東京交響楽団の無観客ライブ、ニコニコ生放送での生配信を10万人が視聴 反響に指揮者らがコメント「可能性が広がっていきますね」
撮影=青柳聡
3月8日(日)に配信された『【観客のいない音楽会】ミューザ川崎シンフォニーホール&東京交響楽団 名曲全集第155回 Live from Muza!』ライブ生配信の視聴者数が約10万人を記録したことがわかった。
ミューザ川崎シンフォニーホールと東京交響楽団は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の政府方針を受け、同日開催予定だった『3月8日(日)名曲全集 第155回』を中止に。代わって、無観客ライブとして演奏全編をニコニコ生放送で無料配信することを発表していた。
撮影=青柳聡
当日の配信は、13時半の放送開始からライブ放送終了時点まで、約10万人が視聴。映像は無料登録により、3月14日深夜24時(15日0時)まで視聴が可能だ。
配信の反響を受けた、指揮者・大友直人、ピアニスト・黒沼香恋、オルガニスト・大木麻理のコメントは以下のとおり。
大友直人(指揮者)
中止が決まったときは残念の一言でしたが、はからずも今回、ライブ配信という形で普段以上に多くのお客様にオーケストラのエネルギッシュな演奏を楽しんでいただけたことはよかったです。とはいえ、状況が落ち着きましたらぜひコンサートホールに来て生の音を聴いていただきたいですし、もし今後ライブ配信とコンサートを同時に行うようなことができれば、可能性が広がっていきますね。
黒沼香恋(ピアニスト)
演奏会が中止と聞いた時には本当に残念でした。そのあと無観客公演を行うことになり、1週間での気持ちの切り替えが大変でした。でも、普段よりも多くの方に聞いていただけるかもしれないとポジティブに考え、楽しく準備させていただきました。私はサッカーが好きなのですが、もしかするとロナウドが見てくれるもしれない!なんて考えながら(笑)。マエストロ、オーケストラ、スタッフの皆様に感謝いたします。
大木麻理(オルガニスト)
普段のコンサートではお客様のパワーを客席から感じながら演奏するのですが、今回は逆に、ホールから見てくださっている皆様にミューザのオルガンの音を、そして音楽のエネルギーを伝えなくてはという気持ちで演奏しました。配信を見てくださり、ぜひミューザでパイプオルガンを聴きたいと思ってくださればうれしいです。
なお、『3月14日(土)モーツァルト・マチネ第40回』でも、無観客ライブの無料配信が予定されている。