「劇場にコーヒースタンドを設置して演劇⽀援も」シアター⾵姿花伝で「コーヒースタンドプロジェクト」企画
シアター風姿花伝のコーヒースタンドのイメージ図
女優の那須佐代子が代表を務める、東京都目白にある小劇場「シアター風姿花伝」。年末、独自に発掘した海外戯曲を丁寧に舞台化するシリーズなどで、すっかりその評価も定着している。この2021年7月から、劇場に誰もが気軽に立ち寄れる、テイクアウト専用のコーヒースタンドを併設するべく、クラウドファンディングを実施している。
劇場の歩みと、このプロジェクトに⾄る背景
同劇場では、コーヒースタンドを設置する意図をこのように掲げている。
①観劇客に演劇以外の楽しさも提供し、より充実した観劇体験を創造する。演劇活動以外の収益を⽣み出し、その売り上げの⼀部を苦境に⽴たされている若⼿演劇⼈の⽀援に当てることで、彼らが少しでも活動しやすい環境を作る。
②コーヒースタンドを作ることで、地域の⽅々にもコミュニケーションの場として活⽤していただく。その⽇常的な営みは、さまざまなストレスを抱える⼈にポジティブな影響を与えることができ、地域への⼤きなベネフィットにつながっていくと考えている。
③海外の劇場には、その劇場の象徴的なカフェが存在し、観劇にくる⽅はもちろん、地域の⽅々にも親しまれており、これは演劇⽂化を社会に広く浸透させていく役割を担うことにつながる。このプロジェクトを通して地域コミュニティーを構築し、地域の多くの⽅に劇場をより⾝近に感じてもらい、そこで⽣まれた⼈と⼈とのつながりが演劇と地域社会の未来をより豊かなものにすることができると考えている。
コーヒースタンドが設置されるのは、劇場が入るビルの1階にある玩具店の一角。清澄⽩河にあるニュージーランド発のロースータリー「ALLPRESS ESPRESSO」の協⼒のもと、クオリティの⾼いコーヒー⾖を使⽤したエスプレッソドリンクを提供。また、ジュース、炭酸飲料、ドーナツ、アイスクリームなども販売も検討中。オープンは2022年4月を予定。
なお、コーヒースタンドの売上の5%を、シアター⾵姿花伝を利⽤する団体(若⼿劇団や、劇場プログラムに該当する団体)の劇場費、制作費に還元する予定だ。
那須佐代子
■那須佐代子のコメント
「昨年からのコロナ禍で劇場も大打撃を受けておりますが、ご利用くださる小劇場の劇団さんも大きなダメージを受けています。そんな中、双方にとって少しでもポジティブな活動をと考え、劇場に、観客のみならず地域の一般の方もご利用可能なテイクアウト専門のコーヒースタンドを作り、売り上げの一部を利用劇団さんに還元することにいたしました。このプロジェクトのクラウドファンディングを8月15日まで行っています。ご賛同いただけましたら大変嬉しいです。どうぞよろしくお願い申し上げます」
文・いまいこういち
関連サイト
■シアター風姿花伝公式サイト http://www.fuusikaden.com/