Wienners『RUSH BALL 2021』ライブレポート ーーワクワク、ドキドキ、ゾクゾクが止まらない極彩色の音世界
Wienners 撮影=瀧本JON…行秀
『RUSH BALL 2021』Wienners
「Yeah、『RUSH BALL』! 久しぶりの大阪!!」という玉屋2060%(Vo.Gt)の声を合図に、「ブライトライト」と「TRADITIONAL」というアッパーチューンを連続させ、スタートダッシュを切った。ピコピコという80‘sのテクノ感やアサミサエ(Vo.Key.Sampler)の存在感あるハイトーンボイスなど「突出どころ」満載でエネルギーを大放出させ、パンクもポップもジャンルレスで飲み込んだカラフルな音像はオーディエンスを圧倒しつつワクワクとドキドキを運ぶ。
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ステージ前にはどんどん人が増えるが、もちろんそれにひるむこともなく「この夏にぴったりのウルトラサマーチューン持ってきたんですけど、ついてこれますかー?」(玉屋2060%)と、今度はエキゾチックかつ祭りムードたっぷりの「恋のバングラビート」でゾクゾクする未体験の音世界へ。もはや日本語も外国語に聴こえはじめ、無国籍なヒップホップで煙に巻かれる。
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するとここで一旦ブレイク。玉屋2060%は『RUSH BALL 2021』の開催に感謝を述べると、「好きなものを守るのはすげー大事だと思うんですよ。俺たちもそうだし主催者もそうだし。でも俺たちと主催者だけじゃ守り切れない。あなたたちこそが音楽を守っている当事者だということをめちゃくちゃ誇りに思ってください。いいですね、あなたたちがこのフェスを、音楽を、ロックを守ってるんですよ」と徐々に熱くなり、昨年ライブハウス支援のために限定発売した曲「GOD SAVE THE MUSIC」で再び着火。
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メリハリ十分で中毒性高くWienners節も炸裂するこのナンバーは、今のご時世でなければモッシュ確定のはずだが、今日はその代わりに拳が突き上がる。
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そして「まだ踊り足りないよね。俺たちも全然踊り足りないよ!」(玉屋2060%)と、ゴールへ向けスパート開始。まずは「蒼天ディライト」のキャッチーさで観客を踊らせ、クラップさせ、手を振らせて楽しさ満点にすると、∴560∵(Ba.Cho)もビッグスマイルに。
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さらに煽って次は彼らのライブアンセム「UNITY」で直球勝負。心のシンガロングも巻き起こし高揚感も十分だ。そして最終は「Cult pop suicide」で咆哮を重ね、前傾姿勢でフィニッシュ。全部出し切り、全部出し切らせ、4人はステージをあとにした。
取材・文=服田昌子 撮影=瀧本JON…行秀
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