西川貴教が起こす米革命!滋賀・南彦根『SHIGA KOMECON 2024』ごはん食べ放題&全国のおともが集結、大盛況の2日間を振り返る
『SHIGA KOMECON 2024』2024.11.2(SAT)・3(SUN)滋賀・平和堂本部
西川貴教が企画するイベント『SHIGA KOMECON 2024』が11月2日(土)、3日(日)に、滋賀県・南彦根にある平和堂本部にて開催された。本イベントは滋賀県のふるさと観光大使としても活躍するアーティスト・西川貴教が『イナズマロックフェス』『イナズマフードGPXL』に続いて企画した新しいイベント。“KOME”は日本の食卓に欠かせない“お米”で、お米本来の素晴らしさや価値を再認識してもらい、将来は世界各地にその魅力を発信すべく、立ち上げられたもの。イベントでは「お米を食べる体験」だけでなく、アーティスト・西川貴教が企画するとあって、エンターテイメントもしっかりと楽しめるイベントとなっている。SPICE編集部では、開催直前の西川貴教本人へのインタビュー(https://spice.eplus.jp/articles/332935)のほか、記念すべき初回開催となる『SHIGA KOMECON 2024』の2日間を取材。左手にご飯、右手にペンを持ち、会場を巡りに巡ったレポートをお届けしたい。
イベント初日の速報レポート(https://spice.eplus.jp/articles/333176)でもお伝えしたが、まずは『KOMECON』のイベントのシステムを改めて紹介したい。来場者は受付で入場と引き換えに、ご飯やおともをのせるイベント特製のトレーとおとも(大人10枚、子ども5枚)を受け取り場内へ進む。来場者は「お米エリア」で好きなお米の銘柄を選び、ブースに並ぶ。この日は滋賀県が誇る近江米の新品種「きらみずき」のほか、みずかがみや近江コシヒカリ、キヌヒカリ、秋の詩、日本晴の6品種がラインナップ。『KOMECON』は炊き立てご飯が食べ放題という、お米好きには夢のようなシステムとなっているので、好きな品種から好きなだけ選ぶことができる。普段の食事では数種のお米の銘柄から選んで炊く人は多くはないはず。気になる銘柄を選び、ご飯の味比べを楽しめるのも『KOMECON』ならではだろう。
続いては「おともエリア」でご飯のおとも選びへと進んでいく。この“おとも”が『KOMECON』のもうひとつの特徴で、開催地の滋賀県の名産品を中心に、お隣の京都や和歌山の名物など、約20のブースが出店。“おとも”はとにかく種類豊富で、会場となった平和堂の名物・からあげやうなぎのかば焼き、ハンバーグなどのメイン食材から、大粒の梅干しや漬物、キムチなどご飯が進む食材がズラリと並んでいる。“おとも”のほかにも、かす汁や日本酒、滋賀県産の羽二重もち米入りの大福など、汁ものや酒、スイーツもあり、お米を中心とした食文化を楽しむことができる仕組みとなっている。来場者は好きな“おとも”を入場時に配布された「おとも」と交換し、炊き立てご飯と一緒に食べるだけ。は1枚から交換でき、場内では追加の購入もできるのもうれしい。
イベントのシステムを紹介したところで、いざ会場へ。初日はあいにくの雨模様となったため、今回は秋晴れとなった2日目の会場の様子をレポートしたい。
開催時間を過ぎると、すぐに場内はたくさんの人で賑わっていた。米俵を模した入場ゲートや特大の釜のオブジェで記念撮影をしたり、さっそく炊き立てのご飯をほおばったりと、来場者は思い思いの時間を過ごしている。会場の奥には「KOMECON STATION」なるブースがあり、滋賀県在住のe-radioパーソナリティ・井上麻子がナビゲーターとなり、フリーアナウンサー・山田真以のリポートとともに会場を盛り上げていく。イベントは音楽フェス同様にタイムテーブルが設けられていて、DJ CellyによるDJタイムや出店者が出演して”おとも”を紹介するPRタイム、さらに身体作りのスペシャリスト・バズーカ岡田こと日本体育大学教授・岡田隆によるコメント出演など、お腹がいっぱいになっても飽きることなくイベントを楽しめるコーナーを展開。
