新国立劇場バレエ団、破滅的な愛と欲望のドラマ『マノン』を上演
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2025/2026 シーズン 新国立劇場バレエ団『マノン』
2026年3月19日(木)~3月22日(日)新国立劇場 オペラパレスにて、2025/2026シーズン 新国立劇場バレエ団『マノン』が上演される。
英国が生んだ偉大な振付家ケネス・マクミランの『マノン』は『ロメオとジュリエット』と並び称される、ドラマティック・バレエの傑作。新国立劇場バレエ団では2003年に初演し、大きな反響を呼んだ。今回は6年ぶり、4度目の上演。前回2020年に上演した際は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、途中で公演中止となった。
本作は、感情やセリフがそのまま踊りになったような演劇性の高い振付が特徴のドラマティック・バレエ。『マノン』は中でも主役二人のパ・ド・ドゥが効果的に織り込まれており、観客の心を大きく揺さぶる。パリ郊外でのマノンとデ・グリューの出会い、 愛の一夜の後の寝室の場面、再会後二人が豪華なブレスレットをめぐる 悶着から愛を確認し合う場面、そして第3幕でのすべてを失ったマノンが死に至る場面では、二人の心情を雄弁に語るパ・ド・ドゥが展開される。とくに、第3幕での「沼地のパ・ド・ドゥ」は ガラ公演でもたびたび上演される傑作だ。
『マノン』は1731年に発行されたアベ・プレヴォーによる恋愛物語『マノン・レスコー』を原作とし、本作品では18世紀後半のフランス革命前のフランス・パリで下層階級に生まれた少女の波乱に満ちた人生が生々しくリアルに描かれる。当時の退廃的で誘惑に満ちた社会を表現した、巨匠ニコラス・ジョージアディスの重厚な舞台美術も大きな魅力のひとつ。今回は英国ロイヤルバレエで制作されたプロダクションを使用しての上演となる。
音楽はジュール・マスネの楽曲を、作曲家であり指揮者のレイトン・ルーカスが選曲・編曲したもの。実はマスネの同名のオペラの音楽は一曲も使われていない。ルーカスはかつてバレエ・リュスのダンサーでもあり、歌曲「エレジー」やオペラ「サンドリオン(シンデレラ)」などからの、ドラマティックな振付や物語の展開にぴったり合った、甘美で官能的、哀愁漂う美しい音楽で構成されている。
現在はマーティン・イェーツによる新オーケストレーション版で上演されることが多く、今回の上演もこの版で行われる。イェーツ自身が指揮する音楽にも注目しよう。
美しい少女マノンと神学生デ・グリューは恋に落ち、駆け落ちをする。老富豪ムッシューG.M.はマノンの兄レスコーに彼女を愛人にしたいと持ちかけ、大金と引き換えにレスコーの同意を取り付ける。マノンとデ・グリューはしばし共に暮らすが、デ・グリューの留守中にムッシューG.M.が現れ、大金でマノンを説得し愛人として彼女を連れ去ってしまう。ムッシューG.M.のパーティーでマノンとデ・グリューは再会する。マノンへの愛を訴えるデ・グリューに「カードでイカサマしてムッシューG.M.の金を巻き上げられれば一緒に行く」と答えるマノン。だがイカサマは見破られてしまう。
逃亡するマノンとデ・グリューだが、マノンが捕まりアメリカに流刑となる。デ・グリューはマノンを追ってアメリカへ。美しい彼女は刑務所でも看守に口説かれ、そこへデ・グリューが現れる。彼は看守を刺し、マノンを連れて逃亡する。ルイジアナの沼地に逃げ込む二人。疲れ果てたマノンは倒れ、デ・グリューの腕の中で静かに息絶える。
公演情報
新国立劇場バレエ団『マノン』
Manon
会場:新国立劇場 オペラパレス
予定上演時間:約2時間45分(休憩含む)
スタッフ
【振付】ケネス・マクミラン
【音楽】ジュール・マスネ
【編曲】マーティン・イェーツ
【美術・衣裳】ニコラス・ジョージアディス
【照明】沢田祐二
【監修】デボラ・マクミラン
キャスト
2026年3月19日(木)18:30
【マノン】小野絢子
【デ・グリュー】福岡雄大
【レスコー】奥村康祐
2026年3月20日(金・祝)13:00
【マノン】柴山紗帆
【デ・グリュー】速水渉悟
【レスコー】木下嘉人
【マノン】米沢 唯
【デ・グリュー】井澤 駿
【レスコー】渡邊峻郁
【マノン】小野絢子
【デ・グリュー】福岡雄大
【レスコー】奥村康祐
【マノン】柴山紗帆
【デ・グリュー】速水渉悟
【レスコー】木下嘉人
【マノン】米沢 唯
【デ・グリュー】井澤 駿
【レスコー】渡邊峻郁
【指揮】マーティン・イェーツ
【管弦楽】東京交響楽団