"アミューズの狂犬"前田佳織里と"尼崎の女"小泉萌香が語る女性声優ユニットAMUSE VOICE ACTORS CHANNEL待望の1stアルバムとは

インタビュー
音楽
アニメ/ゲーム
2022.12.9
前田佳織里 / 小泉萌香

前田佳織里 / 小泉萌香

画像を全て表示(7件)

礒部花凜、小泉萌香、佐藤日向、田野アサミ、富田美憂、船戸ゆり絵、前田佳織里、牧野由依というアミューズ所属の女性声優が出演するYouTubeチャンネル『AMUSE VOICE ACTORAS CHANNEL』発のユニット、その名も“AMUSE VOICE ACTORS CHANNEL”。歌や舞台とマルチに活動している彼女たちの新たな展開として、YouTubeチャンネルのテーマソング「Fine! Fine!」を含む全8曲が収録されたオリジナルフルアルバム『FIRST CHANNEL』を2022年12月7日(水)にリリース。そんなファン待望の1stアルバムを、メンバーから"アミューズの狂犬"こと前田佳織里と"尼崎の女"こと小泉萌香のお二人に存分に語っていただいた。

――まず、2020年6月にYouTubeチャンネルを立ち上げた経緯からお話いただけますか?

小泉:ちょうどコロナが流行りはじめてお仕事もストップした時期で、おうち時間をみんなに楽しく過ごしてほしいと思ったのがきっかけですね。

前田:それで、事務所の声優部のみんなをリモートでつないで最初の動画を撮ったんですが、あのときはワクワクでした。

――以前からYouTubeには興味あったんですか?

小泉:めちゃくちゃありましたね。

前田:私も東海オンエアさんとかハイサイ探偵団さんとかすごく好きでよく観たりしてました。みなさん、発想力がすごく面白いから、こういう企画をよく思いつくなあと思いながら。

――実際に自分たちで始めてみてどうでしたか?

小泉:Youtubeって大変なんですねえ……。

――あはは!

小泉:今でこそ企画を考えてくださる方や撮影してくださる方がいて、けっこうまとまってきてはいるんですけど。最初は「何がやりたい?」っていう話から始まり、自分たちの携帯で動画を撮って、事務所の方にデータを送るっていうことをしてたんですけど、長く撮りすぎちゃったからファイル便でデータを送る、みたいなことも、まずファイル便というものをそれまで使ったことがなかったからその使い方を教えてもらったりけっこう大変で。もちろん楽しかったんですけど、最初の頃は大変さのほうが勝ってましたね。

――普通に観てると気づかないですけど、「よくよく考えれば裏ではこういう作業も必要だよな」っていう。

前田:最初にみんなでアイデアを出し合ったときに、「これをやったら絶対に面白いと思う!」って言ったものの、それを実現するにはこういう準備がいるのか……っていう本当の大変さに気づいたし、YouTubeって更新頻度を維持するのが本当に大変なのでまとめて撮影することもあるんですけど、私たちの着てる服が別の動画と同じだったりすると、ファンの方の中にいる探偵さんに「あ、この動画とこの動画は一緒のタイミングで撮ったのかな?」って指摘されたり(笑)。

――あはは!

前田:あと、本当は別の落とし所で考えてたけど、メンバーによっては全然違う方向に行って面白くなったりして、このメンバーならではの爆発力がすごいなって思いました。

小泉:最初は動画編集まで自分たちでやってる子もいました。今は編集してくださるスタッフさんがいるのでだいぶ助かっております(笑)。

――動画の更新を重ねるにつれて、「じゃあ、こういう作業をしてくれる人を増やそう」みたいに徐々に制作体制が変わっていったと。

前田:だいぶ変わったよね?

小泉:うん、最初とはすべてがガラッと変わりました。どんどん成長を遂げています。

前田:最初はいい意味で全部が手探りで、さっきもえぴ(小泉)が言ってくれてたように、みんなスマホで撮ってたのがしっかりとロケをするようになったり、やれる幅が広がって。

小泉:いやあ、本当に。ピンマイクが付いたときは一番感動しました(笑)。

前田:最初は肉声を張ってましたから(笑)。「もっと大きい声出して!」「ええ~」って(笑)。

――そんな感じだったんですね。

前田:みなさんが思っている以上に地道な積み重ねがあっての今です。

――その間、メンバー同士の関係性もだいぶ変わってきたんじゃないかと思います。最初のリモート動画はまだちょっとぎこちない感じでしたよね。

小泉:たしかに。画質も全然違うし(笑)。

前田:いろんな企画をやっていくうちに、「この子はこういう役割だよね」とか、「この子はこうしたらこう返してくれるだろう」みたいに阿吽の呼吸感が出てきて。最初の動画ではそういうことが全くわからなかったので、ぎこちなさとか、面白いぐらいの噛み合ってなさがあったんですけど(笑)。

小泉:リモートで時差もあったしね。電波がめっちゃ悪い人が何人かいたけど、途中で諦めました(笑)。

前田:犬と一緒に固まってたりね(笑)。でも、今はこの子はこれ担当、みたいに固まってきたし、マネージャーさんたちもこの子にはこの企画が合うっていうのがわかってきてやりやすくなってきたんじゃないかなって感じてます。

前田佳織里

前田佳織里

――チャンネルを始めてみて一番見方が変わったメンバーは誰ですか?

