若手ピアニスト・稲積陽菜とカルテット・プリマヴェーラがショパン:ピアノ協奏曲(室内楽版)で初共演
『稲積陽菜×カルテット・プリマヴェーラ』
2022年、大学1年生にして第91回日本音楽コンクールの本選に進出した稲積陽菜。2023年8月14日(月)、ティアラこうとう小ホールにて、カルテット・プリマヴェーラとの演奏会を開催する。サントリー室内楽アカデミー第7期フェローであり、同じ大学に通う同カルテットとの初共演に向けて、公演への想いを聞いた。
ーーカルテット・プリマヴェーラとの共演で楽しみにしていることはありますか?
カルテット・プリマヴェーラさんは、4人全員が桐朋の先輩で、中には高校の時から仲良くしていただいている先輩もいるので、そのカルテットの皆さんと共演させていただけるという事がまずとても楽しみです。人間関係というのも音楽を作る上でひとつの大切な要素であり、それが音楽にも現れると私は考えているので、そういった意味でも今回のこの貴重な共演の機会を皆様にも楽しみにしていただけたらなと思っています!
ーー弦楽四重奏伴奏版のショパン:ピアノ協奏曲について聴きどころを教えてください。
ショパン:ピアノ協奏曲1番は、2台ピアノ版で何度か弾いてきましたが、弦楽器(室内楽版)と一緒に弾くのは今回のコンサートが初めてで、『2台ピアノ版』というのは2ndピアノにオーケストラを凝縮したものだと捉えていますが、今回演奏する『室内楽版』は、決してオーケストラの縮小版ではなく、文字通り「室内楽」として捉えています。例えばオーケストラだったら何人もが一緒に弾く旋律を1人のヴァイオリニストが弾いたりする箇所も多いですが、だからこそより弦楽器のパートに私も耳を傾け、一人ひとりとのやりとりをより大切にしたいなと思いますし、色々な楽器のパートが皆様も聴いていて分かりやすく、楽しめるかなと思います。
迫力といった面ではオーケストラの方が豪華にはなりますが、室内楽版はある意味オーケストラに比べて"単純"であり、"単純さ"とは言い換えれば"純粋さ"とも言えると思っているので、今回私たちが引き出す"純粋なショパン"を是非皆様に聴いていただければと思っています!
ーーこの公演のプログラムへのこだわりを教えてください。
ピアノ五重奏での演奏の他、弦楽四重奏での演奏、ピアノソロの演奏、ピアノ三重奏の演奏、と色々な編成のものが一回のコンサートで聴けるというのが今回のプログラムのこだわりです。
ーー記事をお読みの皆さんへ一言お願いいたします。
このコンサートの為に時間を作って聴きにきてくださる方々の為に精一杯準備させていただきます。是非、一緒に楽しい時間を過ごしましょう!!
稲積陽菜 プロフィール
2003年生まれ。
2007年桐朋学園大学音楽学部附属子供のための音楽教室仙川教室入室。
2017年Jugent musiziertより招待され、ドイツ6都市でのコンサートに出演。
第5回桐朋学園全国ジュニア音楽コンクールピアノ部門中学校の部第1位。第20回日本演奏家コンクール中学生の部第1位。第73回全日本学生音楽コンクールピアノ部門高校生の部東京大会及び全国大会第2位。第2回Kピアノsoloコンクール第1位。第10回福田靖子賞選考会第4位。第13回桐朋ピアノ・コンペティション第1位。第91回日本音楽コンクールピアノ部門入選。他入賞多数。
これまでに東京フィルハーモニー交響楽団、桐朋学園大学オーケストラと共演。また、桐朋ピアノ・ガラ・コンサート、桐朋学園大学音楽部門若きピアニスト達によるYamaha Ginza Concert、桐朋学園高校卒業演奏会等に出演。その他ソロリサイタルを含む多くの演奏活動を行う。
これまでにピアノを梅村祐子氏、作曲を石島正博氏、室内楽を練木繁夫氏、山崎伸子氏に師事。現在ピアノを沼沢淑音、三上桂子、本村久子、横山幸雄の各氏に師事。桐朋女子高等学校音楽科を経て、現在桐朋学園大学音楽部2年に特待生として在学中。