兵庫県立芸術文化センター、新企画「100年の詩物語」始動、第1回の竹中郁をモチーフにした朗読劇『アネト』には南野陽子が出演
『アネト ~姉と弟の八十年間の手紙~』
兵庫県立芸術文化センターが、詩をモチーフにした作品を生み出す企画「100年の詩物語」を始動させ、その第1回として11月23日(水・祝)に、竹中郁の作品からインスパイアされた朗読劇『アネト~姉と弟の八十年間の手紙~』を開催すると発表した。作、演出は土田英生が務め、南野陽子と林田一高が出演する。
今から約100年前に、土地土地の風景や移ろう世情を詠んだ「詩」が数多く生まれた。室生犀星や北原白秋、草野心平、神戸では竹中郁や稲垣足穂など、活躍した作家は枚挙に暇がない。その詩をモチーフに、現代に生きる作家や俳優が、新たな作品を生み出す企画として「100年の詩物語」が誕生した。
同企画の立ち上げにタッグを組むのは、京都を拠点とする劇団MONO代表で、劇作とともにテレビドラマや映画の執筆を手がけるなど、活躍の幅を広げている土田英生。朗読劇も多数手がける土田が、詩の朗読を織り込んだ全く新しい形の朗読劇を生み出すという。
第1回に取り上げるのは「神戸の詩人さん」として親しまれた竹中郁(1904〜1982)。フランスに留学し、当時の最先端の表現を取り入れられた作品には、神戸の海と山、そこに暮らす人々が機知に溢れる暖かな筆致で描かれている。彼の作品からインスパイアされたイメージを基にした同公演のあらすじとしては、ある日、神戸で暮らす女性の元に一通の手紙が届く。それは、養子に出されたという弟からの手紙で、その日から生涯にわたる2人の手紙のやりとりがはじまる。折々に添えられていたのは、地元出身の詩人、竹中郁の詩。互いを思いながらすれ違う姉弟、それぞれの人生と情愛を、手紙と手紙に添えられた詩の朗読を通して描くというもの。
姉役を演じるのは、歌手や女優として活躍する南野陽子。弟役には文学座より、舞台や小説、戯曲の朗読にも定評がある林田一高を迎える。ともに兵庫県出身で作品の舞台を肌身で知る2人とともに、関西で活躍する若手俳優陣8名の「朗読アンサンブル」が詩のパートを朗読し、土田曰くミュージカルにおけるバンドのような役割を担う。
は9月11日(日)から、イープラスほかプレイガイドにて発売。
公演情報
【日時】11月23日(水・祝) 2:00PM開演
【詩】竹中 郁
【出演】
姉役:南野陽子
弟役:林田一高(文学座)
朗読アンサンブル:
池川タカキヨ 石畑達哉 高阪勝之 髙橋明日香 竹内宏樹 立川茜 東千紗都 松原由希子
【スタッフ】
美術:関谷潔司
【料金】一般:3,500円 U-25:1,500円
※全席指定税込 ※未就学児入場不可 ※U-25は観劇当日25歳以下対象
【一般発売】9月11日(日)
◆土田英生ワークショップ「台詞を書いてみよう」
日程:10月16日(日)
登壇者:土田英生(作・演出)、南野陽子(姉役)、林田一高(弟役)
【企画制作】兵庫県立芸術文化センター
【協力】神戸新聞社
【問い合わせ】
兵庫県立芸術文化センター 事業部 TEL 0798-68-0206