市川海老蔵、歌舞伎座11・12月公演の『助六由縁江戸桜』上演に向けて豊洲の魚河岸水神社を参拝
(中央)市川海老蔵(魚河岸水神社にて) /(C)松竹
2022年11月、12月の2ヶ月にわたり歌舞伎座では、『市川海老蔵改め十三代目市川團十郎白猿襲名披露 八代目市川新之助初舞台』の公演が開催される。この度、『助六由縁江戸桜』上演に向けて市川海老蔵が豊洲の魚河岸水神社を参拝した。
歌舞伎座11月公演『十一月吉例顔見世大歌舞伎』、12月公演『十二月大歌舞伎』それぞれの夜の部にて上演される『助六由縁江戸桜』は、歌舞伎十八番の内のひとつで、二世市川團十郎が初演して以来、代々が受け継ぎ大切に演じられてきた成田屋の家の芸だ。
『助六由縁江戸桜』では、代々の市川團十郎家の俳優が助六を勤める際に、魚河岸へ挨拶に行き、旦那衆から舞台で使用する引幕と下駄と鉢巻が贈呈されていた。その伝統が今に受け継がれ、現在は助六の締める江戸紫の鉢巻が、魚河岸水神社と魚河岸に関する文化行事を守る魚河岸会から、助六を演じる團十郎家の俳優に贈られている。
(中央)市川海老蔵(魚河岸水神社にて) /(C)松竹
今回、『十三代目市川團十郎襲名披露狂言』として歌舞伎座『十一月吉例顔見世大歌舞伎』『十二月大歌舞伎』の夜の部で上演される『助六由縁江戸桜』では、海老蔵改め新團十郎が花川戸助六を勤める。開幕を目前に控え、海老蔵は魚河岸水神社を訪れ、本尊に熱く手を合わせると、厳かな空気のなか、公演の成功を願った。参拝後、魚河岸会から「江戸紫の鉢巻」の目録を受け取った海老蔵は「『助六由縁江戸桜』のなかで、江戸紫の鉢巻を魚河岸会様から頂戴するというこのしきたりがしっかりと繋がってることに深く感謝しております」と真摯に述べ、公演に向けてさらに気を引き締めた様子を見せた。
(右)市川海老蔵(魚河岸水神社にて) /(C)松竹
(中央)市川海老蔵(魚河岸水神社にて) /(C)松竹
粋でいなせな男伊達・花川戸助六が活躍する『助六由縁江戸桜』ほか、襲名披露ならではの顔ぶれが揃う賑やかな公演に期待しよう。
公演情報
十三代目 市川團十郎白猿襲名披露
『十一月吉例顔見世大歌舞伎』
八代目 市川新之助初舞台
会場:歌舞伎座
【貸切】昼の部:26日(土)、夜の部:12日(土)
昼の部 午前11時~
鳶頭智吉:中村鴈治郎
鳶頭信吉:中村錦之助
芸者松葉:中村孝太郎
芸者梅香:中村梅枝
鳶の者萬吉:中村萬太郎
同 曉吉:中村種之助
同 鷹吉:中村鷹之資
手古舞おたき:市川男寅
同 おたか:中村莟玉
同 おふじ:中村玉太郎
若い者虎造:市川青虎
頭取松蔵:片岡松之助
町役人寿兵衛:市川寿猿
頭取錦兵衛:松本錦吾
女伊達沢潟おえみ:市川笑三郎
男伊達久住の良蔵:市川猿弥
女伊達明石のお廣:大谷廣松
男伊達滝野屋男女蔵:市川男女蔵
男伊達高嶋右團次:市川右團次
女伊達四ツ紅葉のお門:市川門之助
女伊達四ツ花菱のお高:市川高麗蔵
男伊達山崎屋権十郎:河原崎権十郎
芝居茶屋女房お栄:中村福助
芝居茶屋亭主輝右衛門:坂東楽善
芸者時乃:中村時蔵
二、歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)
八代目市川新之助初舞台相勤め申し候
大磯の虎:中村魁春
小林妹舞鶴:中村雀右衛門
化粧坂少将:中村孝太郎
遊君喜瀬川:中村児太郎
遊君亀菊:大谷廣松
梶原平次景高:中村鷹之資
茶道珍斎:片岡市蔵
梶原平三景時:市村家橘
小林朝比奈:市村左團次
工藤祐経:尾上菊五郎
源義経:市川猿之助
亀井六郎:坂東巳之助
片岡八郎:市川染五郎
駿河次郎:尾上左近
常陸坊海尊:片岡市蔵
富樫左衛門:松本幸四郎
夜の部 午後4時~
曽我十郎:坂東巳之助
馬士畑右衛門:中村吉之丞
大薩摩文太夫:大谷友右衛門
十三代目市川團十郎白猿
二、八代目市川新之助 襲名披露 口上(こうじょう)
初舞台市川新之助
松本白鸚
坂東玉三郎(22〜28日)
市川左團次
梅玉梅玉
尾上菊五郎
三、歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)
河東節十寸見会御連中
三浦屋揚巻:尾上菊之助
髭の意休:尾上松緑
三浦屋白玉:中村梅枝(7〜20日)
坂東玉三郎(22〜28日)
朝顔仙平:中村又五郎
福山かつぎ:初舞台 市川新之助
男伊達山谷弥吉:坂東彦三郎
同 田甫富松:坂東亀蔵
同 竹門虎蔵:中村萬太郎
同 砂利場石造:大谷廣太郎
同 石浜浪七:市川青虎
傾城八重衣:中村児太郎
同 浮橋:大谷廣松
同 胡蝶:中村莟玉
同 愛染:市川團子
同 誰ヶ袖:市川笑三郎
茶屋廻り:市川男寅
同:中村玉太郎
奴奈良平:市川九團次
国侍利金太:市川男女蔵
遣手お辰:市川齊入
通人里暁:中村鴈治郎
三浦屋女房:中村東蔵
曽我満江:中村魁春
白酒売新兵衛:中村梅玉
くわんぺら門兵衛:片岡仁左衛門
後見:市川右團次
公演情報
十三代目 市川團十郎白猿襲名披露
『十二月大歌舞伎』
八代目 市川新之助初舞台
会場:歌舞伎座
【貸切】昼の部:15日(木)、夜の部:11日(日)
一、鞘當(さやあて)
名古屋山三:松本幸四郎
鐘供養より『歌舞伎十八番の内 押戻し』まで
白拍子花子:中村勘九郎
白拍子花子:尾上菊之助
八代目市川新之助初舞台相勤め申し候
腰元巻絹:中村雀右衛門
秦民部:中村錦之助
八剣玄蕃:市川右團次
小原万兵衛:中村芝翫
小野春道:中村梅玉
一、八代目市川新之助 襲名披露 口上(こうじょう)
初舞台 市川新之助
幹部俳優出演
漁師:市川男女蔵
漁師:市川右團次
河東節十寸見会御連中
三浦屋揚巻:坂東玉三郎(5~15日)
中村七之助(16~26日)
通人里暁:市川猿之助
三浦屋白玉:尾上菊之助(5~15日)
中村梅枝(16~26日)
福山かつぎ:坂東巳之助
朝顔仙平:市川猿弥
白酒売新兵衛:中村勘九郎
髭の意休:坂東彌十郎
くわんぺら門兵衛:市川左團次
曽我満江:上村吉弥(5〜15日)
坂東玉三郎(16〜26日)