『フジロック』に沖縄県知事が出演するワケとは?
日本の夏の風物詩、『FUJI ROCK FESTIVAL'19』(以下、フジロック)。今年は沖縄県の現職知事である玉城デニー氏が出演するという。
■なぜ、フジロックに県知事が出演するの?
『フジロック』は、1997年の初開催から現在にいたるまで「自然との共生」を謳い、自然環境や社会の課題を考えるきっかけを提供している。具体的には、環境・平和・人権などのNGO団体によるステージアピール、NGOヴィレッジの開設など、社会的活動を紹介する環境を整えてメッセージの発信と、会場内にバイオディーゼル燃料や太陽光発電などのクリーンエネルギーの導入し、エネルギー転換をアピールし続けてきた音楽フェスだ。また、2011年の東京電力福島第一原発の事故を受けて、80年代から継承される反核・脱原発イベント「アトミック・カフェ」に会場内のNGOヴィレッジ、AVALONステージの一部を提供し、「社会の課題」を考えるムーブメントを応援している。
■アトミック・カフェ、今年のテーマは「沖縄」と「自主規制」
今年の『フジロック』の「Gypsy Avalon」ステージにおける反核・脱原発イベントアトミック・カフェのテーマは「沖縄」と「自主規制」 。そこで登場するのが、沖縄出身アーティストのORANGE RANGEのYOH、玉城デニー沖縄県知事というわけだ。ふたりのトークと演奏が聞ける3日目を含む全日程のトークテーマは次の通り。
◎7月26日(金)トークテーマは「沖縄」
辺野古基地建設をめぐって県民投票を呼び掛けた元山仁士郎氏が出演。「沖縄は米軍基地に依存しなければ生きていけないのか?」「なぜ沖縄にだけ基地が集中するのか?」「“沖縄ヘイト”といわれる沖縄差別とは?」など、様々な角度から現在の沖縄が抱える社会問題について語る。ライブステージには、沖縄で活躍しているミュージシャン、KACHIMBA IRIS Feat.RITTO、沖宗根創が出演。
◎7月27日(土)トークテーマは「自主規制」
過去、音楽業界ばかりではなく映画業界でも活躍するアーティストたちが事件を引き起こした場合、そのアーティストがかかわった作品を「お蔵入り」にするという事態がいくつもあった。問題を起こした人物が関係しているから「作品」を葬むるという日本独特の慣習について「表現とは何か?」「作品とは何か?」という問題を含めて、取り上げていく。首都大学教授の宮台真司氏、電気グルーヴ作品回収への反対署名の発起人・永田夏来氏が登壇し、ライブステージには、the LOW-ATUSが登場。
◎7月28日(日)トークテーマは「沖縄」
沖縄の人たちは自らを「うちなーんちゅ」と呼ぶ。本土の住民は「やまとんちゅ」だ。「うちなー」と「やまと」の違いとは? 「おきなわ」と私たちの関係は? など、より身近な問題をORANGE RANGEのYOH、玉城デニー沖縄県知事が語る。また玉城デニー知事も何曲か演奏する予定。ライブステージには、アコースティック編成でORANGE RANGEが登場。
音楽の持つ力が人々の生活に直結していない日本社会では、音楽フェスに政治を持ち込む重要性に気づくどころか「音楽を使って政治を語るな」といった意見が新聞にまで取り上げられてしまう。しかし海外では、煌星のごとく音楽シーンに現れたビリー・アイリッシュが、現在開催中の自身のUSツアー会場に有権者登録所の設置し、2020年の選挙へ参加することを促す活動をみせていたりする。その違いをどう受け止めるのかは我々ひとりひとりにかかっているのだろう。
■Festival Echo 森とともにある『フジロック』
「フジロックで出たごみは、フジロックでリサイクル!」
ストローが鼻に刺さったウミガメや、死んだクジラの胃からエサと間違えて食べてしまった大量のビニール袋が見つかるなど、今、プラスチックごみによる海の汚染が問題になっている。「ごみ=資源」という考え方を持って、できるかぎりリサイクルする社会になるよう、NPO iPledge(アイプレッジ)が中心となって「ごみゼロナビゲーション」活動を展開。『フジロック』で出たごみは、『フジロック』でリサイクルする「イベント内資源循環サイクル」に取り組んでいる。
