チームワークの秘訣は「納豆!」ノンスタ石田明が宇宙Six山本亮太の謎を暴く!? 舞台『相対的浮世絵』いよいよ初日
(左から)青木豪、玉置玲央、伊礼彼方、山本亮太、石田明、山西惇
2019年10月25日(金)から東京・下北沢本多劇場にて、舞台『相対的浮世絵』が開幕した。本作のフォトコール(舞台稽古の一部披露)が初日直前に同劇場にて行われ、宇宙Sixの山本亮太、伊礼彼方、石田明(NON STYLE)、玉置怜央、山西惇が本番さながらの舞台を披露した。
フォトコールの模様をお届けしよう。
ステージ上にはどこか能舞台を彷彿とさせる幽霊が出てきそうな松の木、そして橋掛かりが展開されていた。ここでコメディーでありながら、生きた人間と死者との対話が描かれるのだ。
人生の曲がり角にさしかかり、それぞれにややこしい問題を抱えてしまっている岬智朗(伊礼)と、高校時代の同級生、関守(石田)。そんな二人の前に突然現れ、救いの手をさしのべたのは、20年前、高校生のときに事故で死んだはずの、同級生・遠山大介(玉置)と岬の弟・達朗(山本)だった。
どこかでうしろめたい気持ちを抱えながら、遠山と達朗の「ある力」を頼りにするようになる二人。そこへ現れたのは、自分の思い出ばかり語りたがる、やたらおしゃべりな初老の男、野村淳(山西)。彼は、遠山、達朗と知り合いだという。
いつも一緒にいた高校時代の、他愛のない思い出話に盛り上がる4人。そして、そんな話に入れて貰えない野村。やがて、話はかつての事故の話にさかのぼり…… 。
あの日、何が起こったのか。現在を生きる二人と過去のままの二人。四人の時間が交差した時、明らかになる真実とは……。
個性が豊かすぎるキャストたち(笑)が口にする独特な台詞の数々に、時にはニヤリ、クスクスと笑わされるが、最後は、胸の奥をぎゅっと握られ、ホロリとさせられる会話劇。一度観たら何度も反芻して噛みなおしたい、そしてもう一度、二度と劇場に足を運びたくなる作品だった。
山本亮太(宇宙Six)
フォトコール終了後、劇場内で囲み会見が行われ、前述の5人と演出を務めた青木豪が登壇した。
劇団MONOの土田英生が戯曲を手掛けた本作は、9年ぶりに新キャスト・新演出で上演される。そのような作品を引っ提げて「演劇の聖地」と言われる本多劇場で上演される事について山本は「僕、知らなかったんですよ、本多劇場(笑)」と悪気のない笑顔を見せる。「そういう事は全部玲央さんに教えていただきました。この間も時間があいた時に二人でデートして、ドーナツ買ったり……そのうちお兄ちゃん(伊礼)も読んで、豪さんと玲央さんと4人で、ここがどういう劇場かとか、ここには全部ポスターが集まっているんだよとか、全部教えてもらいました。僕もやっと下北沢の仲間入りできたかなって感じです」と嬉しそうに語っていた。
伊礼彼方
玉置玲央
伊礼と山本が兄と弟という役どころを見せる芝居だが、石田が「ホンマの兄弟に見えてきた」と語るほど、人懐っこい表情を浮かべながら山本は「迷惑かけないように頑張ります。迷惑かけた場合は、全部お兄ちゃんが責任とる!」と兄に責任転嫁。これには伊礼もあきれ顔で、「どうも、全部ケツ拭きます」と言いながら笑っていた。
だが、山本の様子をしっかり観察していたらしい伊礼は「このままですよ。とにかく笑顔が可愛いです。皆に甘え上手だよね」と評価しつつ、「(山本は)すごく無口だもんね、喋らないね。喋る話題がないんでしょうね、世代が違うからね」と矢継ぎ早に山本に語り出す。山本は「本当にいいお兄ちゃんといい弟やってます」と言うと、すかさず伊礼が「自分でいい弟って言うんや!」と再度の光速つっこみで場を圧倒。これには皆大笑いとなっていた。
青木豪
