元宝塚花組トップスター蘭寿とむ待望の1stアルバム【読者プレゼント有!】
1stアルバム『L'Ange(ランジュ=天使)』を発売した元宝塚花組トップスター・蘭寿とむ
発売記念ミニライブレポート&直撃インタビュー!
10月21日にファーストアルバム『L’Ange(ランジュ=天使)』を発売した元宝塚花組トップスター・蘭寿とむによるリリース記念ミニライブ&握手会が14日、兵庫・阪急西宮ガーデンズの野外ステージで開かれた。ライブの模様を、イベント終了後に行われた取材会と個別インタビューの内容を交えてレポートする。当日は朝から小雨がぱらつくあいにくの空模様ながら、開演時間にはピタリと止んで曇り空に。会場には早朝4時(!)から並んだという強者を筆頭に約600人のファンが詰めかけ、彼女の歌とトークに酔いしれた。
第一声は「ただいまー!」。西宮市出身の蘭寿はこの日、実家から会場のある西宮ガーデンズに駆け付けたという。在団中からよく訪れていた“プライベートな出没エリア”だけに「何だか変な感じ(笑)」と、冒頭からリラックスした様子で語り出す。昨晩はタイミングよく敏腕編集長役を演じた出演ドラマ『アンダーウエア』が放送されたこともあり、直後から友人らによる突っ込みメールが押し寄せたという。「怖いこわい、なにこの強気な女!」「本当は緊張してるけど、そういう設定なのー」と、対応に追われたと笑う。観客へは「4週連続での放送ですので」と宣伝も忘れない。その後は本題である、アルバムの話題へ。今夏に発売した宝塚OG・歴代トップスターの昭和歌謡カバーアルバム『麗人 REIJIN-Showa Era-』に参加したことが、アルバム制作のきっかけになったと明かす。「『麗人~』では坂本九さんの『心の瞳』を歌わせて頂きました。その現場で『あなたの声は、聴く人の心にすーっと入って来る声だから、アルバムを出してみませんか』とお声をかけて頂いて。ぜひチャレンジしたいと思いました」
初登場でオリコン19位にランクインした1stアルバム『L’Ange』は、自身が作詞した「会えない時間」「Blooming」を含むオリジナル新作5曲とカバー7曲を合わせた全12曲を収録。そのアルバムから、この日最初のナンバーは平井堅のカバーで「POP STAR」を。弾むような明るい歌声に、観客も手拍子で応えて楽しそう。2曲目は大人のラヴバラード「会えない時間」で会場の雰囲気をガラリと変える。ラヴソングを希望した蘭寿の想いに作曲家の菊池一仁が応えたもので、彼女自身が作詞を担当した思い入れの強いナンバーだ。じっと佇み口ずさむ愛のメロディーに、誰もが身じろぎもせずに聴き入っていた。
曲終わりにパラパラと振り始めた小雨に天を仰いだ蘭寿は、「止むように言っといたんですけどねー」。観客を気遣い「駆け足で行きますね」とのコメントには会場からブーイングが上がったものの(笑)、3曲目はシェネルの「君に贈る歌~Song for You」で堂々とスケールの大きな歌声を響かせる。優しくも力強い歌声に背中を押されるような明るい雰囲気の中、ミニライブは惜しまれつつも終了した。それを合図に大粒の雨が降り出したところを見れば、蘭寿が冒頭で話した「大丈夫、わたし晴れ女なので!」の言葉もまんざら嘘ではなかったのかも。
「“初めまして”の気持ちを込めて作りました」(蘭寿)
―――ミニライブと握手会お疲れさまでした。やはり宝塚大劇場の銀橋で歌うのと、今日のような野外ステージでは勝手が違いますか?
