城田優&加藤和樹が圧巻の歌唱披露! 新キャストを迎え集大成を目指すミュージカル『ファントム』製作発表レポート
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ーー加藤さん、『ファントム』の一番の魅力を教えてください。
加藤:僕と城田さんが演じるですねえ……“城田さん”だって(笑)。
城田:初めて言われました(笑)。
加藤:(笑)。僕と(城田)優が演じるエリックは、本当に孤独を抱えながら生きてきたんです。けれどもそこにクリスティーヌという光・希望を見い出して、その中で見つけていく愛という、愛がすごく詰まった作品だと思います。特に父親からの愛、母親からの愛、そしていろんなところに散りばめられた愛というものを観ている人に届けたいという、愛の詰まった作品です。
ーー大野さんは、ダブルキャストの城田さんに何か負けないことってありますか?
城田:(大野)拓朗への質問だけちょっと意地悪ですね(笑)。いっぱいあるでしょう?
大野:ちょっと見当たらない(笑)。
城田:大丈夫、いっぱいあります! 比べるものじゃございませんしね。
大野:……動物への愛、ですかね。
城田:その心は?
大野:もうそれだけです。動物が好きってだけですね。
城田:僕も好きです。
大野:でも負けないと思います。
城田:僕、割と朝方までインスタとかの動物の動画をずっと見てます。昨日も今日も一昨日もずっと。
大野:iPhoneに保存とかしてます?
城田:してます。で、家族のLINEに送ったりとか毎日してます。
大野:(負けないこと)ありませんでしたー!(笑)
(左から)加藤和樹、真彩希帆、大野拓朗
ーー城田さんはこの多彩な顔ぶれをどのように演出していきたいですか?
城田:今回のプロダクションとしての構想はありますし、もう打ち合わせは始めています。そういった意味では、具体的なことも変更することもそのまま行きたいと思っていることも多々あるんです。けど、お芝居という点においてはみなさんと立ってみないとわからないので。僕が最初から決めるわけではなく、前回もそうでしたけれどもしっかり一人ひとりとディスカッションをして、どういうクリスティーヌを目指していきたいのか、どういうエリックを目指していきたいのか、そこをまず共有してからですね。僕がこうしたいというよりは、みささんがどうしたいかを僕がディレクションするという形を取らせていただければなと思っております。そしてもちろん、道に迷ったという人たちに対しては僕なりにできる限りのサポートはしたいと思います。基本的には一緒に作っていけたらすごく幸せだなと思っています。
ーー代表して、城田さんからお客様へメッセージをお願いします。
城田:この作品が持つ愛の深さや悲しみの深さ、表裏一体とも言える憎しみと愛というものがエリック(ファントム)という役を通してきっと客席に伝わって、とてもネガティブなエネルギーも含めてなんですけど、大きなエネルギーになっていまして。自分で演出・出演しているのでおこがましいんですけど、これを体験してくださったお客様は、この作品の持つメッセージやエネルギーを感じていただけたと思うんです。
大沢たかおさんの代からずっと続いてきた『ファントム』という作品をやればやる程、次が集大成としてしっかりと自分の中でもベストの演出、ベストのお芝居、ベストのプロダクションになるようにとにかく精一杯努力をしたいと思います。初めて観てくださるお客様には、この作品を通してミュージカルというものの素晴らしさ、音楽を通して感情を表現することの素晴らしさも、ぜひこの素晴らしいモーリー・イェストンの音楽に乗せてお届けできたらいいなと思っております。
とにかく2023年間違いなく、比べるものではないけれど、東京国際フォーラムと梅田芸術劇場を一番熱い劇場にしたいと思っております。「どんなもんなんだ?」とぜひ観に来ていただければ、その「どんなもんなんだ?」の「?」を「!」に変えて、素敵な感情を持ち帰っていただけるような演出とお芝居をここにいるみんなと作っていきます。ぜひぜひ、足をお運びいただければと思います。
