劇団ロロ×いわきアリオス共同企画 オンライン演劇部『家で劇場を考える』を無料生配信

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2020.6.8


2020 年4月以降、芸術文化を通したコンテンツを無料で配信する「#おうちでアリオス」に取り組んでいる、福島県いわき市の公立文化施設「いわき芸術文化交流館アリオス」と、東京を拠点に活動する劇団「ロロ」が、共同企画「オンライン演劇部『家で演劇を考える』を始動する。

この企画では、WEB 会議ツール「Zoom」を使用したオンラインでの演劇づくりに挑戦。ロロの劇団員と、福島県内の高校を今春卒業した若者たちの稽古のプロセスおよび本番を、動画配信サイトAlios YouTube Channel で無料生配信する。脚本・演出は、劇団ロロ主宰・劇作家・演出家の三浦直之が手掛け、脚本・演出家、出演者、スタッフが、いわき市、東京都、宮城県、千葉県、長野県などの自室や下宿先にいたまま、一度も「劇場」に集合することなく演劇作品をつくりあげた。

この企画は、新型コロナウイルス感染症の出口が見えないなか、出演者と鑑賞者が、「家」という空間に身を置きながら、オンライン上で同じ演劇体験を共有することで、「演劇とは何か」「劇場とは何か」「観劇とは何か」という根源的な問いを考えることを大きな目的としている。劇団ロロは、今回の事態でいち早くオンラインでの作品づくりに取り組み、新しい形の演劇のあり方を提案し、演劇界の注目を集めている。

出演は、「いわきアリオス演劇部」のOB・OGであり、この春に県内の高校を卒業した6名の若者と、劇団「ロロ」の俳優3名。いわきアリオス演劇部出身の若者たちは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、進学先の授業が始まらず実家に待機したり、下宿先でオンライン授業を受けたりと、さまざまな生活を送っている。今回、その9名が3組に分かれ、三浦が書き下ろす10分程度の作品(タイトル未定)を、異なる演出により演じる。

また、三浦の発案で、「劇場空間」のあり方について考察を深めるべく、第一線で活躍する舞台美術家・杉山至による舞台ワークショップもオンラインで配信する。

昨年度、いわきアリオス演劇部は、約半年間の準備期間を経て、2020 年3月にいわき芸術文化交流館アリオス中劇場で成果発表を行う予定だった。本番に向けた稽古が佳境を迎える一方、福島県内では新型コロナウイルス感染症の感染リスクは高まりを見せ、一時は公演中止も検討されたが、無観客での上演という形でその危機を乗り越えた。また4月25 日、26 日に予定していた劇団ロロの公演は、当館の臨時休館に伴い延期となっている(振替日程調整中)。

いわきアリオス演劇部OB・OGたちと三浦、および劇団ロロがオンライン上で“再会”し、どのような作品が生まれるのか、福島発の新しい演劇に期待したい。

配信情報

劇団ロロ×いわきアリオス共同企画 
オンライン演劇部『家で劇場を考える』生配信
 
■配信スケジュール(全7回)
⑴ 6/13(土)16:00~18:00 【月チーム】稽古
⑵ 6/14(日)14:00~16:00 【華チーム】稽古
⑶ 6/20(土)16:00~18:00 【桃チーム】稽古
⑷ 6/21(日)14:00~16:00 舞台ワークショップ
⑸ 6/27(土)19:00 上演① 【月チーム】【華チーム】
⑹ 6/28(日)11:00 上演② 【華チーム】【桃チーム】
⑺ 14:00 上演③ 【月チーム】【桃チーム】
 
※上演③終演後、脚本・演出の三浦直之と出演者全員によるアフタートークを実施。
 
■視聴方法
各日とも、いわきアリオスWEB サイト(http://iwaki-alios.jp)、公式SNS(twitter、
Facebook)から、いわきアリオス公式YouTube Channel の配信ページをお知らせします。
 
■観覧料 無料(通信費などは各自ご負担いただきます)
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