「ラケットで夢を掴め!」~ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンお披露目会レポート
ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンお披露目会レポート (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
2021年5月29日(土)品川プリンスホテル ステラボールにて、7月に開幕を迎えるミュージカル『テニスの王子様』4thシーズンのお披露目会が行われた。ここでは2ステージのうち15時の回の模様をレポート。新たなキャストたちの新たな門出、希望に溢れた幸福な時間を振り返りたい。
テニミュ愛溢れるオープニングの“仕掛け”からグッと客席の心を引き寄せてくれた今回のお披露目会。まずは青学(せいがく)メンバー12名と不動峰メンバー7名がお馴染みの決め台詞と共に一人ずつ登場。その後、月刊プロテニス記者の井上さん(原作に登場するキャラクター。テニミュで登場するのは4thシーズンが初となる)が登場。そう、このお披露目会は、編集部プレゼンツの取材イベントという趣向なのだ。というわけで、早速、井上さん仕切りによる<インタビューコーナー>がスタート。さすが雑誌記者、フレッシュな中学生の魅力を引き出す楽しいテーマを用意してくれたようだ。
(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
最初のお題は「テニミュのオーディションに受かった瞬間の気持ちをジェスチャーで表現してください」。掛け声に合わせて19名が一斉にストップモーション。それぞれに個性的なポーズを繰り出し、その意味を本人が解説していく。フレンドリーな井上さんのトークにメンバーものびのびと対応し、登場時の緊張も一気にほぐれ笑いどころもたっぷり。爽やかにマイペースな発言を重ねる青学(せいがく)と、小ネタを畳み掛けて場を盛り上げる不動峰。賑やかな会話のやり取りから、それぞれのチームカラーが伝わってくる。
その後も「キャラクターとの共通点」「これだけは許してほしい、ついやってしまう自分のクセ」「好きなおにぎりの具は?」との質問が。自身のキャラクターを研究しているからこその回答に客席から拍手が起きたり、役者本人の素顔がのぞく一言に微笑ましい空気が流れたり。ステージ上と客席がひとつになって盛り上がれるのが嬉しい。
(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
続く<クイズコーナー>は「大石が青学(せいがく)に欲しいと思う不動峰メンバーは?」のクエスチョン。それぞれに名前を挙げ予想を立てる不動峰メンバーに対し、ペアの座は譲れないと無言の抗議をする菊丸のリアクションなども楽しいひとコマ。とにかくどの場面でもキャストたちの笑顔が絶えず、また、やりとりの端々から、自分のキャラクターや自分の学校はもちろん、相手校についてもしっかり把握し関係性を築いている様子がわかり、カンパニーとして早くも絆を深めているのがひしひしと感じられた。
(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
お披露目会の名にふさわしく全員横並びでたっぷりとトークをしてくれたおかげで「はじめまして」の気分は本当に最初の最初だけ。気づけばもうずっと前から同じ空間でテニミュを共有してきたようなアットホームな空気が場内に満ちていた。それはきっと、客席の一人ひとりが大好きなテニミュのことをたくさん心に抱いているように、舞台上の彼らもまたテニミュを愛し、テニミュカンパニーの一員となった喜びを全身から発しているから。そんな思いを瞬間パックすべく、トークの締めは<フォトセッションコーナー>で。ここでは観客も撮影OK。和やかに進行しつつ、「テニミュ」「最高〜!」の掛け声で(客席は心の声で)とびきりの笑顔が飛び出した。
(左から)越前リョーマ役:今牧輝琉、手塚国光役:山田健登、伊武深司役:土屋直武、橘 桔平役:GAKU (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
最後は両チームキャプテンの「このテニミュの長い歴史の中で僕らが今こうして携われていることに感謝し、僕らにバトンが回ってきたことを誇りに思います。全国制覇という目標を胸に最後まで油断せずに行きたいと思いますので、青学(せいがく)の応援のほど、よろしくお願いいたします!」(青学(せいがく)・手塚国光/山田健登)、「4thシーズンという新しい時代の第一歩を、こうして足並み揃えて踏み込めることを心より嬉しく思います。実際の不動峰のように僕たちも悔しい思いやたくさんの努力を積み重ねてきました。ここで培ったパッションをみなさまに届けられるように頑張ります。不動峰の応援、よろしくお願いいたします!!」(不動峰・橘 桔平/GAKU)のあいさつと、「僕自身このミュージカル『テニスの王子様』に合格した時は本当に喜びしかなかったです。でもそれから段々と背負わなくちゃいけないモノも見えてきました。これから大変なことがあるかもしれませんが、このテニミュカンパニーのみんなで乗り越えて行きたいと思います! このお披露目会をいい幕開けにして最高の4thシーズンをみなさんにお届けしたい。僕たちの応援、よろしくお願いしますっ!」(越前リョーマ/今牧輝琉)の座長のあいさつで締め括られた。
越前リョーマ役:今牧輝琉 (C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
そしてフィナーレはもちろん──ミュージカルナンバーのパフォーマンス! 4thシーズンから脚本・演出を三浦 香、音楽をYu(vague)、振付を遠山晶司(梅棒)が担当と、クリエイター陣も一新。これが新チームによる楽曲の初披露となった。いずれもフレッシュなキャストにふさわしいポップな手触りの新曲で、弾むようなダンスも印象的だった。これは……生き生きとそして堂々とラケットを振り、歌い、踊るキャストたちが「さあ、これが僕ら4thシーズンのテニミュですよ」と私たちにくれた名刺だ。まずは大きな大きな拍手を贈りつつ、「ここからまたテニミュを楽しめる日々が始まるんだ」という幸せな気持ちと、「まだ知らないテニミュに出会えるんだ」というワクワクを受け取り、7月の本公演へと思いを馳せよう。改めて「テニミュ」「最高〜!」のコーレスができる日を信じて。
(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
取材・文=横澤由香
イベント情報
<青学(せいがく)>
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