小泉:牧野由依さんはほかでもお仕事でご一緒することがあった先輩なんですけど、アミュボチャンネルのおかげで距離が縮まったと思うし、お話しやすい方なんだなって気づけたのがすごくうれしかったですね。それまでは気を使ってしまって話かけられないみたいなのがあったのですが、今はもっともっとお話したいと思いますし、アミュボチャンネルで通称日本酒部というものを勝手につくったんですけど、そこにも遊びに来てくださったので、これからも一緒に企画ができたらいいですね。

前田:一番印象が変わったのは船戸ゆり絵ちゃんかなあ。ふーにゃん(船戸)とはYouTubeチャンネルを始めてから一気に仲よくなって、ふたりでお酒を飲む企画をやっていたらその動画を観てくださった名酒センターさんから「日本酒の仕事をおふたりに任せたい」とお声掛けいただいたりして、今ではお酒の相棒みたいな存在になってます。あと、ふーにゃんはどっきりに本当に気づかなくて面白いなって。あのフワフワ感がね。

小泉:本当にいい子なんですよ(笑)。人を信じる力が強いんです。

前田:それを周りがなんとかフォローしようとしたりして。「こんなに自然体で生きてる子がいるんだ!」って最初は衝撃でした。ふーにゃんに限らず、一人ひとりに「この子はこういうところがストイックなんだな」とか「この子はこんなにおもしろい一面があったんだ」みたいな特徴が見えてきているので、今ではアットホームな絆が生まれてると思います。

――前田さんに対しても、「そんなに酒飲むんだ!」っていう意外性を感じている人がたくさんいると思います。

前田:かもしれないですね~。そういうギャップについて言っていただくことは多いですね。<アミューズの狂犬>とかチャンネルでもネタにさせてもらって。こないだもお酒のイベントがあって、1部2部後夜祭とあったんですけど、日本酒を30杯ぐらい飲んでました。肝臓が年々強くなっていくんですよねえ(笑)。

――わかります(笑)。

前田:そういうキャラをみなさんが温かい距離感で面白がってくれるからいいチャンネルだなって思ってます。もえぴもね、<尼崎の女>として(笑)。

小泉:そうね(笑)。ペアでやらせてもろてますけど。

小泉萌香

小泉萌香

――小泉さんは歌声と地声のギャップがいいですよね。

小泉:地声が低いんですよ。

前田:カッコいいよね。

小泉:本当? 聞き取れてますか?

――聞き取れてます聞き取れてます(笑)。

前田:自己肯定感、めちゃめちゃ低いじゃん(笑)。

小泉:私、かわいい声が出せないんです。コンテンツの楽曲もたくさん歌わせてもらってますけど、あれは全部作り上げた声です。

――そんなの全然感じないですよ! harmoeの歌も素晴らしいし。

小泉:ありがとうございます。harmoeも世界観が強いのでそれに合わせて作り上げさせていただいてます。

――それができるのがすごいですよ。

前田:うん!

――では、おふたりのお気に入りの動画を1本挙げるとするならなんですか?

小泉:お気に入りの動画かあ……。

前田:私の誕生日のときの、私が「ありがとう」って言うたびに誕生日会が振り出しに戻る動画ですね。

――あれは面白いですね。

小泉:あれ、本当にしんどかったんですよ。ふーにゃんと私のふたりで祝ったんですけど、「やっとここまで来た!」と思っても「ありがとう」って言われたらまた最初に戻らなきゃいけないっていう、本当にしんどくて鬼畜な企画でした(笑)。

前田:私が本当に鈍すぎて、「何かのせいでスタートに戻ってる」っていうルールにようやく気づいたのが中盤で、キーワードがわかったのはみんながだいぶ頑張ってくれたあとで。

小泉:途中からあんましゃべらなくなったのが面白かった(笑)。

前田:みんなのおかげで忘れられない誕生日になりました(笑)。

――「ありがとう」はなかなか気づけないですよね。

前田:気づかないです! 言っちゃう言っちゃう。あとで見返して「こんなに言ってたんだ……!」って思った(笑)。

小泉:感謝の心を忘れない、本当にいい子だねえ……。

前田:おばあちゃんみたいになってる(笑)。

――小泉さんはどうですか?

小泉:私はロケに行けたことが本当にうれしくて。特に箱根に行かせていただいたことが。

前田:でも、制限時間があったんだよね?

小泉:その前の撮影が押してたんですよ。それでお店が閉まるギリギリの、夕日が沈みかけてるタイミングだったんですけど、ふーにゃんとふたりでおつまみを買って。お酒もあって、スタッフさんと一緒にアナログな人生ゲームをして、2、3時間ぐらい動画撮りっぱなしっていう。特に何かドッキリがあるとか、面白い展開があるとかでもなく、日常をただ垂れ流してるだけの動画だったんですけど、たまにはそういうのもいいのかな?と。普段のお仕事に比べるとYouTubeはゆったりさせていただいてるとはいえ、温泉に入って浴衣に着替えてリラックスしまくりで本当に楽しかったです。

シェア / 保存先を選択