ゆうめい『姿』再演へ~2021年5月、東京芸術劇場 シアターイーストにて上演決定
ゆうめい『姿』
2021年5月18日(火)より東京芸術劇場 シアターイーストにて、「芸劇eyes」のラインナップ作品として、ゆうめいの『姿』が上演される。
本作は、2019年10月に「MITAKA “Next” Selection 20th」として三鷹市芸術文化センター星のホールにて上演。多くの観客を魅了したゆうめいの代表作の一つだ。
これまでも実体験を創作の起点に、人との関わりやそれによって作られる環境とその変化を温度感のある手ざわりで描いてきたゆうめい。脚本・演出を手がける池田亮が本作の題材に選んだのは、自身の家族。両親の出会いに遡り、女と男、妻と夫の、過去から今、そしてその向こうへと続く家族の物語に実父である五島ケンノ介が出演したことも話題を呼び、口コミで連日満員を記録。上演後には、雑誌やWEBなどの数々のメディアが2019年印象的だった舞台やカルチャーとしてもその名を取り上げた。
約一年半ぶりの再演となる今作には、世の中が大きく変化した2021年の出来事を新たに描きながら、 初演を作り上げた顔ぶれに加え、新たなキャストとスタッフも参加。家族の今までとこれからの物語を再び立ち上げる。
公演期間は5月18日(火)〜30日(日) を予定。の詳細やタイムテーブルは4月上旬より随時発表される。
■池田亮[脚本・演出]コメント
立場と立場の間に挟まれる「板挟み」というものを『姿』では描きます。それを描く自分もきっと誰かを板挟みしているし、意識していないところでも、世界中で起こっています。『姿』にお越しいただける皆様には、母と父と仕事と自分とその周りの実体験に基く板挟み状態を俯瞰して見ていただき、「あーそれでなのねえ」と分かった気になったり、「そうじゃないんじゃない?」と疑ったり、当の本人は悩みまくってるのになーんか笑えてきちゃうコミックエッセイみたいな瞬間だったり、どうしても変換できない現実が沢山あっちゃったりと、そんな人類の話をお届けします。
2019年の『姿』初演から今の2021年までに起こった、誰かに話したくて話し たくて仕方がなかった板挟み経験をグッ!っと堪えてきました。 スマホに溜めたメモを板挟み故にSNSに吐き出せず、挟む力も次第に強くなっていきました。(「スターウォーズのダスト·シュートだな!」が日々の口癖でした。周囲に分かる方がおらず滑る)
板で挟む方も、挟まれる方も修羅のような2年でした。 「せめて板が透明になればいいのに!みんな滅亡なのだ!バム野郎」という、自分が通勤中に無表情で打ち込むメモを読み返すと、とても混乱していたのだろうなと思います。そんな、絶対になかったことにはできない「なんとか今は生きてるけど、よかったね」では済まないことを作品へ変換し、新たな『姿』をお見せいたします。
2019年に描いた「2021年」では予想できなかった現在ですが、それでも、今までを経て新たに描く未来のシーンによって、観ていただく方と作る自分たちの今後が少しでも明るく想像しやすくなることを願いながら、今回も素晴らし過ぎるキャスト・スタッフの皆様と共に作り上げていく所存です。 東京芸術劇場シアターイーストにて、ぜひお楽しみください。
【ゆうめい プロフィール】
写真:川喜田茉莉
舞台作品・美術・映像を制作する団体として2015年 に設立。 自身の体験や周囲の人々からの「自分のことを話したい」という声を出発点として、生々しくも多種多様に変化していく環境と可能性を描き、その後、表現によってどのように現実が変化したかを「発表する」までを行う。表現と発表をし続けることによって生まれる他者との共鳴と反発を繰り返し、現実に新たな視線や変化 を見つけることを目指している。 ゆうめいの由来は「夕と明」「幽明」人生の暗くなることから明るくなるまでのこと、「幽冥」死後どうなってしまうのかということから。 「有名になりたいから“ゆうめい”なの?」と普段思 われがちの名前から、 由来のように「物事には別の本意が存在するかもしれない」という発見を探究する。
公演情報
■日程:2021年5月18日(火)〜30日(日)
■提携:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場
■主催:ゆうめい
■公式HP:https://www.yu-mei.com
■公式Twitter:https://twitter.com/y__u__m__e__i