Knight A - 騎士A -「俺たちにしか出せない最高の音楽になっている」 メンバー全員が作詞に挑戦した1stフルアルバム『Knight A』完成に至るまで

インタビュー
音楽
2022.8.3

Knight A - 騎士A -

Knight A - 騎士A -

――「Dreamy Night」について、作詞者のてるとくんにお聞きします。<離れても><画面越し>でも<暗い病が来ても>、<君>と<僕>はいつでも<繋がってる>、<君だけは離さない>など、リスナーの方たちに寄り添う温かい言葉の数々。この歌詞は、どのようにして生まれたのでしょうか。お気に入りポイントも教えていただきたいです。

てるとくん:人生初めての作詞ということもありとても悩みましたが、リスナーさんに向けて、ネットという広い世界でもどんなに離れていても心は同じ場所にある、そんな想いを込めて書きました。例え画面越しでも離れていても同じ“好き”という想いがあれば僕たちは一緒です。僕たちはリスナーさんが家に帰ってくる夕方~夜にかけて活動していて、毎日がリスナーさんにとって夢のような楽しい夜であってほしいと思い「Dreamy Night」と名付けました。一番のお気に入りフレーズは、<愛に行くよ>です。少し恥ずかしいですが、“会いに行く”“愛してる”の2つの意味を込めました(笑)。

――てるとくん作詞曲「Dreamy Night」に対して、メンバーみなさんが感じたこと、好きなフレーズは?

ばぁう:てるちゃんの曲はロマンティックで、韻を踏んでいたりして、聴いていてドキドキする気持ちになる。特にCメロの落ちるところのノリ方が、すごく好き。強引に連れ出されてみたいものですね(変な人)。

そうま:クリスマスではありませんが、雪が降っている階段で手を握り合う2人の物語を連想する歌詞には、てるとの力強い意志も込められています。<2人離れても永遠にAlways Together>の、“もう離れないよ心配ないよ”っていう安心感が俺の心に静かな火を灯してくれます。

しゆん:「てるとーーーー!おれだーーーーー!結婚してくれーーーーーーッッッ!!!」って感じの曲ですよね。違いますかね。違いませんがなにか?(決めつけ)  なにも余計なことを考えなくていい、甘々で溶けてひとつになってしまいたくなるような曲だと思っています。一度配信でこの曲の認識をばぁうまひととディスカッションしたんですけど、解釈違いでキレそうになりました。は、絶対甘々だろ。<ごういんにでも連れ出してあげるから>って歌詞があるから強引だよとか言ってたんですけど、は???? これは“君が一歩踏み出すことが怖くても、ぼくが絶対に連れ出してあげるからなにも心配しなくていいよ”っていう甘々フレーズだろ!!! いやまあ、実際のところはわかんないんですけど、こういう想像をするのも楽しいですよね。あと、てるとと自分は表面的には真逆も真逆なんですけど、根本的な人間性やセンスは近しいところがあると思っていて。自分の「Attention Lies」で<愛:嘘>で“あいたいらい”と読ませるところがあるんですけど、「Dreamy Night」でも<1:1>で“はんぶんこ”と読ませるところがあって「あ~~~~(語彙力崩壊)」となりました。え、ていうか、今気づいたけど、サビの終わりを曲のタイトルにするところも単語ごとに頭文字を大文字にするセンスも一緒じゃん。何これ、え、運命?……あ~~~~(語彙力崩壊)。

まひとくん。:<しあわせの風を運ぶよ>はじめ、歌詞ひとつひとつからてるちゃんの優しさがこぼれ落ちてくるし、“王子様”が思い浮かぶような本当にロマンティックな曲です。ドキドキしてしまいます。てるちゃんこんな顔もあるんだね、って少し思ってしまう曲。

てるとくん

てるとくん


――「ヒバリ」について、作詞者のまひとくん。にお聞きします。エモーショナルなロックを力強く貫く、<自分の好きを守るために、己の道を突き進め><愛すべきもの守るために、己の好きを突き進め><君の明日を守るために、己の好きを突き進め><僕の使命を果たすために、一心不乱に突き進め>という決意。歌詞に託した想い、お気に入りポイントを教えていただきたいです。

