稲垣成弥、ヒーロー能力があれば「ソファから動かない」!?~Action Stage『エリオスライジングヒーローズ』第二弾インタビュー
稲垣成弥
Action Stage『エリオスライジングヒーローズ』第二弾が、2024年3月4日(月)~3月16日(土)に東京・シアター1010、3月21日(木)~3月24日(日)に京都劇場にて上演される。人気スマホゲーム『エリオスライジングヒーローズ』を原作に描く舞台化第2弾。ウエストセクターのヒーローたちを主軸にしたストーリーが展開される。
今作で主演を務めるのは、キース・マックス役の稲垣成弥。取材時点では稽古開始前ながらも、すでに役に寄り添い、理解を深めている真っ最中だ。
稲垣成弥
ーー第一弾のAction Stage『エリオスライジングヒーローズ』については舞台映像をご覧になっているとのこと、ぜひ感想をお聞かせください。
ぐるっと回る機構をはじめ、ステージが豪華でしたね。あとはたくさん踊って、たくさん殺陣をしていたのが印象的でした。原作のアプリをプレイしていたのでストーリーはあらかじめ知っていたのですが、コミカルなシーンが思った以上に散りばめられていて、緩急があって素直に面白いなと感じました。特に入所式のタイマーのところとか(笑)。日常会話もアドリブがたくさんあった気がします。アクションが始まったらかっこいいし、ダンスもカーテンコールまで満載でしたね!
ーー原作ストーリーの感想や、世界観の印象は?
音声ありでプレイしていたのですが、メインストーリーは結構ボリュームがあって、映画一本見終わったような感覚でした。「もう終わっちゃった」って思うくらい没入していたので、あまり客観的な印象というのは持っていないんです。「ヒーロー」がいて当たり前だし、【サブスタンス】というものが世界にあって当然と思いながら読んでいたので。それくらい、すんなり世界観に入りこんでいたということなのかもしれません。
稲垣成弥
ーー稽古開始前ではありますが、現時点で演じるキース・マックスのキャラクター性はどのように捉えていらっしゃいますか?
一言で表すなら、ダウナー系。ただ、遊びが利きそうなイメージはあります。メンティーであるレオナルド・ライト・Jrとフェイス・ビームスに対して前半での接し方、ブラッドの小言からの逃げ方というのも根本的な対処は同じだけど、惑わしていくやり方に幅があるんじゃないかなと。原作でもいろいろな表情を見せてくれていますし、ストーリーのなかで見えていないところも想像しやすかったんです。最初から「ここまでやっていいんだな」という幅の広さを感じました。どちらかというと、キースのようなタイプは親しみを持てる気がしますが……別に、僕が自堕落な生活をしているわけじゃないんですよ(笑)? キースの使う何気ない言葉が、僕自身の日常会話に近い感じがするからです。自堕落だけど実は強いっていう設定は、ものすごくいいですよね! 掴みどころがないけど実は裏で動いていて、誰のためにといえば友達のため。この芯の強さは本当にかっこいい。
ーーそして、キースのヒーロー能力が「サイコキネシス」。戦闘シーンも見応えがありそうです。
サイコキネシスがまた強いんですよね! 僕、もし持っていたらキースと同じ使い方します。絶対ソファから動かない(笑)。炎や氷もかっこいいですけどね。戦闘でいうと、キースってバトル中は片目が隠れているんです。ビジュアル撮影の時にヒーロースーツを着て見え方を確認してはいるんですが、本番ではどうなっているんでしょうか(笑)。
稲垣成弥
ーーダウナーなキャラクターを軸に展開するという点も、大きな見どころになりそうですね。
そうなんです、どんなふうになるんでしょうね! 特に今回は、ディノ・アルバーニも出てくるのがストーリーのポイント。まだ台本をいただいていない状態なんですが、ディノが絡む話をどこまでやるのかで変わってきますよね。ディノとの関係性は、きっとキースの中では一番重いところ。ジュニアやフェイスの前でのメンターとしての顔と、ディノとブラッドとの同期としての関係性と……結構、大変なんじゃないかなという気はしています(笑)。
ーーキースはルーキーたちを育てるメンターという立場。稲垣さんご自身が普段、先輩として意識していることは?
あるんですけど……自分で言うのはちょっと、ね(笑)。先輩のような立場になってきたなと感じ始めたのは27、28歳くらいの頃でしたね。ただ、年齢が上だからといって偉そうにはしたくない。フランクなほうがいいんじゃないかなと。年上の人が言ったことって、例え何気ないことでも年下の方からすると圧に感じてしまうこともあるかもしれないから。逆に、僕は年上の方には気楽に接しています。イジッても許してくれますから(笑)。
ーーちなみに、理想の先輩像を挙げるなら?
「こういう男の人ってかっこいいな」って思うのが、安里(勇哉)くん。あの先輩らしさが好き。プライベートでも普通にごはんに連れていってくれたりするんです。今回ディノ役なので、ご一緒できるのも楽しみです。ブラッド役の馬場(良馬)くんも! 心強いんですよ、馬場くんがいてくれて。何度もご一緒してるんですが、とても素敵な人です。
稲垣成弥
ーー共演者について、メンティーのお二人についてもお聞かせください。レオナルド・ライト・Jr(ジュニア)役の野口準さん、フェイス・ビームス役の高本学さんの印象は?
Jrって「おい!」とか「うるせーな!」って言うキャラクターじゃないですか。準がそんな言葉を使うのってプライベートでも役でも見たことがないので、個人的に結構楽しみにしています。高本学くんは何回かお会いしたことはあるんですが、あんまり話したことがなかったので、今作のビジュアルを見たとき「かっこいいな!」と思いました。ご本人がいない稽古場でもよく名前が挙がっているので、きっといい子なんだろうなという印象です。
ーー稲垣さんご自身にとって、ずばり理想のヒーローといえば?
(即答で)某海賊王を目指す青年です! 自由な感じで、ずっとまっすぐ自分の夢を追いかけていて、ヒーローだと思ってヒーローをやってないから。
ーー最後に、意気込みやメッセージをお願いします。
ここまで大きな劇場で主演をやらせていただくのは、僕にとって初めての経験なんです。やるしかないし、やるのが当然。楽しい作品になるように命削って頑張っていきますので、皆様にはぜひ楽しみに待っていていただけたらと思っています。
稲垣成弥
ヘアメイク:佐々木渚香
スタイリスト:手塚陽介
取材・文=潮田茗 撮影=福岡諒祠
公演情報
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