(C)SHIGA KOMECON 2024 実行委員会
「KOMECON STATION」では『KOMECON』のとマスターマインドである西川貴教が出演するトークコーナーも。西川は会場に集まったたくさんの来場者の姿を前に、「『KOMECON』はゼロからのスタートのイベント。『イナズマロック フェス』も時間をかけて作ってきたけど、1発目のイベントからこの景色ができているのはすごい!”アイツがやるって言うてるんやから”ってだけで来てくれる、その気持ちがうれしい」と感謝の気持ちを伝える。そしてイベントのメインであるお米について、優れた栄養価や食生活への影響などについて熱弁。「お米を日本の特産品に。みんなでお米の魅力について考えていこう」と、これから始まるイベントに懸ける思いを語ってくれた。
(C)SHIGA KOMECON 2024 実行委員会
トークコーナー後半では今後の『KOMECON』についても言及。ご飯を食べるための茶碗や丼を作ってみたり、日本酒の飲み比べができるバーの設置や米粉を使ったスイーツを展開するエリアなども考案中で、より地域性を感じられるイベントになればと、場内に設置された特大の釜のオブジェを持って全国を巡りたいと展望を語った。そして「今日はみんなの熱意のおかげで晴天に。場内のいろんなところで食べて飲んで、最後まで楽しんで!」とメッセージを送った。
トークコーナーが終わると、来場者はまたそれぞれ「KOMECONトレー」を片手にご飯のおかわりや”おとも”選びへ足を運ぶ。「KOMECON」では、約20店舗の「おともエリア」のほか、様々な催しも実施。パールライス滋賀/JA東びわこによるお米を使ったお菓子「ポン菓子」の実演や、平和堂による餅つきなど、子どもも一緒になって楽しめるものも。圧力をかけた機械から、爆発音とともにポン菓子が飛び出る様子を初めて観た子どもらは「ポン菓子ってお米からできてるんや!」「お米がめっちゃ大きくなった!!」と、驚きと発見で嬉々とした表情を見せていた。
餅つきでは出来立てのお餅を口いっぱいに頬張りながら、もち米から餅ができることを知ったりと、ただ食べるだけでなく、食育に繋がるブースが多かったのも印象的だった。ちなみに、ポン菓子に使われていたお米は食べ放題のご飯にもある銘柄「秋の詩」なんだとか。県内の小学校給食で出されるお米もこの銘柄らしく、こんなにも美味しいご飯が食べられる滋賀県の小学生が羨ましい……。
スポンサーブースももちろんお米にまつわるものばかり。西川貴教が歌う<消~臭~力~♪>のCMでおなじみ、エステーのブースでは新商品のサンプルが。梅干しの中田食品のブースでは梅シロップづくりの体験(有料)ができたり、大粒の梅干しをもらえたり、場内を巡れば巡るほど、嬉しいプレゼントもたくさんゲットすることができた。
全ブースをチェックしたところで、来場者に話を聞いてみた。ツアーグッズのTシャツが目立っていた、神奈川からこの日のためにやってきたという夫婦は「”おとも”が楽しみ! ご飯を全種類制覇したい!」と意気揚々。ほかにも、会場となった平和堂の社員も休日に家族を連れて遊びに来ていたり、友達同士で分散して”おとも”を大量ゲットしていた気合たっぷりなグループがいたりと、楽しみ方も人それぞれ。
イベント2日目は気持ちの良い秋晴れということもあって、来場者は場内に設置されたレストスペースで思い思いに食事を楽しんでいたが、よりリラックスした空間のなかでイベントを楽しみたいという人たちのために用意されたプレミアムエリアにも注目したい。平和堂本部内に設置された特別エリアで、館内にはテーブルやイスがセッティングされ、空調の効いた室内でゆったりと食事を楽しむことができる。さらにプレミアム限定の「おとも引換券」がもらえるほか、「お米エリア」や「おともエリア」ではプレミアム専用レーンが設けられ、行列に並ぶことなくスムーズな引き換えが可能に。
