楽しませようとする、ビョンホンさんの思いが感じられました。また、新たな一面を見ることもできました。来年の公演でも、前回同様に、どんなものを見せてくれるのかが気になります。
今まさに、ミーティングが始まったところです。スタッフと色んなアイディアを出し合いながら、どういうコンセプトで行くべきか意見交換をしています。現時点で言えるのは……この11月で、ファンクラブができてから10周年になります。僕と日本の皆さんが知り合い、友情を深めるようになって10年が経ったという非常に意味深い年なんです。この10年を通して、僕と日本のファンの皆さんとの間には本当に色んなことがありました。今回の公演では、それらのことを回想する良い機会にもなるんじゃないかなという予感が漠然とあります。
(撮影:高橋将志)
――ミーティングでは、ビョンホンさんが積極的にアイディアを出されるのですか?
今回の公演のような際には、まず演出家がある程度、基本的な構成、大枠の提案を出してきます。その後、個々の内容や細部について、僕から、「こうしたほうがいいんじゃないですか」「こうしたことをやりたいんですけど」と、アイディアをたくさん出していきます。通常のミュージカル公演や演劇公演ではなく、あくまでファンの皆さんのためのイベントですから、観客の皆さんは当然僕を見に来ますよね。だから、僕がやりたいことや、日本のファンの皆さんに伝えたいことを、公演の中でしっかり見せてゆかないといけないと思うんです。そのために、僕は出来る限り演出家とのミーティングやスタッフ会議を重ねて、色んなアイディアを出し、僕がやってみたいと思うことを積極的に伝えるように心がけています。
――そうなんですね。まだミーティングが始まったばかりではありますが、すでに提案されていることはありますか?
実は今回、何かに挑戦する、もしくは新しい僕の一面を見せようということは正直言って、現時点ではあまり考えていません。ただ漠然と、こうなればいいなと思っているのは、今回の公演を、「10年20年と、長年の間、親友として築いて来た友人同士のような集まり」にしたいなと。長年の友人って、集まると最近の話もしますけど、「そういえば、おまえ昔はこうだったよな」「5年前、こういうことがあったよな」「昔こんなことがあったけど、実は俺、あの時こうだったんだ」みたいな昔話を語らいますよね。日々の暮らしに忙殺され記憶の彼方に追いやられたあれこれを、昔のアルバムを眺めてお喋りしながら思い出し、時には笑いも交えながらお互いの友情を確認できる……そんな機会になればいいなと思っています。
――ということは、日本のファンがビョンホンさんを知るきっかけとなったドラマを振り返るようなコーナーもあるとか?
もちろんあると思います。それは欠かせないことですから。まだミーティングを始めたばかりですけど、その話はすでに出ていますね。
――歌ももちろん披露されますよね?ファンの皆さんは期待されていると思います。
おそらく…(笑)。これまで色んなファン・ミーティングを重ねてきて、演出家やスタッフと意見交換する中で、意見が違ったりすると、いつも説得されるのは僕のほうでした(笑)。歌についても、僕が最終的に説得されて、「では、わかりました、歌もやりましょう」と。「本当にやるべきなのかな?」って内心で思うことも何度かありましたけど、実際にやってみると、自分が考えているよりも、想像以上にファンの皆さんの反応が良かったんです。だから、僕がいいなと思うことと、ファンの皆さんがいいなと思うことは意外と違うものだなと。ということは、今回もこの後の話し合いの中で、意外な挑戦をすることになるかもしれません。
――ファンの皆さんにビョンホンさんが逆質問するコーナーは前回大好評だったので、あういう企画もまたあるといいかなと思います。
そうですね。反応がすごく良かったんですよね。ファンの皆さんの考えや意見を直接聞くことができて、僕自身も非常に満足度が高かったというか、楽しかったです。これからどういう方向で進めるかを詰めていくのですが、あのような、ファンの皆さんと近くなれるような企画は引き続き取り入れていきたいです。
――今回は宮城、大阪、東京と3カ所での公演になりますが、公演先で楽しみにしていることは何かありますか?
公演を行う際に最も期待していることは何かといえば、会場にいらっしゃってくださるファンの皆さんとの出会い、それだけです。それ以上のことはないですね。ただ、敢えてそれ以外でいえば……その土地ごとのご当地グルメとか、ですかね? そうですね、けっこう自分から「この土地ではどんな食べ物が有名なんですか?」と訊いて、それを食べに行ったりするんです。いつの頃からか、日本に来ると、自然と街に繰り出すことが多くなりましたね。普通に街を散歩しながらレストラン、カフェ、バーに行ったりとか、ショッピングを楽しみ、服を買ったりしています。初めて行く場所であろうが、通い慣れた場所であろうが、その地域、街ごとの、全体の構成や雰囲気を味わうのが楽しいので、今回のツアーでもそれは楽しみのひとつですね。
(10月下旬 都内某所にて/インタビュー・文:金本美代)
(撮影:高橋将志)
イ・ビョンホン『LBH ON TOUR 2016』
[宮城]2016年2月29日(月)12時開演 仙台サンプラザホール
[大阪]2016年3月01日(火)15時開演 フェスティバルホール
[大阪]2016年3月02日(水)12時開演 フェスティバルホール
[東京]2016年3月03日(木)15時開演 東京国際フォーラム・ホールA
[東京]2016年3月04日(金)12時開演 東京国際フォーラム・ホールA
■料金:全席指定9,800円
■一般発売:[東京]2015年12月5日(土)、[宮城] [大阪] 2015年12月12日(土)
■プレオーダー受付: 2015年11月12日(木)12時~2015年11月19日(木)18時
■受付URL:http://eplus.jp/lbh2016/