全然違いますね。劇場だと客席はわりと暗めですし、役にも入って歌っているので。今日は階段状の客席だったこともあり、一人ひとりの表情が見えました。それこそ涙を流しながら聴いてくださっている方もいて。それぞれの想いを重ねて、心を動かして聴いて頂けるのは嬉しいなと。
―――客席には、宝塚花組の後輩たちの姿も。
もー!ほんとに。驚かせたかったんでしょうね。サプライズ過ぎて、びっくりしました。仲の良い子たちなので、ほんとに優しいですね。
―――これまでの出演作ではコンサートと言えども、ダンスや小芝居の演出がつきものでした。今回のようにマイク一本で歌われる姿は新鮮でした。
私も、先日行った品川ステラボールでの発売記念ライブでは、最初の間奏のところで踊った方がいいのかな?と思ったほど(笑)。実際はドレス姿だったので揺れるのが精いっぱいでしたが。それほど、最初は歌だけの演出に戸惑いました。でもその分、自分の声と向き合ったり、バンドの皆さんの呼吸を感じたり。少し慣れてくるとバンドの皆さんとアイコンタクトを交わして、そこから皆さんの「一緒に盛り上げていこう!」という思いが伝わってきて。ありがたいなーと、自分でも楽しみながら歌えました。
―――待望のファーストアルバム『L’Ange(ランジュ=天使)』は、タイトルも印象的です。
これは「蘭寿とむ」という芸名の由来でもあるんです。”人に夢を届ける天使”という意味で、名前の「とむ」は「人夢」という漢字をひらがなにしたもの。なので、アルバムは「これが蘭寿とむです!」というぐらいの気持ちを込めて作りました。ジャケット写真や選曲も天使にちなんだイメージで、収録曲の中には「つばさ」というナンバーや、「POP STAR」のなかにも<羽根を広げ魔法をかけてあげよう>という歌詞が出て来ます。聴いて下さる方の中には、タカラヅカをご存じない方もいらっしゃると思うんですよね。その中で、こういう人がいるんだ、この曲いいなと一曲でも思ってもらえたら嬉しいですね。
―――「会えない時間」「Blooming」ではご自身で作詞も担当されました。
「会えない~」では作曲家の菊池一仁さんにラヴソングが作りたいとお願いして。私も色々とストーリーを巡らせる中で、“会えない時間”がキーワードで出て来た。そこから妄想を働かせて(笑)。最後はハッピーエンドがいいなと、1番ではすれ違っていた2人の夢が2番で重なって、同じ夢を見ながら歩いていくという歌詞になっています。
「Blooming」は上杉洋史さんの曲を聞いた瞬間に、私に作詞させて下さい!とお願いしました。その時は題名も決まっていて、メロディーも明るかったので応援ソングにしたいなと。私はタカラヅカ時代から、歌詞を書くときは必ず地元の海を眺めながら書くとだいたい出て来る。この曲も神戸や西宮の海岸やカフェ、ヨットハーバーなどを巡り2日間で書き上げました。いいお天気で、日差しも強くて。ふと<あの光の彼方まで>という言葉が浮かんで。そこからバーッと詞が出てきました。不器用でも諦めず、ゆっくり歩いて行こう。諦めたら夢はそこで終わりだから、という気持ちは大事に思って歌っています。
―――宝塚の男役時代とは一味違う女性ヴォーカリストとしての歌声が、ポップスとも相性抜群です。
ボイストレーニングは続けていましたが、男役とは全然音域が違うので。ファルセットなども新しく使えるようにメニューを組んで頂きました。その中で、だんだんと声質が変わってきて。レコーディングでは、透明感のある歌声で歌おうと思った曲を後から聞き直してみた時に、自分でもあまり聞いたことがないような声質が出ていたので嬉しかったですね。
アルバムでは自分が歌いたいと思った曲や、私に合うのではとご提案頂いた曲をカバーさせて頂きました。オリジナルソングも5曲も作っていただいて。自分の歌が歌えるのは凄く嬉しいですね。自分が思い描いていた以上に、豪華な仕上がりになりました。
「常に“夢を届けていきたい”という思いがある」(蘭寿)
―――2014年5月に退団されて、その年の9月には退団後初主演となるオリジナルダンスミュージカル『ifi(イフアイ)』に出演。瞬く間に男役から女優へと変貌を遂げられました。
『ifi(イフアイ)』に参加したときから、自分の中では女優であることがストンと胸に落ちて来て。違和感があったのは最初のお稽古の1、2日だけ。(トップ娘役の背後に立っていた)自分の後ろに人がいるのを鏡越しに見ながら「なんか違うな」と(笑)。でもそこを乗り越えれば、全然大丈夫でした。 “蘭寿とむ”を知らないメンバーの中でやったというのも良かったのかもしれません。一人の女優として皆さん接して下さったので、自分でも驚くほど自然に演じることができました。
―――歌、ドラマ、舞台と退団後の多彩な活躍を受けて、ファンの反応はいかがですか?
