尾上菊之丞と茂山逸平、日本舞踊×狂言の新しい可能性を追求する『逸青会』を東京・京都で開催
『逸青会』
日本舞踊の流派のひとつである尾上流四代家元尾上菊之丞と大蔵流茂山千五郎家の狂言方能楽師、茂山逸平が、2022年12月10日(土)東京・セルリアンタワー能楽堂、12月24日(土)京都・金剛能楽堂で14回目となる『逸青会』を開催する。『連獅子』には花柳基、『きつね』には歌舞伎役者の中村莟玉も特別出演する。
『逸青会』とは、尾上菊之丞と茂山逸平が互いのジャンルを越え、新しい形としての舞踊と狂言の可能性を追求している二人会。2009年より毎年創作を重ねさまざまな形で継続して開催、この度14回目を迎える。古典作品の上演に加え、互いのジャンルの研鑽と、「舞踊」「狂言」という似て非なる芸能を合わせ、単なるコラボレーションに終わらない新しい可能性を求めて毎回「舞踊狂言」として新しい作品を創作、発表している。現在までに十作品を超える逸青会オリジナル作品が生まれ、コロナ禍以降、オンライン配信も実施している。
そして今回は日本舞踊と狂言の古典作品の後、新作『きつね』を披露。古典作品は尾上菊之丞と茂山逸平と縁の深い出演者が登場し、3日間異なる演目を上演する。新作『きつね』には歌舞伎役者の中村莟玉を迎え、歌舞伎舞踊にも狂言にも登場する「きつねが化けた人間」のそれぞれの表現の違いを柱に物語が展開する。第一線で活躍する演者たちが挑戦して創り上げる、新しいエンターテインメントを楽しもう。
三代目 尾上菊之丞 コメント
尾上菊之丞
今年も逸青会を開催できることを嬉しく思います。今年の新作は『きつね』、伝統芸能には狐が登場する作品がいくつもあります。狂言や舞踊、歌舞伎それぞれの表現の違いや共通点を利用し、ゲストに中村莟玉さんを迎えて描こうと思います。また、東京公演では舞踊の名手である花柳基さんと連獅子、京都公演では幼い頃からずっと一緒に修行してきた尾上京さんと踊ります。伝統芸能を見たことがあまりない方にはわかりやすく。伝統芸能大好きな方には新たな発想をお見せできればと思います。是非ご来場ください。
狂言方 能楽師 茂山逸平 コメント
茂山逸平
今回の新作は『きつね』をご覧頂きます。あの狐とこの狐を結びつけてみたらどうなるか?そんな狐達が後継者を育成したらどんな苦難があるのか?
今回こそ“逸青会だからこそ”可能な作品かもしれません。
中村莟玉さんには結構なご負担を担って頂く事になりそうなので先にこの場で謝っておきます(笑)口伝を持って受け継がれる伝統芸能の世界を逸青会ならではの世界観でお楽しみ頂きます!
公演情報
2022年12月10日(土)東京・セルリアンタワー能楽堂
2022年12月24日(土)京都・金剛能楽堂