演出する側から観た山本の印象を聞かれた青木は「とっても甘え上手だよね」と格好を崩す。また山本は途中から顔(表情)に変ったと語る。山本は「変わらなきゃって思って」と何かを決意したような顔を見せていた。
石田明(NON STYLE)
すると石田は「稽古場で顔が変わった瞬間があるんですけど。稽古場に納豆を持参するようになってから変わりましたね」と笑いを誘う。「皆に、納豆臭くても大丈夫、って思ったみたいで……それくらいからだいぶ打ち解けましたよね。稽古が始まってから10日くらいで。それからですよ、すごい楽しそうになって! 簡単やな、納豆をあげたらこいつ、なつくんだって」と大笑い。
この舞台で気づく事がたくさんあったと言いたげな山本は他にも「台本だったり、台詞に気持ちを乗せることだったり。僕、意外と素人だったなって思いながらやっていましたね。あとは全部、この5人にアドバイスをもらって、一つひとつ細かくやってもらって、だから、自分で作ったっていうより作ってもらったっていうのが今回、あります」と正直に語る。
山西惇
伊礼は「稽古場で全く口を開かない山西さんがまあ、よく喋りました。(共演者に)アドバイスされることないですよね?」と水を向けると、「それは演出の担当ですからね。あんまり言わないですけど」と謙虚につぶやく山西。
伊礼はさらに「そんな山西さんにアドバイスいただけたなんて幸せだぞ、お前」と兄貴ヅラを見せまくっていた。もちろん伊礼からも山本に教えたことがあるらしく「伊礼さん、すごいですね。点と点を繋ぐって言う言葉。線にするっていうのを、すごい教えてもらいました」すると山西が山本の前のめり過ぎる説明のフォローをすべく、「台詞と台詞を点と点で繋ぐのではなく、もっと芝居を“線”で作っていったらどうかなって教えた覚えはあります」と解説をしていた。
話は色々な見せ所に。基本的には会話劇でと言うことで、難しさも感じているのでは、と聞くと、ミュージカル畑の伊礼は「まあ、実生活では歌わないので、特に何も変わりはないですが(笑)」と軽く笑わせる。石田は「でも、台詞飛んだら歌うって言ってましたけど。 もしも、セリフが飛んだ場合には、急に歌い始めるっていう」と悪知恵を言葉に。すると伊礼も「その可能性は大いにある(笑)。そうしたらハモってくれるよね?」と周りの力を借りようとすると石田が「俺、ハモります、頑張って(笑)」と応援しているのかいないのか、謎を臭わせていた。
最後にキャストを代表して山本が「2019年を締めくくる『相対的浮世絵』だと思っています。いろいろあって、すごく盛り沢山に詰まっているので、劇場にも足を運んでください。1回だけでなく、2回3回と足を運んでください」と皆にアピールしていた。
取材・文=こむらさき 撮影=オフィシャル提供
公演情報
作:土田英生
演出:青木 豪
出演:山本亮太(宇宙Six/ジャニーズJr.) 伊礼彼方 石田明(NON STYLE) 玉置玲央 山西 惇
企画・製作・主催:キューブ
公式サイト https://www.soutaitekiukiyoe2019.com/
<東京公演>
日程:2019年10月25日(金)~11月17日(日)
会場:下北沢 本多劇場
料金:8,000円 (全席指定・税込)
お問合せ:キューブ 03-5485-2252(平日12:00~18:00)
<大阪公演>
日程:2019年11月22日(金)~24日(日)
会場:COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
料金:8,000円 (全席指定・税込)
協力:サンライズプロモーション大阪 リコモーション
お問合せ:キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00)