KAATと東京デスロックが共同製作した『外地の三人姉妹』が開幕 演出家・多田淳之介のコメントと舞台写真が到着

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2020.12.14
『外地の三人姉妹』 撮影:宮川舞子

『外地の三人姉妹』 撮影:宮川舞子

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2020年12月12日(土)KAAT 神奈川芸術劇場<大スタジオ>にて、KAAT×東京デスロック『外地の三人姉妹』が開幕した。上演にあたり、演出を務めた多田淳之介のコメントと舞台写真が到着したので紹介する。

本作は、KAAT 神奈川芸術劇場と演出家・多田淳之介が主宰する東京デスロックとの共同製作。2014、18年に上演した、アントン・チェーホフの『かもめ』を1930年代日本統治下の朝鮮を舞台に翻案した『가모메 カルメギ』(東京デスロックと韓国の劇団「第12言語演劇スタジオ」の共同製作)の翻案・脚本を担当したソン・ギウンと多田がタッグを組み、再びチェーホフの翻案に挑んだ。

『外地の三人姉妹』 撮影:宮川舞子

『外地の三人姉妹』 撮影:宮川舞子

題材となったのは、チェーホフの三大戯曲に数えられる『三人姉妹』。舞台をロシア帝政末期の田舎町から1930年代の朝鮮北部に大胆に設定を置き換えて翻案し、オーリガ、マーシャ、イリーナの三姉妹は、朝鮮半島に駐屯する日本軍の亡くなった将校の娘たちとして、姉妹は「モスクワへ」ではなく、生まれ育った「東京へ」望郷の想いを募らせる……という物語だ。

『外地の三人姉妹』 撮影:宮川舞子

『外地の三人姉妹』 撮影:宮川舞子

多田淳之介 コメント

無事に初日が明け本当に感無量です。盟友ソン・ギウンさんによる、チェーホフの原作を見事に日帝時代の朝鮮に翻案し我々に多様な視点をもたらしてくれる戯曲、普段と勝手が違うなか素晴らしい仕事をしてくれた俳優、スタッフ、この状況で来日してくれた韓国の俳優、来日は叶わずともリモートで参加してくれた在韓スタッフ、公演の実現のためにあらゆる尽力をしてくれた劇場の方々、そして観に来てくれた観客のみなさま、この場が多くの人たちの思いで成立していることに改めて演劇の力を感じています。生身でふれあう機会が減り、人間らしい生き方に悩みがちな今だからこそ、生身の人間を見て、人間について思いを馳せる時間を劇場で過ごしてもらえればと思います。


なお、本公演は12月20日(日)までの上演。

公演情報

KAAT×東京デスロック『外地の三人姉妹』
 
日程:2020年12月12日(土)~12月20日(日)
会場:KAAT 神奈川芸術劇場<大スタジオ>
※日韓二ヶ国語上演/日本語字幕付き
 
原作:アントン・チェーホフ『三人姉妹』
翻案・脚本:ソン・ギウン
演出:多田淳之介
ドラマトゥルク:イ・ホンイ
翻訳:石川樹里
 
出演:
伊東沙保 李そじん 亀島一徳 原田つむぎ アン・タジョン 夏目慎也
高橋ひろし 大竹直 田中佑弥 波佐谷聡 松﨑義邦
イ・ソンウォン 佐山和泉 鄭亜美
 
料金:全席指定・税込
一般 5,000円
シルバー割引(満 65歳以上)4,500円 U24 (24歳以下)2,500円 高校生以下割引 1,000円
※各種割引は、かながわの電話・窓口・WEB にて11月21日より取扱い(前売のみ、枚数限定)
※未就学児の入場はご遠慮ください。
※営利目的の転売禁止
※車椅子でご来場予定のお客様は、事前にかながわ 0570-015-415(10:00〜18:00)までお問合せ下さい。
 
協力:第12言語演劇スタジオ
企画製作・主催:KAAT 神奈川芸術劇場 一般社団法人 unlock /東京デスロック
助成:芸術文化振興基金 公益財団法人日韓文化交流基金
 
お問合せ:かながわ 0570-015-415(10:00~18:00)
公式サイト:https://www.kaat.jp/
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