ラン・ラン『ピアノ・ブック』 新曲を追加したアンコール・エディションのリリースが決定
ラン・ラン (C) Gregor Hohenberg
世界的人気を誇るピアニスト、ラン・ランが今年リリースしたアルバム『ピアノ・ブック』は大好評を博しているが、新たに6トラックを追加したアンコール・エディションが2019年11月15日(金)にデジタル発売することが発表された。
また、このアンコール・エディションから先行トラックとしてチャイコフスキーの「甘い夢」が本日より先行配信された。この発売に続き、演奏動画やラン・ランが作品について語る動画も順次公開される予定だ。
ラン・ランの『ピアノ・ブック』は3月の発売以来、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、中国、日本など世界中のクラシック・チャートで第1位を獲得、オーストリア、フランス、ドイツ、スペイン、スイス、イギリスではポップ・チャートにもランクインするなど大成功を収めている。特にベートーヴェンの「エリーゼのために」は中国のポップ・シングル・チャートの第4位に到達した。また、ストリーミングでも6千万ストリームを達成した。ラン・ランはソーシャル・メディアで1千5百万ものフォロワーを持つ最も影響力のあるクラシック音楽家でもある。
『ピアノ・ブック』はクラシック音楽を世界中の人々に広めることを目的としたピアノ作品のコレクションで、今回のアンコール・エディションには、チャイコフスキー作曲《子供のアルバム》から「甘い夢」や、ピアノ学習者なら誰でも習ったクーラウのソナチネなど、親しみやすい楽曲の新録音が追加された。
また『ピアノ・ブック』は、自分が学んだことを新しい世代の音楽愛好家に伝えたいというラン・ランの決意の表れでもある。若手音楽家支援に数百万ドルを調達している2008年に設立されたラン・ラン国際音楽財団での活動は、彼の音楽教育に対するユニークな洞察を与えることとなり、大成功を収めた数々の教育プログラム(Keys of Inspiration®, 101 Pianists®, Young Scholars and Play It Forward®)を開発し、ピアノを学ぶ多くの子供たちを触発している。中国の深圳に彼自身の音楽学校を開校し、イギリスの音楽出版社Faber Musicからは、ラン・ラン・ピアノ・アカデミー・シリーズとして多くの教則本も出版している。ラン・ランの全ての活動は、音楽が人生をより良くするという信念によって支えられている。
ラン・ラン プロフィール
感情豊かなピアノによって、何百万という人びとをインスパイアしてきた。それは、こじんまりした会場でのリサイタルでも、大舞台でも変わらない。
2014FIFA ワールドカップ決勝を祝してリオデジャネイロで行われたプラシド・ドミンゴとのコンサート、第56 回および第57 回に連続出演してメタリカ、ファレル・ウィリアムスと共演したグラミー賞授賞式、全世界で40 億人の人々が彼の演奏を見守った2008 年北京オリンピックの開会式、ロンドンのロイヤル・アルバートホールにおけるBBC プロムスのラストナイトなど、その派手なステージは枚挙に暇がない。シャルル・デュトワが指揮するフィラデルフィア管弦楽団と共演したリスト生誕200 年を祝うコンサートの模様は、全米で300 館、ヨーロッパ各地で200 以上の映画館に生中継された(クラシックのソリストとしては初めて)。長年にわたって共演している世界的なアーティストは、ダニエル・バレンボイム、グスターボ・ドゥダメル、サー・サイモン・ラトルといった指揮者から、ダブステップダンサーのNONSTOP ことマーキューズ・スコット、甘い歌声の帝王フリオ・イグレシアス、ジャズの巨人ハービー・ハンコックなどクラシック音楽以外の世界にも及ぶ。クラシック音楽を誰よりも多くの人に届けるために多くの企業とのつながりも持っている。そして、ラン・ランは、中国の音楽を西洋の聴衆に、西洋音楽を中国の聴衆に積極的に紹介して、文化の懸け橋ともなっている。