河西智美×宮澤佐江インタビュー 念願の共演&誕生日サプライズに期待大!?  ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』

2019.6.21
インタビュー
舞台

(左から)河西智美、宮澤佐江

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2019年7月21日(日)に開幕するブロードウェイミュージカル『ピーターパン』。ウェンディを演じる河西智美とタイガー・リリー役の宮澤佐江はAKB時代の同期にして大親友という間柄で、本作での共演を心待ちにしていたという。互いの役柄への印象や意気込みはもちろん、夏に控えたとある一大イベントに至るまで語ってもらった仲良し対談をお届けする。

ーー出演が決まった時のご感想をお聞かせください。

河西:今年もこうしてお話をいただいて、また楽しい夏が来るなというワクワク感が大きいです。昨年はプレッシャーや不安があったんですが、もちろんそこも感じつつ今年はより楽しみたいですし、何よりさえがいる。お互いの成長した姿を舞台で見せることができたらいいなと思っています。

宮澤:私事ながら、昨年の夏からお仕事をお休みしておりまして。いつかは戻りたいとは思っていたものの具体的に(復帰の時期は)何も考えていない状況だったのですが、スタッフの方から直接このお話をいただいたとき、自然と「やりたい!」とスイッチがガツンと入ったんです。一度味わったことのあるカンパニーで再スタートを切れるのはとてもありがたいですし、智美と「一緒にやりたかったね」と過去形で話していたことがこうして叶ったことが嬉しくて。スタッフさんにもすぐ「ウェンディはともですか?」って聞いたくらい。緊張感をしっかり持ちつつ、新たな気持ちといろんな感情をタイガー・リリーにぶつけて、等身大を見せられたらと思います。

(左から)宮澤佐江、河西智美

ーー河西さんが昨年に引き続き、宮澤さんが2年ぶりのご出演となります。前回を踏まえて、改めて役に感じていることは?

河西:何度も作品を観させていただいて、さらに昨年出演させていただいたことである程度自分のなかの“ウェンディ像”が出来上がった気持ちでいたんですけど、作品について深く掘り下げるほど「こんな気持ちになると思わなかった」と感じることがあって。昨年舞台に立てたことでいろんな情報をたくさんもらったので、また新しく深い世界を感じられたらと思っています。
物語のなかでウェンディが唯一、子供から大人になる役。演出の藤田(俊太郎)さんからもその部分は大切に演じてほしいと言われていますし、切り替えは大切にしたいです。

宮澤:今まで舞台やミュージカルで演じた役の中でも、タイガー・リリーが一番難しい。出番がたくさんあるわけではないのに、出た時にすごくエネルギーを使うんです。同じ役を演じるからといって、前回と全く同じものをやるのは絶対に嫌。芯の部分はそのまま活かしつつ、2年前とは違うものをお届けできるよう仕込んでいきたいです。ピーターパンと絡む機会が一番多いのですが、どんどん成長していく(吉柳)咲良についていけば新しいタイガー・リリーが生み出されるんだろうなとワクワクしています。あとは……腹筋づくりを頑張らないと(笑)。

河西:間に合わなかったらおなかに書こうか?

宮澤:本番、油性ペンで書いてたらごめんなさい(笑)

ーーこれまでにお互いのご出演された『ピーターパン』をご観劇されたということですが……。

宮澤:あっ、嫌な予感がする! もしかして恥ずかしいやつじゃないですか?

ーー(笑)。ぜひお互いの役についてご感想を交換していただけないでしょうか?

宮澤:やっぱり(笑)。私はもうこの人が言うことわかってるんですよ。もう、何回も何回も……。

河西:ふふっ(笑)。タイガー・リリーの登場って毎回違うんですけど、私が観に行ったときは客席から出てきたんです。グッとお客さんの気持ちをひとつにして引き込んだかと思うと……仮面を取って「み・や・ざ・わです!」って言わんばかりのドヤ顔!

(左から)宮澤佐江、河西智美

宮澤:アハハ! 

河西:もう、顔の横に吹き出しが浮かんで見えるくらい(笑)。さえのタイガー・リリーは「こんなに出番多かったっけ?」って思うくらい存在感が強い。勝手ながら同期として誇らしい気持ちになりましたし、同時に「私も出たい!」って思いました。

宮澤:私が出演するよりも前から、ともが「ウェンディをやりたい」って言っていたのをずっと聞いていたので、実際に見た時はさすがだなと。ともが演じているって意識することがないくらい完璧なウェンディでした。ここが良かったっていう部分的な感想よりも、全部が素晴らしかった。

河西:(髪をなびかせながら)嬉しい!

