女優・芦田愛菜の“真髄”とは? 大森立嗣監督が映画『星の子』でのバランス感覚に優れた演技を振り返る
(C)2020「星の子」製作委員会
10月9日(⾦)公開の映画『星の⼦』から、新たな場面写真が解禁された。
『星の子』は、女優の芦田愛菜が『円卓 こっこ、ひと夏のイマジン』以来6年ぶりに主演する長編映画。芥川賞作家・今村夏子氏による同名小説を映像化したもので、『日日是好日』などで知られる大森立嗣監督がメガホンをとっている。劇中では、芦田演じる中学三年生の少女・ちひろが“あやしい宗教”を深く信じる両親のもと、過酷な運命に翻弄される姿を描く。
解禁されたカットは、主演の芦田が演じるちひろの姿を捉えたもの。芦田は、自身の演技について、「自分がその役になるというより、その役が自分に近づいてくる感覚になる」「撮影が進むほど、私の部分がどんどん少なくなって、ちひろの部分が多くなりました」「家族から『ちひろの話し方が抜けてないよ』と言われることもあり、いつもちひろが心のどこかにいた気がします」と語っている。
(C)2020「星の子」製作委員会
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メガホンをとった大森立嗣監督は、映画化するにあたり、「少女の心の繊細な揺らぎを撮ること」を目指したという。そして、「セリフのないときのちひろをどう捉えるかです。喋っていないちひろにこそ、この映画の核があると思います。繊細なものが隠れていて、それは映画だから描けることの一つです」とも。芦田の演技については、「セリフのない一人でいるシーンが印象に残っています。芦田さんは的確な読解力と、引き出しの多さ、表現力、コミュニケーション能力、どれをとっても素晴らしかったです」と称賛。そして、「それに恐ろしい程のバランス感覚を持っています。15歳にして、自分のことを肯定しながら、解放していくことができるのは凄い。自分のどうしようもない部分を自分で認めないと演技のスタート位置に立てないのですが、芦田さんはそれができているので、もう子役という認識はなかったです」と評している。
(C)2020「星の子」製作委員会
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『星の子』10月9日(金)TOHOシネマズ 日比谷 ほか全国公開。