梅津瑞樹、再びのひとり芝居で“結婚披露宴” を熱演! SOLO Performance ENGEKI「HAPPY WEDDING」ゲネプロレポート

レポート
舞台
2023.2.18

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SOLO Performance ENGEKI「HAPPY WEDDING」が2023年2月17日(金)、東京・シアターサンモールにて開幕した。東映による“ひとり芝居”プロジェクト企画の第三弾。2021年に上演された第一弾『HAPPY END』と同じく脚本を宮本武史、演出を粟島瑞丸が担当し、再び梅津瑞樹がひとり芝居に挑戦する。今作では、結婚式を舞台にしたオリジナルストーリーが描かれた。初日前に行われたゲネプロ公演の模様をお届けする。

ステージ上には、披露宴会場を再現したセット。スクリーンにはオープニングムービーが映し出され、式の始まりを知らせる温かな手書きメッセージが綴られている。新郎・遠藤春彦、新婦・遠藤未知が本日の主役だ。

新郎新婦入場で登場したのは、遠藤春彦。傍らに新婦を伴い、高砂席へ向かうがどこか晴れやかとは言えない雰囲気が漂う。金髪ロン毛のイメージ通り、バンドマン。“遠藤バンド”という名でノイズバンドを組んでいるらしい。未知はアーティスティックな春彦を信じて結婚を決意した、正直で行動力のある女性……という背景が、主賓挨拶や乾杯のスピーチから明らかになっていく。披露宴は、親族や職場の同僚、友人といった人間関係の縮図。主役である新郎新婦の姿が、参列者によって徐々に炙り出されていく様はリアルだ。

本来ならば複数キャストで成立させるストーリーを、たった一人で演じていく梅津。新郎の遠藤春彦に始まり、春彦のバイト先の店長や未知の取引相手、バンド仲間や家族など様々な参列者に扮していく。二十代の青年から中年男性、さらには複数の女性役を同時進行するなど演じ分けが多彩で、引き出しの多さには感服せざるを得ない。登場人物によって特徴的な個性を押し出すのはもちろん、柔軟性を持って提示することで観客側も素直に咀嚼することができる。ストーリーが進むにつれてキャラクター同士の関わりが徐々に見えてくるが、梅津が演じた人物像がしっかり心に刻まれているため、物語に没頭することができた。

BGMや映像は最小限ながらも印象的な使い方に。主に余興や手作りムービーといった、披露宴らしい演出で活躍する。約10分にも及ぶコミカルでドラマチックなミュージカルも見どころだ。

物語は、ひとり芝居ならではのギミックが効いた展開に。約1時間20分の披露宴を最後まで見届けると、じんわりと余韻が広がっていく。2月17日(金)初日公演アーカイブ視聴をはじめ、2月26日(日)13時・17時公演ではライブ配信も行われる。あるカップルの行く末を、ぜひ見守ってほしい。

■SOLO Performance ENGEKI「HAPPY WEDDING」出演者・スタッフ コメント

【出演:梅津瑞樹(うめつ・みずき)】

前作「HAPPYEND」を上演したのは2年前。訳の分からない病が流行りだし、その対処に世間が混迷を極めていた当時、目前のようでいて、まだ地平線の彼方で蜃気楼の様に浮かぶ30歳という節目をぼんやり見つめながら『三十路に差し掛かったらウメツのウメツによる芝居の祭典、ウメリンピックでもやりましょうか…』などと嘯いておりましたが、気が付けば今まさにその地平線上に立っており、見渡したその先には変わらず地平線が伸びています。未だ、先のことは揺れる蜃気楼の様ですが、この瞬間の僕にしかできない芝居をお見せできればと思います。

【脚本:宮本武史(みやもと・たけし)】

人は様々な顔を持っています。
家族の前で見せる顔、友人の前で見せる顔、恋人の前で見せる顔、など。
そして、その顔を相手によって巧みに使い分けています。
しかし、そんな、顔の使い分けが困難なイベントがあります。
冠婚葬祭です。
全員が同じ場に揃ってしまうのだから、困難になるのは当然です。
そう思うと、あの場所って、なんだか滑稽ですよね。
そんな作品になっています。
まだまだ寒いので、少しでも暖まっていただければと思います。

【演出:粟島瑞丸(あわしま・ずいまろ)】

無事に初日を迎える事ができ、ひとまずホッとしています。
関係者一同心を込めて作った作品です。ご堪能いただけますと幸いです。
今作は既に自分の中では大好きな作品であります。
結婚式なのに、一人芝居。相手もいないのに、一人芝居。
それだけで面白いと思っております。
その上、驚く仕掛けが沢山あります。
観て、驚いて、感動していただけるとありがたく思います。
どうぞ、お楽しみくださいませ。

取材・文・撮影=潮田茗

公演情報

SOLO Performance ENGEKI『HAPPY WEDDING』
 
日程:2023年2月17日(金)~2月26日(日)
会場:シアターサンモール
 
脚本:宮本武史
演出:粟島瑞丸
出演:梅津瑞樹
 
公演
お祝い席(プレミアム席) 9,800円(税込)※引出物(仮)付き・前方座席
S席 7,800円(税込)
※未就学児入場不可
※引き出物(仮)は公演パンフレットとトートバッグのセットを予定しております。
 
【ライブ配信】
配信サービス: Streaming +ほか
Streaming+配信はこちら https://eplus.jp/solo-wedding-st/

視聴: 4,000円(税込)

ライブ配信公演回:
■2月17日(金)19:00 特典映像付き配信(特典映像:メイキング・コメント)
アーカイヴ視聴:2/23(木・祝)23:59 まで 販売期間:2/23(木・祝) 22:00
■2月26日(日)13:00 特典映像付き配信(特典映像:生コメント配信 ※本編終了後、生配信で梅津瑞樹のコメントをお届け予定)
アーカイヴ視聴:3/4(土)23:59 まで 販売期間:3/4(土)22:00
■2月26日(日)17:00 特典映像付き配信(特典映像:梅津瑞樹インタビュー)
アーカイヴ視聴:3/4(土)23:59 まで 販売期間:3/4(土)22:00

■公演特設HP https://solo-engeki.com
■公演公式Twitter @EngekiSolo
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