京都公演開幕! 舞台『閃光ばなし』黒木華×片桐仁インタビュー「力を抜いて観に来てほしい」
安田章大さんは”ファミリーの座長”
『閃光ばなし』
――是政役の安田章大さんはどんな方ですか?
黒木:とってもやさしい方です。
片桐:やさしいですね~。
黒木:みなさんのことを見ていらっしゃいますよね。
片桐:ほんとそう。自分の出番じゃないときとかもね。でもこの作品は安田くんありきの企画だなと思いますよ、稽古していても。
――どういうところでそう思われますか?
片桐:是政っていう人の懐の深さとか、面倒見の良さみたいなものがね。(安田が演じることで)そこが乗っかるから、是政は勝手なことも言うんだけど、まあしょうがない、という風になる感じもあるし。
黒木:歌もすごいですよね。
――黒木さんは一緒に歌うシーンがありますね。
片桐:歌は得意だからね!
黒木:!?!? なんでそんなこと言うんですか(笑)。そんなことないです。舞台で歌うの初めてなんです。
片桐:ええ!?
黒木:初めてです。
片桐:高校演劇でも?
黒木:ないです。この作品は初体験がすごく多いから、とても緊張します。
片桐:まあ、緊張しているようには見えないですけどね。
黒木:政子だからですかね(笑)。でもそういうときも安田さんは「全然大丈夫やで」みたいな感じでドンといてくださるんです。
片桐:お芝居でも、「これどうですか?」っていくと全部受けてくれますからね。
――お芝居のチャレンジもできる相手なんですね。
黒木:そうですね。なにかやってみると必ず返してくださるし、その状況を楽しんでくださっています。私は福原さんと初めてなので「大丈夫ですかね?」と聞いたら、「全然、自分の思うとおりにやったらいいんやで」と言ってださって。本当にやさしい方です。
片桐:福原さんと3作目ですし、ファミリーの座長!って感じですよ。
黒木:是政の「みんなを背負って連れてってやるよ」というシーンがあるんですが、まさにそれを体現しているような感じです。お客さんも一緒に引き連れていってくれるような芝居をされています。
片桐:だけどさ、妹との二人のシーンはすごく小さな自分なんだよね。そのギャップもいいと思います。
黒木:たしかに。トーンが違いますよね。
片桐:うん。とにかく自信がなかったりとか、気を使いすぎて変なふうになっちゃったりね。
――余談ですが、黒木さんは踊りも踊られるんですよね。
片桐:踊りも得意だもんね!
黒木:なんでそんなこと言うんですか!(笑)
片桐:(笑)。でも踊りはやってたでしょ?
黒木:やってないです。
片桐:いやいや、高校演劇でやってたでしょ?
黒木:なんでそんな……高校演劇でやってないです。
片桐:はははは!
黒木:なんなんでしょう、自分だけ楽しくなっちゃって(笑)。
片桐:今回は「ダンス」じゃなくて「踊り」だね。
黒木:はい、中林舞さんが振り付けをしてくださっています。
片桐:台本で見ても、こんな踊りだと思わないよね?
黒木:思いませんでした(笑)。「右が東京音頭、左が炭坑節」と書いてあって、蓋をあけたらそのどっちでもなかったです。
――では最後に、楽しみにしているお客様に一言いただければ。
黒木:ご覧になった方がパワーをもらって帰っていただけるお芝居になっているので、コロナ禍で心配なこともたくさんあると思いますが、力を抜いて観ていただき、楽しんで帰ってくださったらいいなと思います。がんばります。
片桐:この作品を観て「演劇っていいな」「また観たい」「演劇をいろいろ観よう」と思ってほしいです。僕らも演劇がないとしんどいですから。演劇はめんどくさくて毎日大変なんですけど、それでもやっぱり、稽古があって、コミュニケーションがあって、毎日毎日同じことを積み上げていく意義みたいなものは、他にないものなので。俳優のためにも(笑)、お客様のためにも、これをきっかけに「お芝居っていいな」と思ってもらえたらすごくいいなと思います。
取材・文=中川實穗
公演情報
京都公演 :2022年9月26日(月)~10月2日(日) ロームシアター京都 メインホール
お問合せ: キョードーインフォメーション 0570-200-888
主催: サンライズプロモーション大阪
お問合せ: キョードー東京 0570-550-799
主催: キョードー東京/TBS
<出演>
安田章大/黒木 華/片桐 仁 桑原裕子 安藤 聖 小林けんいち みのすけ/佐藤B作
稲葉俊一 今國雅彦 加瀬澤拓未 久保貫太郎 熊野晋也 後東ようこ 高山のえみ 竹口龍茶 畑中 実 葉丸あすか
石崎竜史 菊池夏野 田原靖子 永滝元太郎 長谷川仁愛 福山健介 古木将也 松永健資 松本一歩 優妃
公式HP:https://senkoubanashi.com