秋田の古豪、わらび座「ジュリアおたあ」東京ファイナル公演

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2015.11.12
「ジュリアおたあ」

「ジュリアおたあ」

おたあが思い描く「生きることの意味」とは――

秋田県仙北市たざわこ芸術村に本拠地を置く劇団わらび座のミュージカル「ジュリアおたあ」の東京ファイナル公演が2016年2月3、4日(水、木)にシアター1010にて上演される。

“ジュリアおたあ”とは、1592年、時の支配者・豊臣秀吉のもと、朝鮮出兵(文禄の役)の際に九州肥後国(今の熊本県)宇土のキリシタン大名・小西行長に助けられた朝鮮の美しい少女のこと。親や故郷を失い、日本で生きていくことになったおたあの数奇な人生をもとに、激動の時代の中、凛として生き抜いた女性の生涯を描いた作品だ。

行長とその妻ジュスタの慈愛を受けて成長していくおたあ。だが、彼女に残る戦火の記憶は「苦しみながら、人はなぜ生きるのか?」と、日々自身に問い続けていた。その後、施薬院(貧しい人を無料で手当てする施設)を手伝うようになるおたあは、そこで苦しくても懸命に生きようとする人々やおたあと同じように朝鮮から連れて来られた兄妹との出会いから「誰かのために命を使いたい!」と強く願うようになる。

時代は関ヶ原の戦いへと突入する。戦地に向かうことになった行長は、武士と理想の狭間で悩みながらも歩んできた人生をおたあに語る。行長が目指していたのは「戦いのない、海の向こうの国々との交易の夢」だったのだ。その言葉におたあは「生きることの意味」を知り、行長の願いを受け継ぎ、強く生きようと決意する。

徳川家康とジュリアおたあ

徳川家康とジュリアおたあ

しかし、行長が関ヶ原の戦いに敗れ、敗軍の将として処刑されると、おたあはその美貌と才気を認められ家康に仕える事となり―――。

脚本・演出を務めるのは鈴木ひがし。本作は、おたあが朝鮮から持ってきた紫の花を咲かせる「草の眼」を通して描かれているが、鈴木は「花の視点から見る人間たちは、実にユーモアにあふれ個性的です。おたあはそこにあるべき自分の姿を見つけます。劇場で彼女の成長を見つめてください。きっと観る人にとっての発見があるはずです」と語っている。

公演情報
わらび座ミュージカル「ジュリアおたあ」東京ファイナル公演

■日時:2016年2月3,4日(水、木)
会場:シアター1010
出演:椿千代、平野進一、飯野裕子、岡村雄三、渡辺哲 ほか
公式サイト:http://www.warabi.jp/ota/index.html 

 

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