パーヴォ・ヤルヴィのニールセン交響曲全集リリース

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ニールセンの音楽には、こうであるべきだという確信があります

9月にNHK交響楽団の首席指揮者に就任したパーヴォ・ヤルヴィのニールセン交響曲全集リリースが決定した。

デンマークの国民的作曲家カール・ニールセンは2015年6月9日に生誕150年の記念の日を迎えた。そんなニールセンが生涯にわたって書きつづった6曲の交響曲は、それぞれが独自の風貌と極めて個性的な響きを備え、シベリウスの7曲と並び北欧が生んだ稀有なオーケストラ作品として20世紀音楽の中で重要な位置を占めている。パーヴォ・ヤルヴィにとっては、シベリウスと同様に北欧音楽の重要なレパートリーである。パーヴォは、スウェーデンのマルメ交響楽団首席指揮者時代にニールセンの作品に親しむようになり、それ以来各地で取り上げるようになった。現在はイギリスのフィルハーモニア管とニールセンの交響曲をハイドンと組み合わせて演奏するチクルスを行なっており、そのニールセン解釈は世界的に高く評価されている。

パーヴォはニールセンについて「以前父(指揮者ネーメ・ヤルヴィ。ニールセン演奏の権威でもある)とニールセンについて話し合ったことがあります。その時父が言ったことを今でも覚えています。『ベートーヴェン以外の作曲家で、これ以外にはありえないという強い確信を持つ音楽を書いたのは、ニールセンだけだよ。』ニールセンの音楽には強烈な力があります。荒々しいほどの力、全てのものを破壊してしまうようなパワーです。こうしてもいいかもというような迷いは、決して彼の音楽には存在しないのです。ニールセンの音楽には、こうであるべきだという確信があります。こんな音楽を書く作曲家はほとんどいないのです。ベートーヴェンにはそれがあります。ブラームスにはないし、ブルックナーにもない。マーラーにもない。ニールセンにもその確信があるのです。」と語っている。

2009年から2013年にかけて4年がかりで成し遂げられたこのニールセンの交響曲全曲録音は、ブルックナーやマーラーの交響曲全集と合わせ、パーヴォがフランクフルト放送響首席指揮者時代に打ち立てたマイルストーンの一つ。

通常ニールセンの交響曲は、北欧やイギリスのオーケストラが得意としているため、ドイツのオーケストラによる交響曲全集はおそらく世界初。パーヴォは過去にインタビューで「フランクフルト放送響はブルックナーで有名ですが、ニールセンの作品にも非常に適しています」と彼らの演奏に賛辞を送っている。第5番のみ、シンシナティ響との旧録音があるが、そのほかの5曲はパーヴォにとって初録音となる。

CD情報
Nielsen: The Complete Symphonies No.1-No.6
■曲目:
<DISC1>
1.交響曲第1番 ト短調 作品7
2.交響曲第2番 ロ短調 作品16「4つの気質」
<DISC2>
3.交響曲第3番 二短調 作品27「おおらかな交響曲」
4.交響曲第4番 作品29「不滅」
<DISC3>
5.交響曲第5番 作品50
6.交響曲第6番「素朴な交響曲」

演奏
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)
フランクフルト放送交響楽団
録音
2010年7月8日~10日
ヴィースバーデン、クアウハウス(第1番)
2009年12月11日&12日(第2番)
2010年9月23日~25日(第3番)
2013年4月18日&19日(第4番)
2011年4月14日&15日(第5番)
2011年12月8日&9日(第6番)
フランクフルト、アルテオーパーでのライヴ・レコーディング
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