日本バレエ協会が2020 都民芸術フェスティバル参加公演『海賊』全幕を3組の豪華キャスト競演で披露
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公益社団法人日本バレエ協会が2020年2月8日(土)、9日(日)の両日、2020 都民芸術フェスティバル参加公演『海賊』全幕(再振付/演出:ヴィクトール・ヤレメンコ)を上演する。日本バレエ協会は1970年以降毎年東京都の助成を受けて全幕バレエを上演し、多くの観客にバレエの魅力を広げてきた。当初から日本バレエ界を代表する名ダンサーが出演してきたが、平成23年の公益法人化以後はより幅広い視野から優れた踊り手を登用し高水準の舞台を制作している。
ヴィクトール・ヤレメンコ
『海賊』は世界各地のバレエ団が続々と新制作を手がける人気古典全幕で、オスマン・トルコ時代のエーゲ海を舞台に進行する迫力満点の冒険物語である。ロシアのグーセフ版、セルゲイエフ版、セルゲイエフ版を基にエンターテインメント性も豊かに仕上げたアンナ=マリー・ホームズ版などが知られるが、日本バレエ協会が39年ぶりに上演するにあたって招聘したのはウクライナ出身のヤレメンコ。モスクワのボリショイ・バレエ学校を卒業後、キエフ・バレエで活躍し、現役引退後は各地で振付者・指導者として活動しているだけに、旧ソ連時代からの系譜を踏まえた本格派の舞台となるだろう。
(左)酒井はな (右)橋本直樹
ギリシアの娘メドーラ、海賊の首領コンラッドなど主要キャスト3組が競演する。2月8日(土)はメドーラ:酒井はな、コンラッド:橋本直樹、ギュルナーラ:瀬島五月、アリ:高橋真之(NBAバレエ団プリンシパル)、ランケデム:ヤロスラフ・サレンコ、ビルバント:川村海生命、セイード・パシャ:イルギス・ガリムーリン。日本を代表するバレリーナである酒井は近年コンテンポラリーダンスに積極的だが、同時にクラシック・バレエも踊りこなす超人的存在である。美丈夫で踊りも上手い橋本、力強い表現力で魅せる瀬島らの演技も楽しみだ。
(左)加治屋百合子 (右)奥村康祐
2月9日(日)マチネはメドーラ:加治屋百合子(ヒューストン・バレエ団プリンシパル)、コンラッド:奥村康祐(新国立劇場バレエ団プリンシパル)、ギュルナーラ:寺田亜沙子(新国立劇場バレエ団ファースト・ソリスト)、アリ:荒井英之、ランケデム:木下嘉人(新国立劇場バレエ団ソリスト)、ビルバント:荒井成也、セイード・パシャ:髙谷大一。長年アメリカで活躍する名花・加治屋が久々に日本の大舞台に登場するのが話題だ。奥村はしなやかな踊りを持ち味とし、パートナーリングも的確な名舞踊手。ぜひ見たいと思わせる。
(左)上野水香 (右)中家正博
2月9日(日)ソワレはメドーラ:上野水香(東京バレエ団プリンシパル)、コンラッド:中家正博(新国立劇場バレエ団ソリスト)、ギュリュナーラ:奥田花純(新国立劇場バレエ団ソリスト)、アリ:江本拓、ランケデム:髙谷遼、ビルバント:吉瀬智弘、セイード・パシャ:岡田幸治。東京バレエ団のトッププリマとして輝く上野が新国立劇場の実力派・中家と組んでどのように踊るのか。所属の垣根を超えて生み出される化学反応が見ものだ。
オダリスク、海賊の女にも気鋭ダンサーが配されており、アンサンブルも例年作品・指導者は違えどもオーディションで選抜された踊り手がリハーサルを重ね緻密に仕上げてくる。キエフ・バレエの指揮者で日本でもなじみ深い鬼才オレクセイ・バクランが指揮するジャパン・バレエ・オーケストラの演奏にも期待したい。バレエの華やかさがたっぷりと詰まった『海賊』全幕を日本バレエ界最高峰のキャストで満喫できる好機をお見逃しなく。
文=高橋森彦
公演情報
公益社団法人日本バレエ協会公演『海賊』全幕
■会場:東京文化会館 大ホール
■主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団
■協賛:チャコット株式会社
■演奏:ジャパン・バレエ・オーケストラ
■原振付:マリウス・プティパ改変版による
■再振付/演出:ヴィクトール・ヤレメンコ
■振付補佐:タチヤナ・レべツカヤ
■音楽:アドルフ・アダン
■バレエ・ミストレス:テーラー麻衣、角山明日香、奥田慎也
■総監督:岡本佳津子
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当日割引:18歳未満の方、65歳以上の方は年齢のわかる証書をご提示いただきますと各席とも2,000円オフでご購入頂けます。(当日券のあらかじめの予約は出来ません)
身障者割引:当日会場にて障碍者手帳をご提示頂ければ2,000円をご返金申し上げます。
車椅子/車椅子介助者席:
車椅子席 5,000円(S席相当、一階最後列車椅子スペースにて)
介助者席 3,000円(車椅子席お隣、折りたたみ椅子でのご鑑賞となります)
※日本バレエ協会のみでの販売となります。お電話でお申し込み下さい。尚、車椅子をお降りになって一般席でご鑑賞の場合は通常
日本バレエ協会では2020 都民芸術フェスティバル参加公演「海賊」の付随事業と致しまして、標記イベントを開催致します。
内容は比較的わが国ではなじみの薄いバレエ“海賊”のご紹介と、ゲネプロ(第二幕の一部)見学をセットにした約1時間の参加無料のフリー・イベントです。
■場所:東京文化会館・大ホール 各日とも午後2時30分までにロビーにご集合下さい。
■定員:各回35名程度
但し参加者は就学児童以上の方とさせて頂きます。
尚、誠に申し訳ございませんが出来るだけ多くの方にご参加頂きたく、団体様でのお申し込みはご遠慮下さい。
申込書:http://www.j-b-a.or.jp/wp/wp-content/uploads/2019/11/aba80ef38c48d78de58a5ce9a49efa49.pdf
■2020 都民芸術フェスティバル公式サイト:https://tomin-fes.com/
■お問合せ:日本バレエ協会 03-5437-0372(10:00~17:00)