『出版120周年 ピーターラビット™展』特大バースデイケーキや日本初公開作品など約170点があべのハルカスにやってくる

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2022.6.6
『出版120周年 ピーターラビット™展』

『出版120周年 ピーターラビット™展』

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7月2日(土)〜9月4日(日)の期間、あべのハルカス美術館にて『出版120周年 ピーターラビット™展』が開催される。

同展覧会は、1902年にいたずら好きなピーターラビット™が主人公の絵本『ピーターラビットのおはなし』(フレデリック・ウォーン社)が刊行されてから120周年を記念して開催される。同作誕生前夜から全23冊が出版され、今日に至るまでの歩みを振り返る盛大なバースデイパーティをテーマに、ウサギのスケッチや彩色画、100年以上前に作られた関連アイテムなど約170点が展示される。会場には同展のため特別に、イギリス湖水地方のピーターラビットの世界を体験できるテーマパークが制作した、高さ180cmの特大バースデイケーキも登場する。

みどころ1 ピーターラビット™ 誕生までの物語

日本初公開となる 「庭の野ウサギ」 ビアトリクス・ポター 1892年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(リンダー・コレクションからの寄贈) Courtesy of The Victoria and Albert Museum and Frederick Warne & Co.

日本初公開となる 「庭の野ウサギ」 ビアトリクス・ポター 1892年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(リンダー・コレクションからの寄贈) Courtesy of The Victoria and Albert Museum and Frederick Warne & Co.

シリーズ第1作『ピーターラビットのおはなし』は、1893年に作者のビアトリクス・ポター™が病床の元家庭教師の息子ノエル・ムーアを元気づけるために送った絵手紙が原点となっている。物語の最後にピーターがベッドに寝かしつけられ、大さじ1杯のカモミール の煎じ薬を飲まされる場面は、ノエルへの励ましのメッセージと解釈することができる。同展ではその絵手紙の直筆オリジナルを日本初公開。 併せて日本初公開となるのは、ビアトリクスが描いたペットのウサギのスケッチなど、ピーターラビットが誕生する前に制作された作品たち。ペットのウサギをモデルにしたスケッチは、やがてグリーティングカードや、詩集の挿絵の仕事へと繫がっていったそうだ。

みどころ2 『ピーターラビットのおはなし』彩色画全点 を一堂に展示

日本初公開となる 「『ピーターラビットのおはなし』挿絵原画」 ビアトリクス・ポター 1902年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(リンダー・コレクションからの寄贈) Courtesy of The Victoria and Albert Museum and Frederick Warne & Co.

日本初公開となる 「『ピーターラビットのおはなし』挿絵原画」 ビアトリクス・ポター 1902年 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(リンダー・コレクションからの寄贈) Courtesy of The Victoria and Albert Museum and Frederick Warne & Co.

『ピーターラビットのおはなし』が刊行されるにあたり描かれた、水彩で描かれた挿絵の全てを公開。日本初上陸のものや、初版では未掲載となっていた挿絵の原画も展示される。

みどころ3 作者ビアトリクス監修、100年以上前に作られた貴重な関連アイテム

「ピーターラビットのぬいぐるみ」 シュタイフ社 1905年 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社  (c) Frederick Warne & Co. Ltd, 2015

「ピーターラビットのぬいぐるみ」 シュタイフ社 1905年 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 (c) Frederick Warne & Co. Ltd, 2015

ビアトリクスは、絵本の出版だけではなく生涯にわたって様々な関連商品も手がけていた。 1903年には自作したぬいぐるみの写真を撮り、特許を取得。絵本のキャラクターを商品化するための特許を取得したのは、ビアトリクスが最初の人物だと言われている。商品化に対する彼女の意欲は旺盛で、アイデアには事欠かず、多数のアイテムを監修しては、納得がいくまで自分自身で品質やデザインを細かく確認したそう。同展では作者自ら監修したピーターラビットのぬいぐるみなど、100年以上前に作られたアイテムを観ることができる。

みどころ4 特大バースデイケーキでお祝い

「『ピーターラビットのおはなし』初版(濃茶色厚紙装丁版)」 ビアトリクス・ポター フレデリック・ウォーン社 1902年 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 (c) Frederick Warne & Co. Ltd, 2021