プレミアムエリアを覗いてみると、家族連れを中心にたくさんの人で賑わっていた。京都から6人で来たというファミリーは「姉が西川さんのファンで、せっかくならと家族で。小さい子どももいるからプレミアムエリアはゆっくりできていい! ご飯も美味しいし、子どもも楽しめるのがいい」と満足げな様子。ほかにも「ネットでイベントを知り、お米大好きということで来ました。より早く、いっぱい食べられるし、プレミアムを購入して正解!」と、フードフェスとして楽しんでいる人の姿も。
初めて開催される『KOMECON』ということもあってか、イベントの内容をよく知らずに来たという人の姿もちらほら。「西川さんが滋賀のために頑張っているなら!」、「西川さんが企画するイベントなら楽しめるはず。それだけを信じてここまで来たんですけど、お腹を空かせてきただけあって、とにかく美味しい&楽しい! 欲を言うなら、もっとスイーツとかも楽しみたい。次回以降、もっとすごいことになりそうでいまから楽しみ♪」と、イベントのマスターマインドである西川貴教への思いを聞くこともできた。
来場者だけでなく”おとも”出店者からの熱い思いを聞くこともできた。『イナズマロック フェス』でもおなじみ「タボくん商品でおなじみのいのうえさん」では近江米しぐれや琵琶湖産わかさぎあめ煮といった滋賀の名産品を出店。しかし、今回のスパイス取材で西川貴教本人が「滋賀の郷土料理、家庭の味といえばエビ豆」と発言したことから、「西川さんが”地元の味”といったなら、みんな食べたいはず!」と、イベント直前に大量のエビ豆を拵えてきたそう。
無添加の食べるラー油「LA-YU」を販売していた「UMAMI Bomb」のシェフ・小野田さんは「『KOMECON』の企画の面白さ、日本の農家を手助けしたい、盛り上げたいという西川さんの気持ちに共鳴」したと、日本の食文化やご飯と相性抜群なラー油の美味しさについて熱弁。ほかにも「フードフェスで漬物が注目されることは少ない。食べてもらえるだけでもうれしいけど、お米と一緒に食べる、一番美味しい食べ方を知ってもらえるのがいい」といった声もあった。
各エリアの取材を終えたところで、いざ実食へ! まずは「お米エリア」で滋賀の新種の米「きらみずき」をセレクト。つやっつやのご飯を前にすると食欲が爆増し、さんざん「おともエリア」を周ったはずなのに、どれにしようか悩んでしまう……。が、ここはワンパクに一気に揃えてしまおう!と、唐揚げ、ハンバーグ、エビ豆、梅干しをチョイス。この4品ではたったの6枚! 自分で選んだはずなのにお得な内容ににんまりとしつつ、いただきます!!
(C)SHIGA KOMECON 2024 実行委員会
「おとも」ということもあって、とにかくご飯が進む進む! それどころか、炊き立てご飯が美味しくって、ご飯でご飯が食べられるくらい。あっという間に完食し、次はどのお米、どの”おとも”を選ぼうが悩んでいると、突然場内にベルが鳴り響く。土鍋で炊いた炊き立てのお米が配布される、「ゲリラ炊飯」の時間だ。しかもこの日は西川本人が土鍋のご飯をしゃもじで混ぜ、空気を入れる”初手”を担うことに。普段はライブのステージやTV番組で見かける彼がエプロン姿でしゃもじを持つ姿はなんともレア。しかも「おこげが出来てる! これはウマいで~♪」と”おかん”さながらに土鍋を手にする姿が見られるのは『KOMECON』だけなはず。食とエンタメを同時に楽しませてくれる、西川ならではの演出だ。
(C)SHIGA KOMECON 2024 実行委員会
美味しい炊き立てご飯に、種類豊富な”おとも”を堪能し、お腹いっぱいに。さらに西川貴教出演のトークコーナーやDJプレイ、実演コーナーなどエンタメ要素も充実し、大満足で2日間のイベントが終了。お米の美味しさはもちろん、”おとも”の魅力や和食の素晴らしさを知ることができた『KOMECON』。まだ始まったばかりのイベントだが、すでにその魅力はお墨付きのはず。お米の産地は全国各地に広がっている。つぎの『KOMECON』の開催地は一体どこになるのか。「KOMECONトレー」を手に、楽しみに待ちたい。
(C)SHIGA KOMECON 2024 実行委員会
取材・文=黒田奈保子 撮影=黒田奈保子、SPICE編集部(大西健斗)
一部写真=『KOMECON』提供