上記は、『フジロック』が年に1度の素敵な時間を提供してくれる森に対し、来場者とともにできることとして取り組んでいる環境対策のひとつだ。イベントで派生する環境負荷の軽減を試みるとともに、森の未来に向けての主な活動は次の4つである。
◎来場者と一緒に森の保全活動する「フジロックの森プロジェクト」 ◎地球温暖化の原因となるCO2を削減するため、クリーンなエネルギーへの転換を実践する「NEW POWER GEAR」 ◎“フジロックで出たごみはフジロックでリサイクル”。イベント内資源循環への取り組み「ごみゼロナビゲーション」 ◎様々な問題に取り組む比較的小規模なNGO団体活動の紹介サポートする「NGOヴィレッジ」
これらの詳しい活動内容はオフィシャルサイト、各団体サイトでチェックしてほしい。
■アウトドア・シアター「富士映劇」上映作品決定
河原沿いのアウトドア・シアターフジ映劇、今年の上映作品は次の通り。
◎7/26(金)23:40頃〜上映『ボヘミアン・ラプソディ』(135分)
◎7/27(土)23:40頃〜上映『男はつらいよ』(101分)
◎7/27(土)25:20頃〜上映『ハーツ・ビート・ラウド 〜たびだちのうた〜』(97分)
■フジロックの生みの親が創った新レーベル・REXY SONGより、あのアーティストがリリース!
RED HOT CHILLI PIPERS
『フジロック』出演者発表で最もバズったバンド、その名もRED HOT CHILLI PIPERS(レッド・ホット・チリ・パイパーズ)。世界でもっとも有名なバグパイプ・バンドが放つ最新スタジオアルバム『FRESH AIR(フレッシュ・エア)』に、ライブ音源を2曲追加収録した2019年夏の大注目アイテムがついにリリースする。
FRESH AIR
アーティスト:RED HOT CHILLI PIPERS(レッド・ホット・チリ・パイパーズ)
タイトル:FRESH AIR(フレッシュ・エア)
品番:REXY-4 / 国内盤CD / 2,200円(税抜き)
発売日:2019年6月28日(金)
■情報:7/26(金)1日券完売!
7/26(金)1日券、および7/26(金)駐車券が完売し、その他、3日通し券、前2日券(金・土)入場券、各駐車券、ムーンキャラバンも残りわずかと発表された。全券種とも規定枚数に達し次第販売を終了となるのでお求めはお早めに!
□イープラス(PC・スマートフォン)
https://eplus.jp/frf/
※コンビニ支払い・受取手数料0円、イープラス限定特典付き
※海外からの受付は入場券、キャンプサイト券の取り扱い(英語/中国語)
すべての情報の詳細は、『FUJI ROCK FESTIVAL』 オフィシャルサイト(fujirockfestival.com)でご確認を。
文=早乙女’dorami’ゆうこ
イベント情報
期間:2019年7月26日(金)、27日(土)、28日(日)
会場:新潟県 湯沢町 苗場スキー場
時間:9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定
出演:国内外約200アーティスト/後日、順次発表
<料金(税込)>
・入場券 ※中学生以下は保護者同伴の上、入場無料
[3日通し券/2日券/1日券]
一般発売 ¥45,000 /¥36,000/¥20,000
・駐車券 ¥3,000(1台・1日) ※2名以上より受付
・キャンプサイト券 ¥3,000(1名・開催期間中有効)
・ムーンキャラバン ※オートキャンプ施設「MOON CARAVAN」専用
4輪専用駐車券¥12,000(1台)+専用キャンプサイト券¥3,000(1名)+3日通し券(1名)
2輪専用駐車券¥6,000(1台)+専用キャンプサイト券¥3,000(1名)+3日通し券(1名)
<イープラス>(PC・スマートフォン)
https://eplus.jp/frf/
※コンビニ支払い・受取手数料0円、イープラス限定特典付き
※海外からの受付は入場券、キャンプサイト券の取り扱い(英語/中国語)
・一般発売 6/1(土)10:00~ イープラス、ぴあ、ローソン、岩盤 ほか