自分と向き合う時間を届けたい 細貝圭×久保田創『最後の医者は桜を見上げて君を想う』インタビュー
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■この作品は“人”を描いた医療ドラマ
――つかこうへい作品などでも共演の多いお二人です。改めてお互いの印象を教えてください。
細貝:(笑)。
久保田:何笑ってるの(笑)。
細貝:初めて出会ったのは2009年に岡村さんが演出した『女信長』。その頃僕はデビューしたてで、創くんがすごく優しくしてくれたんです。そこから何年かして共演した時も、昔の関係性のままというか変わらず優しくて。岡村さんの現場=創くんみたいな安心感がありますね。
久保田:いることは多いね。最近だとつかさん作品を一緒にやらせてもらうことが多くてありがたい話だよね。
細貝:創くんはつかさんのもとでやっていたのもあって、すごく頼りになります。
久保田:最初は『飛龍伝』のネズミとか下働きみたいな役をやっていたのに、今では『銀ちゃんが逝く』の中村屋とか、偉い役が増えたね。だから逆に、つかさん以外の作品で一人の医者を演じる圭ちゃんを見られるのが個人的にすごく楽しみです。
――今回細貝さんが演じる福原雅和は、院長の息子で副院長を務める天才外科医です。今まで演じてきた偉いキャラクターたちと似た部分もあるんでしょうか。
細貝:でも、福原って偉ぶってはいないんですよね。親父から権力をもぎ取って病院全体を変えてやるっていう思いがあって。自分が持っている権力がどうこうという印象はないです。
久保田:どちらかというと下の人ってイメージ。経歴だけ見ると偉くて力を持っている天才だけど、いろんなものに潰されながらも理想を追いかけてもがいて進んでいく人。そういう意味では、“人”を描いているつかさん作品に似ている部分もあります。ただ、ガワや台詞はつかさんじゃないので。普通の台詞を圭ちゃんがどう表現してくれるのか楽しみです。
――細貝さんは、役作りについてどう考えていますか?
細貝:取材の度に聞かれるんですけど、分かんないですよね。役作りってみんなどうやってるんだろう(笑)。
久保田:ガワをあんまり作らないってこと? 一番大事にしているものは?
細貝:ストーリーの中で一本筋が通ること。今回は特に福原がメインになっているから、なおさら筋が通っていないと難しいと思う。そのためにすごく話し合いはしますね。
久保田:細かいところに重きを置いてないんだね。全体を作って、あとは相手とやりとりしながら作っていくタイプなのかも。
細貝:今回はオペのシーンが多いわけでもなく、内面がすごく大事。
久保田:実際にその場でオペをするわけじゃないから、心が今どこにあるかに重きを置いているのかもしれないですね。でも、見ていると(細貝と山本涼介の)2人はすごくバランスがいい。お互いが違うものを持っていることがワンシーン見ただけですぐ分かる。現段階で期待値はすごく高いです。
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