名古屋小劇場演劇シーンの老舗・七ツ寺共同スタジオが創設50周年記念で『夢の肉弾三勇士』を上演
1972年、名古屋は大須の地に創設された小劇場、七ツ寺共同スタジオ。名古屋演劇史の聖地的存在ともいうべき同劇場が、今年(2022年)50周年を迎えたことを記念し、2022年11月18日(金)~27日(日)にかけて、50周年記念公演『夢の肉弾三勇士』を上演する。当公演は全国の演劇ファンに向けて、配信もおこなわれる(アーカイブあり)。
『夢の肉弾三勇士』は、流山児祥(現・流山児★事務所代表)が21歳の時に書いた「演劇団」(当時)の初期代表作。上海事変、関東大震災などをモチーフに、青年たちが駆け抜ける歌とアジテーションからなる作品で、七ツ寺共同スタジオのこけら落とし(1972年9月)として上演された。今回は、これを原作として、劇団あおきりみかんの鹿目由紀が新たに脚本を執筆。演出を体現帝国の渡部剛己、音楽は劇団アルクシアターの やとみまたはち、美術は大野洋平がそれぞれ担当する。
七ツ寺共同スタジオを中心に多くの出演者・スタッフと共に制作する劇場のこれまでとこれからを見据えた記念公演としたいという意図から、参集した面々は非常にヴァラエティ豊かな顔ぶれだ。
演出の渡部剛己(体現帝国)は、公演の度に観客を驚愕させ、独特な世界を立ち上げ続ける鬼才であり、“超演出家”の異名をとる。音楽の やとみまたはち(劇団アルクシアター)は舞台にとどまらずテレビ、アニメ、CM でも活躍中。東京を拠点に活動を続ける美術作家の大野洋平は、異種交配を鍵に今回の公演に参加することとなった。出演は東海地区で活躍する俳優たちと、オーデションで合格した11名を合わせ、総勢20名。10代20代の若い世代も多く出演し、ベテラン俳優と共にこの作品を創る。
この機会に、七ツ寺共同スタジオをよく知る人も、知らない人も、あるいは演劇を観たことない人も、名古屋(および日本)演劇史の空気をふんだんに吸ってきたこの芝居小屋で、小劇場演劇ならではのエネルギー溢れる作品に、触れてみてはいかがであろうか。
なお、半世紀前に「自由な、開かれた表現活動の場」を目指し七ツ寺共同スタジオを創設し、現在は同劇場の顧問を務める二村利之氏(77)に、長年舞台芸術を支えた人に贈られる「ニッセイ・バックステージ賞」がニッセイ文化振興財団より授与されることが先頃、決定した。贈賞式は11月29日。七ツ寺共同スタジオ50周年と共に寿ぎたい。
公演情報
『夢の肉弾三勇士』
*名古屋市民芸術祭参加作品
11月18日(金)19:00
11月19日(土)14:00/19:00
11月20日(日)14:00/19:00
11月21日(月)19:00
11月22日(火)休演日
11月23日(水祝)14:00/19:00
11月24日(木)19:00
11月25日(金)14:00/19:00
11月26日(土)14:00/19:00
11月27日(日)14:00
*受付開始・開場は開演の30分前
*全席自由席
*本作は、現代では不適切な表現や震災に関する表現がありますので、ご注意ください。
観劇:一般 4,500円、学生(25歳以下)2,000円
応援:一般 10,000円/学生(25歳以下)7,500円(※観劇1名+公演 DVD)
観劇予約(CoRich ):https://ticket.corich.jp/apply/164865/
配信:2,80 円
配信購入(観劇三昧):http://v2.kan-geki.com/live-streaming/ticket/743
販売期間:2022年12月6日(火)16:00 まで
配信期間:2022年11月22日(火)19:00~12月6日(火)19:00
*収録、編集した映像を配信いたします。
ご来場前に HP の「新型コロナウィルス感染症拡大防止への取り組みについて」のページにて最新情報をご確認ください。やむを得ない事情により、急遽内容の変更、中止になる場合がございます。https://projectnanatsudera.wixsite.com/website/covid19guideline
■出演
朝日平吾(さすらいのテロリスト):イルギ(劇的☆爽怪人間)
影少女=アンジェリータ:鈴江あずさ
兵士1(江下武次):松竹亭ごみ箱(afterimage)
兵士2(作江伸之助):棚瀬みつぐ
兵士3(北川丞):おにぎりばくばく丸(afterimage'23)
片目のジャック(傷夷軍人):御陵正人(御陵一座)
御存知マシンガンジョー(ヒーロー):山口純(天然求心力アルファ)
さすらいの芳子ことダスコリニコフ:好姫
踊り子=キリロフ:おぐりまさこ(空宙空地)
永遠の脱走兵=ギリギリ:中居晃一
少年:三角ダイゴ(劇団ひとみしり)
少女:赤木萌絵(体現帝国)
アサヒ:川瀬雄貴(おかしないえのまほうつかい)
ユマ:田口佳名子(体現帝国)
シムラ:久川德明(劇団翔航群)
ナミ:山口凛花(OFFICE MINAMIKAZE)
ミミ:熊﨑友愛
ナナ:林青葉
ナカモト:伊藤すみかイカリ:菅谷瑞恵
原作:流山児祥(流山児★事務所)
脚色:鹿目由紀(劇団あおきりみかん)
演出:渡部剛己(体現帝国)
音楽:やとみまたはち(劇団アルクシアター)
総合美術:大野洋平
舞台監督:柴田頼克(電光石火一発座/かすがい創造庫)、蜷川湖音(電光石火一発座/喜劇のヒロイン)
照明:則武鶴代
照明操作:潜木遊(演劇集団「こちら側」)
音響:堀場眼助(マナコ・プロジェクト)
舞台装置:早馬諒(妄烈キネマレコード)
衣裳:桐生美香(御陵一座)
映像収録:村崎哲也(muvin)
制作:今井あや子
宣伝美術:明石沙織(喜劇のヒロイン)
WEB デザイン:藤島えり子(room16)
総合プロデューサー:加藤智宏(office Perky pat)
統括:吉戸俊祐
企画:柴田頼克(電光石火一発座/かすがい創造庫)
主催:七ツ寺企画