城田優
最後に報道陣からの質疑応答の時間が設けられた。そこで手が挙がったのが、TBSのテレビ番組「アカデミーナイトG」の収録で参加していたトレンディエンジェルの斎藤司だった。
斎藤司(トレンディエンジェル)
斎藤:私、実はミュージカル俳優をちょっと嗜んでおりまして、みなさまに先輩としてうかがいたいんです。ちょっと(作品とは)関係ないかもしれないですけども……。
城田:あ、すみません。作品に関係ない話はやめていただけますか(笑)。
斎藤:みなさまの心を掴む差し入れを聞きたいんですけれども。
城田:全く関係ないですね?(笑)
加藤:僕はいろいろ差し入れしていて、コロナ禍の前は自分で作ったチャーシューとか。
城田:和樹はいつも現場に食事を。僕にお弁当も作ってくれて。
加藤:放っておくと彼はご飯を食べないので。
加藤さんの発言に周囲から「奥さん⁉︎」とツッコミが入る場面も。
城田:(前回の『ファントム』公演時の稽古場で)クリスティーヌが隣の席だったんですね。で、席に着いたらお弁当箱が置いてあって。ちょうど前日にクリスティーヌたちとお弁当の話をしていたので「え、どっちが作って来てくれたんだろう!?」と思ったら、和樹が「よかったら(加藤さんのモノマネをしながら)」って。
加藤:すみませんね僕で(笑)。
城田:びっくりしました。キュンってしました。それくらい彼は自分で差し入れを作ってくるんです。これが一番じゃないですか? これに勝るものはないと思います。想いをしっかり込めて家でグツグツ煮込んで。今日はハンバーグ、今日は○○みたいに日々変わっていくんですよ。それを食べて僕は生きながらえていました。
斎藤:なるほど! 明後日、私は公演がございますのでチャーシューをお待ちさせていただいております(?)。
城田:なんだって?(笑)テンパっていますけど、大丈夫ですか斎藤さん!
(左から)城田優、sara、加藤和樹、真彩希帆、大野拓朗
予想外のハプニング(?)がありつつも、会見は賑やかに締めくくられた。
大阪公演は梅田芸術劇場メインホールにて7月22日(土)〜8月6日(日)、東京公演は東京国際フォーラム ホールCにて8月14日(月)〜9月10日(日)に上演予定だ。
(左から)城田優、sara、加藤和樹、真彩希帆、大野拓朗
取材・文・写真=松村 蘭(らんねえ)
公演情報
作詞・作曲:モーリー・イェストン
原作:ガストン・ルルー 「オペラ座の怪人」より
演出:城田 優
ファントム(エリック):加藤和樹/城田 優(Wキャスト)
クリスティーヌ・ダーエ:真彩希帆/sara(Wキャスト)
フィリップ・シャンドン伯爵:大野拓朗/城田 優(Wキャスト)
カルロッタ:石田ニコル/皆本麻帆(Wキャスト)
アラン・ショレ:加治将樹
ジャン・クロード:中村 翼
文化大臣:加藤 将
ルドゥ警部:西郷 豊
ゲラール・キャリエール:岡田浩暉
木村つかさ 關さや香 玉山珠里 照井裕隆 遠山さやか 轟 晃遙 蛭薙ありさ
増山航平 松島 蘭 幹てつや 横関咲栄(五十音順)
少年エリック:井伊巧/野林万稔/星駿成(トリプルキャスト)
日程:2023年7月22日(土)~8月6日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール
一般発売日:2023年5月20日(土)
<公演に関する問い合わせ>
梅田芸術劇場06-6377-3800(10:00~18:00)
<主催>梅田芸術劇場/ABCテレビ/ワタナベエンターテインメント
日程:2023年8月14日(月)~9月10日(日)
会場:東京国際フォーラム ホールC
一般発売日:2023年6月3日(土)
キョードー東京0570-550-799 (平日11:00~18:00、土日祝10:00~18:00)
<主催>梅田芸術劇場/TBS/キョードー東京/ワタナベエンターテインメント