まひとくん。:まず、人生初めての作詞だったのですごく挑戦でした。なにを書こうかすごく悩みました。でも、日頃リスナーさんに伝えたいこと、思ってることを考えていたら自然と手が動いていました。自分の好きなものや人を否定されることがある。僕も否定されて生きてきたんだけど、そういう子に向けての応援する曲にもなっています。この曲を聴いた子が勇気をもらって、自分の好きを守るためにも一歩前に進んでくれたら嬉しいです。僕たちは名前の通り騎士Aなので、守るっていうイメージでもこの歌詞を書いています。僕たちが僕たちの大好きなリスナーを守っていく、リスナーさんは自分たちの大好きな僕たち騎士Aを守っていく。そういう思いも持ってくれたら嬉しいです。

――まひとくん。作詞曲「ヒバリ」に対して、メンバーみなさんが感じたこと、好きなフレーズは?

ばぁう:まひとには「すごく困ったら助けてほしい」と何度も言われていたので、歌詞出来るんかい!って思ってたけど1回も頼らず完成させていた。彼のこだわりや歌詞の意味、タイトルの意味まですごく考えているところ、是非これはまひの説明に飛んでくれ。サビの入り超大好き。アイドル!って感じする!wwテンション上がる。盛り上がる曲間違いなし」

そうま:誰が見てもまひとだなって思うストレートな作詞だと思います。<君の明日を守るために、己の好きを突き進め>。この言葉に尽きるまひとの表現は、一番好きだなって感じました。

しゆん:まひとてるとは2人でかわいい組でくくられがちなんですが、てるとはかわいいけど実はひとクセあるっていう性格なのに対して、まひとは真っ直ぐな冒険家タイプで週刊少年ジャンプが大好きな少年、みたいなイメージなんです。今書いた要素が100%出力されている曲だと思っています。自分は言葉をこねくり回す悪癖があるので、その反面いつもストレートにリスナーに言葉を伝えるまひとのことをうらやましく思うときも多いです。ゴリゴリの曲調にそんなまひとの真っ直ぐな言葉がのっかっていて、聴いていてすごく気持ちいいですよね。この曲の実写MVがあるとしたら、絶対に衣装は学ランだと思います。なんの話?

てるとくん:メンバー作詞曲どれもそうですが、「ヒバリ」も歌詞だけ見て誰が書いたかわかります(笑)。特に<自分の好きを守るために、己の道を突き進め>大好きです!! 真っ直ぐでまひとくんらしい言葉、シンプルに刺さります。熱い思いが込められた素敵な曲です!

まひとくん。

まひとくん。


――色彩豊かな収録曲たちは、Knight A - 騎士 A -の歩み、成長、進化も示していると思います。先に触れたメンバー作詞曲のほか、それぞれにとって中でも特別感のある曲と、その理由を教えてください。

ばぁう:「Show Time」。踊りが難しかったけど、新たな騎士Aとして胸を張れる声、歌唱、MV、どれも最高だと思ってる。歌詞もとても騎士Aに相応しい。俺とそうまのラップのところ、シビれると思う。これからも、騎士Aは見てくれるお前をシビれさせて夢中にさせるよ。