宮澤:そうそう、まさにこういう髪の触り方とかスカートのさばき方とか、女の子らしい仕草がすごい。ぶりっ子すぎて嫌だなというよりも「あら、カワイイ!」って素直に感じられる気持ちになれました。

河西:天性だね!

宮澤:……天性のものかどうかは、稽古のなかで見極めたいと思います(笑)

ーーこれから本格的な稽古がスタートしますが(取材時点)、準備しておきたいことはありますか?

河西:フライングのために体幹を鍛えたいです。ソロで飛ぶシーンはワイヤー一本で支えているので、正面をずっと向いて飛ぶのが結構難しくて昨年も苦戦した部分。美しく飛べるようにしたいです。

宮澤:私はブランクがある分、体力づくりを。腹筋はもちろん、自分の家でできるレベルですが今年4月くらいから走っています。「1年空いたからね」と言われない完成度を初日からお見せしたいです。

(左から)河西智美、宮澤佐江

ーーお休みしている間、お芝居に対してはどういう思いを?

宮澤:この1年、映画や舞台やいろんなお芝居をたくさん見たんですけど客観的になれなかったというか、自分だったらこういう風にセリフを言うだろうなって考えちゃうんです。そういうのでお芝居がやりたいという気持ちを再確認させてもらったような気がします。出せるものを出し切りたいです。

ーー公演期間はちょうど夏休みの時期。もし夏休みがあったら何をしたいですか?

河西:海に行きたいです!

宮澤:(聞き間違えて)飲み!?

河西:う・み! それは普通に行けるでしょ(笑)

宮澤:ああ、海ね(笑)。やだ、日焼けするもん。

河西:あとは川でバーベキューも憧れます。

宮澤:川ならいいよ。

河西:オッケー! ピーターパンチームで行こう! さえのスケジュールは把握できてるので逃しません(笑)。夏はさえの誕生日もありますしね。

宮澤:そう、そうなの!

河西:この人、「誕生日あるからサプライズしてね」って言ってくるんですよ。もう私、それがストレスで(笑)

宮澤:だって、誕生日ですよ? 欲しい物、何にしようかな~。

河西:そうそう、リクエストしておいて。そのほうが楽だから。

(左から)宮澤佐江、河西智美

ーーこれまでにバースデーサプライズをしてもらったことは?

宮澤:ともからはないです。

河西:私だってさえにされたことないよ(笑)。一昨年、出演者の方にサプライズをしてもらったのがすごくうれしかったみたいで、今年はそれを私に求めてくるんですよ。

宮澤:もちろん。私の誕生日って夏休みの真っ最中なので、家族以外に祝ってもらえることがなかったんです。それがメンバーやファンの方に祝っていただける喜びを知ってしまった(笑)。特に今年は20代最後のバースデーになりますし。

河西:29回も誕生日迎えるならサプライズはもういいでしょ?

宮澤:ええ~やだやだ!

ーー当日が楽しみですね(笑)。最後に、公演へ向けて意気込みをお願いします。

宮澤:過去数回この作品を見てきて感じたのは、タイガー・リリーは大人の女性が憧れるくらいキレイで背も高くスタイルもいい、凛としたイメージ。私は背も高くないし、スタイルもあまりよくない分、インディアンチームの力強さに負けないパワーを見せたいと思っています。「強そう!」って感じてもらえるようなタイガー・リリーを演じたいです。

河西:私が初めて『ピーターパン』を見たときのワクワク感を、観に来てくださった皆様にも感じていただけたら嬉しいです。ファンタジーの世界を堪能して「すごく楽しかった!」って言っていただけたら。もちろん、私たちが一番ワクワクしながら演じたいです。観に来て下った方にとって最高の夏になれば。

宮澤:「ピーターパンになりたい」って思ってもらえたら優勝ですね。

河西:女の子はぜひウェンディに!

宮澤:(笑)。出たい、なりたいって思ってもらいたいね。優勝の夏にしましょう!

河西:ぜひお越しください!

(左から)宮澤佐江、河西智美

取材・文=潮田茗 撮影=中田智章

公演情報

青山メインランドファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーターパン』


■日時・会場:
【埼玉公演】2019年7月21日(日)~28日(日)
彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 

【神奈川公演】
2019年8月2日(金)~5日(月)
カルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)ホール
 
※名古屋公演(御園座)、大阪公演(梅田芸術劇場メインホール)、富山公演(オーバードホール)もあり
 
■原作:ジェームズ・M・バリ
■作詞:キャロリン・リー
■作曲:ムース・チャーラップ
■翻訳/訳詞:青井陽治
■演出:藤田俊太郎
■出演:吉柳咲良 EXILE NESMITH 河西智美 宮澤佐江 入絵加奈子 久保田磨希 ほか
 
■公式ホームページ:https://horipro-stage.jp/stage/peterpan/