「『ピーターラビットのおはなし』初版(濃茶色厚紙装丁版)」 ビアトリクス・ポター フレデリック・ウォーン社 1902年 ウォーン・アーカイブ/フレデリック・ウォーン社 (c) Frederick Warne & Co. Ltd, 2021

これまでの周年ごとに製作された記念のアイテムを紹介。あわせてピーターラビットの世界を体験できるイギリス湖水地方のザ・ワールド・ オブ・ビアトリクス・ポター・アトラクションが同展のため特別に制作した、高さ180cmの特大バースデイケーキも登場する。

同展監修者 河野芳英教授からのコメント

「ノエル・ムーア宛ての絵手紙」 ビアトリクス・ポター 1893年 ピアーソンPLC (c) Victoria & Albert Museum, London, 2015

「ノエル・ムーア宛ての絵手紙」 ビアトリクス・ポター 1893年 ピアーソンPLC (c) Victoria & Albert Museum, London, 2015

1893年9月4日、ビアトリクス・ポターはポリオで病床にいる知人の息子ノエル・ムーアに一通の絵手紙を送りました。いたずらウサギのピーターがマグレガーさんの畑に忍び込み、捕まりそうになり、やっとの思いで住まいに戻るという、行きて帰りし物語。そこにはビアトリクスの心優しい励ましのメッセージを読み取ることができます。ノエルは外を駈けまわり、カモミールの煎じ薬を飲むピーターの姿を自分と重ね合わせたことでしょう。絵手紙は『ピーターラビットのおはなし』として出版され、 世界中の児童文学を代表する絵本としてだけでなく、「ピーター」はキャラクターグッズとなり販売され、世界規模の展開を見せます。今回展示されるノエル少年への直筆の絵手紙、やんちゃなピーターの水彩原画などは、 コロナ禍の影響で塞ぎがちな私たちの気持ちをなごませてくれること請け合いです。出版後120年が経っても今なお錆びない『ピーターラビット』を実感するためにぜひ会場にお運び下さい。

そのほか、文具やお菓子、人気デザイナーやブランドとコラボレーションしたぬいぐるみなど展覧会オリジナルグッズも用意されている。6月19日(日)まで世田谷美術館にて開催中の東京会場を経て、7月2日(土)に大阪会場へやってくる。

前売りは7月1日(金)まで、イープラスにて発売中。

イベント情報

展覧会『出版120周年 ピーターラビット™展』
会期:2022年7月2日(土)〜9月4日(日)
開館時間:火〜金/10:00~20:00 月土日祝/10:00〜18:00(入館は閉館30分前まで)
     休館日 7月4日、11日の各月曜日
会場:あべのハルカス美術館 〒545-6016 大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階
 
(全て税込):
【一 般】当日 1,600円/前売り・団体 1,400円
【大高生】当日 1,200円/前売り・団体 1,000円
【中小生】当日    500円/前売り・団体    300円 
【ペア券】2,500円(一般2枚組、販売期間:4月16日(土)〜7月1日(金))
 *団体は15名様以上。
* 前売券は4月16日(土)〜7月1日(金)まで販売。
* 障がい者手帳をお持ちの方は、美術館カウンターで購入されたご本人と付き添いの方1名様まで当日料金の半額。
*本展観覧券(半券可)の提示で、特別展『ドレスデン国立古典絵画館所蔵 フェルメールと 17世紀オランダ絵画展』【7月16日(土)〜9月25日(日)大阪市立美術館】の当日券を100円引でご購入いただけます。(1枚につきお一人様1回限り有効、他の割引券との併用不可)
 
お問い合わせ:06-4399-9050
主催:あべのハルカス美術館、朝日新聞社、関西テレビ放送、東映
協賛:竹中工務店
協力:日本航空、ソニー・クリエイティブプロダクツ
監修:河野芳英(大東文化大学教授)
展覧会公式サイト:https://peter120.exhibit.jp
展覧会公式Twitter:@Peter120_ten_JP
巡回情報:世田谷美術館 開催中 〜6月19日(日)
     静岡市美術館 9月15日(木)〜11月6日(日) 
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