そうま:俺にとってすべての楽曲がどれも特別で別のモノとは言えないほど切っても切れない関係だな、と感じています。

しゆん:自分は断然「生まれたときから地球の癌です」ですね。好きすぎて騎士Aで公開したあと、すぐにソロでの“歌ってみた”を投稿しました。曲調とかテイストとかも好きなんですけど、<仲良くしよう ? どうせ僕ら猿だろ>このワンフレーズで自分は好きになれます。このワンフレーズだけで俺は語れます、これはマウントです。この曲を書いていただいた和田たけあきさんとはすごく話が合いそう(一方的でしかない愛)。人間ってめちゃくちゃ理性的ぶりたがるし、“自分はモラルを兼ね備えている人間”だと当たり前のように思い込んでいるじゃないですか、これはインターネットでのコミュニケーションが普及してさらに顕著になったと思ってます。見たことないです? 炎上事のレスバで必死になってるくせに無理に敬語使って理知的ぶりたがる奴とか、何千人もぶっ叩いたあとの人間に対して、意気揚々と正論でぶん殴る自称モラリストみたいな人間。ちなみにこれ自分もやったことあるんですけど、めっちゃくちゃ気持ちいいんですよ。ドーパミンがドバドバです。まるで昆虫みたいに遺伝子に刻まれた脳内の快楽物質のままに動かされているのに、どうしても理性的に振る舞いたがるのが“人間”という生き物なんですね。世の中にはそういう“どうしようもなさ”で葛藤する人間もいたりして(俺)、でもその“どうしようもなさ”がまた愛おしかったりするんですよね。<仲良くしよう ? どうせ僕ら猿だろ>のワンフレーズで充分だと言ったのは、残りの歌詞はこのワンフレーズで全部伝わらない人のために書いてあげてるくらいの認識だからです。そうだろう和田たけあきさん!そうだと言ってくれ!(ちがうよ絶対)

てるとくん:全部特別ですし大切ですが、強いて言えば今回のライブタイトルでもある「Show Time」。騎士Aらしさ全開です。<一度立ち止まった 僕達は二度と 誰も止められない>はじめ、いろんな意味の込められたワードたち。今の僕たちで、これからの進化を見せつけたいです。

まひとくん。:どれも特別感があって思い出もあるけど、やっぱり高難易度の新しい踊りに挑戦した 「Show Time」。2度目の実写MVとなるんですが、ダンスの振りもキレもすべてにおいて胸を張ってパワーアーップしたといえる最強の曲です。僕たちのかっこいいの集大成、是非沸いてほしい!

――『Knight A』の制作を通して見つけたもの、気づいたこと。初のフルアルバムを作り終えて、新たに芽生えた想いもあるのでしょうか。

ばぁう:初めて作詞に挑む中で、自分とはリスナーとは、いろんな尺度で活動を考えてみた。歌詞に関してはもっと研究したい!(笑) いろんなストーリーがあるな〜、とかもっと伝えたい気持ち。普段聴く曲の歌詞をより見るようになった。1文字1文字がお前の背中を押せるなにかになるならば、俺はもっと極めていきたいし、伝えていきたい。お前には俺たちがいるんだよ、大丈夫ひとりじゃない、孤独を感じるな。俺はお前が必要だって。“私なんて”って思わなくていい、これからも伝え続けてくれ俺だけのお前。

そうま:この作品を通して、俺たちはどんなジャンルでも歌うことができる、言葉でも自由自在に表現できるんだ、ってことがあらためてわかったので。この先どんなことがあっても乗り越えられる、という確信がより芽生えました。これからも最高の騎士Aをお届けするので、応援よろしく!

しゆん:まず思い浮かぶのは、 “やっぱアルバム制作ってダルいなー”です。いやだって、ねぇ? 普段延々と家で活動してるのに、外に出なくていいのが配信者の醍醐味なのに、毎日レコーディングに足を運ばなくちゃいけないんですよ。しかもアルバム制作って、歌ってアルバムだけ作ったら終わりってわけでもなくて、アルバムを知ってもらうためにやらなくちゃいけいないことがたくさん。でも、その自分ひとりだったら絶対やってないことをやって、結果自分も知らなかった自分を見つけられたり、それでリスナーが喜んでくれたりするわけです。そしてまた新しいことに挑戦できる。馬鹿みたいに綺麗事っぽいんですが、そもそも自分は“考え込むこと”自体が悪癖だし欠点なんだけど、それでもそういう自分が大好きで、でもそんな自分ひとりじゃ絶対手に入れられなかったであろう“思考の素材”を与えてくれる存在が自分にとっての騎士Aであって、リスナーである、という認識です。だからみんないつもありがとう。このインタビューがなければこうやって伝えることもありませんでした。SPICEさんもありがとう。そんな感じです。

てるとくん:自分で言うのもなんですが、確実に成長を感じてます。作品を出すたびに、作品に対する想い、リスナーさんとの思い出、色んなものを超えて進化していってますね。