最近よく言われるのは「かわいい」という言葉。あまり言われ慣れないワードだったので印象に残っていますね。最初のころは調子に乗って「もっと言って!」なんて言ってました。素の自分が出ちゃったってことかな(笑)。女性なので普通に嬉しいですよね。
―――女優業では男役にない、発見もありそうです。
そうですね。男役では作り込む楽しさがありました。以前は男役の自分と素の自分、2層あった感じ。それが、今では芝居に限らず、歌も踊りもすべて素の自分を生かした表現ができるので、新鮮ですね。同時に、大きく背負ってきたものを置いてきた分、自分自身が夢や希望をもって輝けるように、「自分らしくあることが大事なんだ」と、これまで以上に思えるようにもなりました。まだまだ自分の中では挑戦が続くと思うので、制限値を設けずにチャレンジしていきたい。
―――蘭寿さんがよく口にされる「挑戦」というのは、人生を輝かせるキーワードの一つですか。
よく言ってますね。変われる自分も楽しいですし。基本は、喜んでもらえるものを作ることにあるので。そこに向けて新しいものを提案していくのが自分の喜びであり、それを喜んで受け取ってもらえることが、さらに私自身のパワーにもなる。“夢を届けていきたい”という思いは常にあるのかもしれません。
―――2016年はデビュー20周年の節目の年。新春から地球ゴージャス公演vol.14舞台『The Love Bugs』、続くミュージカル『天使にラブ・ソングを』と出演作も続々決定中です。
今年はショーシリーズ『∞(ユイット)』に始まって、テレビドラマの舞台版『TAKE FIVE』、ドラマにアルバムと、新しいことに挑戦できる機会に恵まれた一年だったなと思いますね。それがまだ2016年も続くのかという感じで。20周年でもあるので。なにか自分でも表現して、皆さんに楽しんで頂けるステージが作れればいいなと思います。
握手会では「毎朝CDを聴いてます」「歌声に元気を貰っています」と一人ひとりの言葉が心に響いたという蘭寿さん。中には涙ながらに想いを伝えるファンもいて…「こちらが泣きそうになるくらい嬉しくて。直接握手する中で、みなさんの熱い想いを肌で感じることができて、本当に良かったです」と心底嬉しそう。ファンの熱気を糧に、来年もスペシャルなステージを繰り広げてくれそうです!
蘭寿とむ1stアルバム『L'Ange(ランジュ=天使)』
※Twitterでご応募ください。
STEP2:SPICEアカウント<@spice_stage>をフォロー(当選案内DM用に必要です)
STEP3:あとは該当ツイートをリツイート(RT)するだけ!
2015年12月2日(水)23:59
※当選された方のみ、TwitterのDMにて連絡を差し上げます。
ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14 『The Love Bugs』
■作・演出:岸谷五朗
■公式サイト:http://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_14/
<東京公演>※販売中
■期間:2016/1/9(土)~2016/2/24(水)
■会場:赤坂ACTシアター
<福岡公演>※プレオーダー受付=11/24(火)15:00~12/2(水)18:00
■期間:2016/3/11(金~2016/3/13(日)
■会場:福岡サンパレス
<大阪公演>※プレオーダー受付=11/24(火)15:00~12/1(火)18:00
■期間:2016/3/19(土)~2016/3/29(火)
■会場:フェスティバルホール