DENIMS『RUSH BALL 2021』ライブレポート ーーフィールドをDENIMS色に染め上げた濃縮セトリ

『RUSH BALL 2021』DENIMS

2年ぶりにATMCにカムバックしたDENIMS。登場とともに掲げられたDENIMSグッズの水色のタオルが、雲ひとつない青空に映える。SEのスライ&ザ・ファミリー・ストーン「Sing A Simple Song」のファンキーな音色そのままのギターが耳に届くと、オープニングにぴったりのパーティチューン「わかってるでしょ」からライブがスタート。釜中健伍（Gt.Vo）と岡本悠亮（Gt）によるツインギターのカッティングがとにかく気持ち良い！

岡本のサマーなフレーズのイントロにニヤける「Goodbye Boredom」では、ラララの美しいコーラスが風にそよぎ、心の中で歌えば最高の気分に。「両手を挙げてみて！」と岡本がさらに盛り上げると、アウトロのギターとフロアのハンドクラップがセッション！ そんな瞬間にライブの楽しさがつまっている。

「コロナで制限がたくさんある中、想像・創造することは無制限。想像力を豊かにして、周りにいる大切な人を守って、健康に元気に今日を過ごしてもらえたら」（釜中）そんな想いが込められた新曲「RAGE」をここで投入。ガレージな肌触りのサウンドとギターのせめぎ合い、江山真司（Dr）のダイナミックなドラムソロなど、聴きどころ満載なナンバーに溢れる彼らのロックスピリットが痛快だ。

「DAME NA OTONA」の包容力のあるリズムに身を委ねているとあっと言う間に「ラスト2曲です！」と釜中。続く「INCREDIBLE」の前のめりに転がるグルーヴの波にいつまでも乗っていたい。乾いたギターの音色とファンキーなリズムで腰から踊らせてくれる。

「こんな時代、自分を愛して先に進んで行こうという決意の歌です」（釜中）と、ラストは釜中がピアノで弾き語るナンバー「I’m」で締めくくり、空に溶けるようなやわらかなメロディとともに、ありのままの自分自身を受け入れる強い想いを届けた。

「ライブハウスで会いましょう！」と爽やかにステージを去った4人。11月からスタートする、土井徳人（Ba）加入後初の全国ワンマンツアー『DENIMS JAPAN TOUR 2021-2022 ONE-MAN SHOW』での再会を楽しみにしたい。

取材・文＝岡田あさみ 撮影＝田浦ボン

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