まひとくん。:初作詞をきっかけに、今まで以上に歌詞に敏感になりました。この曲のこの言い回しいいなぁ!など、今までもかなり歌詞を意識して歌ってきたんですけど、より意識して、歌詞を見て歌を歌うようになりました。作詞する中で、リスナーさんのこと、活動のことをいろんな視点で改めて考えてみてわかったこともあって。リスナーさんが求めてくれるなら僕はどこまでも一緒に突き進んでいきたいし、楽しい時間もかっこいいかわいいも全部共有して伝えていきたい。それを全力で受け取って欲しいです。

――新たな体制でどんな未来を描いているかも教えてください。

ばぁう:唯一無二 誰になんと言われようが必ず成し遂げる。

そうま:応援してくれるすべての人に、いつも一緒にいる安心感や楽しいを届けるいっぽうで、俺たちにしかできないかっこいい一面を魅せていきたい。そんな気持ちで、日々の活動に力を入れていこうと思っています。

しゆん:俺みたいな思考回路の子って大抵生きづらさを感じているので、そういう子たちに“こういう生き方もあるんだよ、楽しいよ”って示していきたいです。つまり思うままにやっていきます。

てるとくん:リスナーさんを楽しませて、みんなで笑い合ってる未来しか見えないです。

まひとくん。:君たちと一緒にどこまでも。


取材・文=杉江優花

リリース情報

1stフルアルバム『Knight A』
2022年8月3日(水)リリース
 
【初回限定フォトブックレット盤BLACK】 STPR-9026 ¥3,300(税込)
【初回限定フォトブックレット盤WHITE】 STPR-9027 ¥3,300(税込)
【通常盤】 STPR-1014 ¥2,750(税込)
 
[収録楽曲]
01. アイビー(作詞 : q*Left 作曲・編曲 : 八王子P)
02. Show Time(作詞 : 2200 作曲・編曲 : 高島鉄平)
03. 真世界(作詞 : そうま 作曲 : 町屋 編曲 : 町屋, 和楽器バンド)
04. Steal (作詞 : ばぁう 作曲・編曲 : MC77)
05. Attention Lies(作詞 : しゆん 作曲・編曲 : 宮川麿)
06. Sweet Trap(作詞・作曲・編曲 : TeddyLoid)
07. Ⅴ Ace(作詞 : ばぁう 作曲・編曲 : 田尻知之(note native), 本澤尚之)
08. ヒバリ(作詞 : まひとくん。 作曲 : 中村“tono”僚, 中村友 編曲 : 中村友)
09. 生まれたときから地球の癌です(作詞・作曲・編曲:和田たけあき)
10. 決戦エンドレス Remix ver.(作詞 : ゆきむら。 作曲 : めんま 編曲 : Nagacho)
11. ヤミィ feat.ゆきむら。(作詞 : ill.bell 作曲 : DYES IWASAKI, ill.bell 編曲 : DYES IWASAKI)
12. I(作詞 : そうま 作曲・編曲 : 宮川麿)
13. Night Escape feat.ゆきむら。(作詞 : 中村“tono”僚 作曲 : 中村“tono”僚, 島田尚 編曲 : 島田尚)
14. Dreamy Night(作詞 : てるとくん 作曲・編曲 : MC77)
15. Perfect Crime(作詞・作曲・編曲 : HoneyWorks)
16. 僕の心はオリジナル(作詞・作曲 : れるりり 編曲 : tepe)

ライブ情報

Knight A - 騎士A - ONEMAN LIVE 2022 SUMMER「Show Time」
<開催日時>
2022年8月10日(水)      [OPEN/START]17:00/18:00 幕張メッセイベントホール
2022年8月11日(木・祝) [OPEN/START]17:00/18:00 幕張メッセイベントホール
2022年8月17日(水)      [OPEN/START]17:00/18:00 神戸ワールド記念ホール
2022年8月18日(木)       [OPEN/START]17:00/18:00 神戸ワールド記念ホール
 
に関する問い合わせ>
イープラス 050-3185-6449(10:00~18:00)
WEB:https://support-qa.eplus.jp/
<公演に関する問い合わせ>
◎キョードー東京 TEL:0570-550-799(平日 11:00~18:00 / 土日祝 10:00~18:00)
◎YUMEBANCHI(大阪) TEL:06-6341-3525(平日 12:00~17:00)
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