6歳から98歳まで全国47都道府県より1万人の合唱団が集う 佐渡裕総監督・指揮『第42回 サントリー1万人の第九』が開催
(C)MBS/サントリー1万人の第九
2024年12月1日(日)、大阪城ホールにて師走恒例のイベント『サントリー1万人の第九』が開催された。1983年に始まった世界最大規模の合唱コンサートは今年で42回目を迎え、世界的指揮者の佐渡裕が26回目となる総監督・指揮を務めた。本イベントのオフィシャル写真ならびにレポート、公演終了後の出演者コメントが到着した。
今年は「第九」初演から200年目という節目の年であり、「BIG LOVE ともに響きあう~What a Wonderful Symphony~」をテーマに開催。日本全国47都道府県より参加した6歳から98歳の1万人の合唱団が、力強い歌声とハーモニーを会場に響かせた。
司会は俳優の松岡茉優とMBS三ツ廣政輝アナウンサーがつとめ、第1部ではピアニストの亀井聖矢がリストの「ラ・カンパネラ」、サン=サーンスの「ピアノ協奏曲第5番」を演奏。また歌手の絢香が、佐渡裕総監督の指揮とオーケストラの演奏で「あいことば」「beautiful」を披露し、世代を超えて愛されているヒット曲「にじいろ」を1万人の合唱団とともに、歌いあげた。
左から:三ツ廣アナ、松岡茉優、佐渡裕 (C)MBS/サントリー1万人の第九
亀井聖矢 (C)MBS/サントリー1万人の第九
絢香 (C)MBS/サントリー1万人の第九
また、パリ・オリンピックで活躍したバレーボール男子日本代表の髙橋藍選手と、レスリング女子76キロ級で金メダルを獲得した鏡優翔選手が会場にサプライズで登場し、1万人の合唱団にエールを送る一幕も。
左から:松岡茉優、髙橋藍、鏡優翔、佐渡裕 (C)MBS/サントリー1万人の第九
田中圭 (C)MBS/サントリー1万人の第九
第2部は、5年ぶりに復活した、俳優の田中圭による “よろこびのうた”の詩の朗読から始まり、その後、佐渡裕総監督の指揮で、ベートーヴェンの「交響曲第9番」の第1楽章、第2楽章、第3楽章の演奏が繰り広げられた。そして、クライマックスの第4楽章の演奏が始まると、1万人の歓喜の歌声が響き渡り、会場は深い感動の渦と、大きな愛に包まれた。
なお、公演の模様は、12月15日(土)午後4時から全国ネットの特別番組として放送される。
総監督・指揮 佐渡裕
(C)MBS/サントリー1万人の第九
1年をふり返るので毎年違う第九になる。今年は能登の地震が元日からあったし、豪雨もあったし、寒い地方なので被災された方たちがどうされてるのかなってすごく思います。来年は阪神淡路大震災から30年、僕もそこに住んでて住人なんですが、たくさんの方々に応援していただいて今の美しい街がある。自然豊かな国だから災害は起こるんでしょうが、壊滅的なことが起こった阪神間が美しい心豊かな街になってる。ある意味モデルとして、応援しに行く立場としていなければならないとすごく思っています。また戦争も終わらないし、1万人の第九って全ての人が時代を分け隔てたものを一人一人の力によってすべての人たちが一つになるっていう歌詞。6歳の子も90歳を超えた方も一緒に作れた。公演自体若き素晴らしいソリスト達、松岡さん、三ツ廣さんも、台本に何も書かれてない僕のコメントも拾って心地よく進めてくれた。朗読の田中圭さんも感動しました。朗読でどういう風に第九をやっていくか示してくれた。1万人の方々も普段はクラシックのコンサート行ったことないっていう人もたくさんいると思うんだけど、1万人の第九で歌うということを経験されて、音楽とか舞台とかそういう力の意味を知っていただくのがすごく大切なことです。
来年、大阪・関西万博に向けて1万人で第九を歌うということを初めて発表しました。僕アンバサダーなんですけど、来年の万博が盛り上がってほしいなって。発表したことで1つステップを踏んだかなと思います。
司会 松岡茉優
(C)MBS/サントリー1万人の第九
ホントに素晴らしくて、見ていて胸が震えてるだけじゃなくて、自分の人生ごと共感されて肯定されている感じがしました。これはまさに今の時代の歌なんだってことがよくわかりました。同じ輪の中にいればこれが喜びなんだっていうことを6歳の少年少女から人生の大先輩までが高らかに歌われている姿というのに、本当に心が震えたし、励まされました。これを佐渡さんが20回以上、全体としては40回以上やられているということは本当に素晴らしいなと思って、目指せ100回! 私も生きているか怪しいけれど、この先もずっと受け継がれていると思うので、また来年もたくさんの方に集っていただいてこの喜びを聞きたいなと思いました。本当にありがとうございました。
ゲストピアニスト 亀井聖矢
左から:三ツ廣アナ、松岡茉優、亀井聖矢、佐渡裕 (C)MBS/サントリー1万人の第九
前半は自分の演奏を、後半は客席で1万人の合唱を聞かせていただきました。1万4000人の中で演奏するのが初めてで、普段とかリハーサルとかとも全然違うことを本番で演奏できた。普段と違う雰囲気の中だからこそ生まれる音楽。後半は1番前の席で聞かせていただいて、他では感じられないような感動が体の奥底から湧き上がってくるようなすごく不思議な感覚に包まれました。リハーサル時よりも本番の方がエネルギーや推進力があって、テンポ感とか…いきたくなるところがありました。
佐渡)うまくいったところもあるし、うまくいかなかったところもあるから、突っ込まないでください(笑)
松岡)ただただ、感動していただけで。ここはもう音楽家にしかわからないところですね。
佐渡)22歳だっけ? 本当に楽しみですよ、この人は。自分を信じて、海外でも活躍していただきたいなと思います。
ゲストアーティスト・歌手 絢香
(C)MBS/サントリー1万人の第九
とても幸せな時間でした!
地元大阪の、大好きな大阪城ホールに響く素晴らしいオーケストラの音に、感動しながら歌っていました。
1万人の皆さんと一緒に歌った「にじいろ」は鳥肌でした!!
佐渡さんとオーケストラの皆さんが作り上げる音の波の中で泳いでいるような気分でした。
最高の時間をありがとうございました!
朗読 田中圭
(C)MBS/サントリー1万人の第九
緊張しました。皆さんが後々歌い上げるものなので、想いを込め、ここにいない方にも伝わるように朗読をしました。
やっぱり1万人の皆さんの歌を浴びる時に去年以上に「あー!これだ!あー!(パワーが)来てる!」となりました。今年も皆さんの演奏と歌を浴びて、からだが震えました。ずっと中心で浴び続けて、そして放出し続けている佐渡さんはやっぱり偉大な方だなと思いました。佐渡さんの命ある限り、このイベントを続けていただきたい。