04 Limited Sazabys『RUSH BALL 2022』ライブレポートーー「『RUSH BALL』に、日本の音楽シーンに光が差しますように!」
04 Limited Sazabys
『RUSH BALL 2022』04 Limited Sazabys
今年も04 Limited Sazabysは開演前から本気だった。『RUSH BALL』初出演となった去年、開演直前のリハーサルにメンバー全員で登場し、本編のセットリストにはない楽曲をダイジェスト方式で演奏。もちろん今年も「Chicken race」と「Lost my way」の一部を開演時間ギリギリまで熱演。オーディエンスもすでに本気の盛り上がり状態だ。
そして、場内アナウンスの直後に再びステージに現れると、「fade」から「fiction」とスリリングなロックチューンを矢継ぎ早に連投。観客たちがジャンプやダンスで楽しんでいる姿が見える。続いて披露された「Jumper」の、<新しい君と 新しいボクが 新しい歩幅で進む>という最後のフレーズが、コロナ禍で日本中の野外イベントやフェスがストップした際も、唯一、ライブシーンの未来を見据えた特別な形で開催し続けた『RUSH BALL』への賛歌のように響く。そして「MY HERO」を演奏後、イヤモニを外して場内の歓声を聞いた後、優しい笑顔でつぶやく。
「感動してちょっと泣きそう」
そう語るGEN(Vo.Ba)に、場内には心配そうにするファンの姿も。「元気だよ。俺はいつだって」と答えるGENに触発されてか、ギターのHIROKAZとRYU-TAもマイクに向かい、「イェーイ! フォーリミのこと、大好き?」と、楽しそうな笑顔で観客に尋ねる。
04 Limited Sazabys
「この国からフェスがなくなった瞬間、模索してくれたのが『RUSH BALL』。コロナ禍でフェスの未来を模索し続ける『RUSH BALL』の英断に、心からリスペクトを贈ります。こういったフェスやメンツ、こういう1日は皆さんにも、僕らにも必要です。シーンをまた作らなきゃなと思ってます。お互い高め合いましょう。『RUSH BALL』のみんなに、日本の音楽シーンに、光が差しますように!」
「swim」、「monolith」と続けて盛り上げた後、最後に披露されたのは、「message」。そこに込められていたのは間違いなく、自らも『YON FES』というフェスを主催する彼らの、野外ライブや「フェス」、そして「音楽」への愛と決意だったはずだ。
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取材・文=早川加奈子 撮影=瀧本JON…行秀
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