メインシーズンのタイトルは「虹〜RAINBOW」 KAAT神奈川芸術劇場2025年度ラインアップ発表会レポート

レポート
舞台
12:30
KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史

KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史

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KAAT神奈川芸術劇場(以下、KAAT)のラインアップ発表会が2025年3月18日(火)に開催され、長塚圭史芸術監督が登壇した。

KAAT神奈川芸術劇場支配人兼事業部長・堀内真人

KAAT神奈川芸術劇場支配人兼事業部長・堀内真人

ラインアップの発表に先立ち、KAATの支配人兼事業部長の堀内真人が「2025年度は2021年度から始まった長塚芸術監督任期5年間の最終年となりますが、同時に財団理事会において2026年度からの5年間につき再任が決議されています。私どもが次期指定管理者として選定を受けましたら、引き続き芸術監督の任期を担っていただくことになっております。つまり、来たる2025年度はこの5年間の集大成であり、かつ次の5年間に向けた揺籃の1年になると思います」と挨拶。
 
KAATと一体運営されている神奈川県民ホールが3月31日に休館・建て替えすることに触れつつ「このKAATは引き続き、神奈川県の中核的な文化施設、文化拠点としての役割を果たしていかなければいけないと考えています」などとも語った。

KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史

KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史

そして、長塚が登壇し、2024年度についての振り返りから行った。

まずは、『リア王の悲劇』でリア王役を演じていた木場勝己が読売演劇大賞最優秀賞男優賞、同作品の演出を手掛けた藤田俊太郎が令和6年度芸術選奨演劇部門・文部科学大臣新人賞、横浜国際舞台芸術ミーティング2024(YPAM2024)のディレクターである丸岡ひろみが令和6年度芸術選奨芸術振興部門・文部科学大臣賞、『品川猿の告白 Confessions of a Shinagawa Monkey』に出演した那須凜が第59回紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞したことを挙げ、「劇場としては本当に嬉しいことです。本当におめでとうございます」(長塚)と述べた。

具体的な作品としては『品川猿の告白』について言及。「スコットランドに日本の俳優たちが行き、また劇団ヴァニシング・ポイントのメンバーたちがこのKAATに来て、双方を行き来しながら時間をかけて作り出すことができました」といい、2月にスコットランドで行われた公演も大変好評だったことから「これから世界中で上演される可能性があります。こういう作品制作ができたことはKAATとしては初めて。このような作品が生み出せたことは誇らしいこと」と語った。

また長塚は、『花と龍』の公演において、開演前の舞台上に屋台街を作り、観客が飲食を自由にできる劇空間を創出したことにもコメント。KAATのほか、ツアーで巡った各地の劇場でも、各方面の協力のもと〈舞台上での飲食可〉を実現させたといい、「本当にお客さんが喜んでくださったので、こういう機会は一つ新しい道かなと思いました。地域とつながる作品がまた生まれたことで、劇場の可能性が広がったのでは」と話していた。

KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史

KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史

続いて、2025年度のラインナップが発表された。以下に、現段階の作品の情報やコメントを紹介する。

《プレシーズン》

◇ミュージカル『LAZARUS』

5月31日(土)〜6月14日(土)〈ホール〉

音楽・脚本:デウィッド・ボウイ
脚本:エンダ・ウォルシュ
演出:白井晃
出演:松岡 充 / 豊原江理佳 鈴木瑛美子 小南満佑子 /崎山つばさ 遠山裕介 / 栁沢明璃咲 渡来美友 小形さくら /
渡部豪太 上原理生
ダンサー:Nami Monroe ANRI KANNA
演奏:益田トッシュ [Bandmaster] フィリップ・ウー [Key.] 松原”マツキチ”寛 [Dr.] Hank 西山 [Gt.] 三尾悠介 [Key.] フユミカワカミ(おふゆ) [Ba.]
スウィング:塩 顕治 加瀬友音


【白井晃コメント】
このミュージカル『LAZARUS』は稀代のロックスター、デヴィッド・ボウイのプロデュースによります、彼の遺作とも言える作品です。この作品は、1976 年に彼が主演した『地球に落ちて来た男』の続編のイメージで描かれています。音楽はデヴィッド・ボウイの過去のヒット作と新しく書き下ろした楽曲で構成されています。そして、戯曲はイギリスの劇作家 エンダ・ウォルシュが担当しています。これはデヴィッド・ボウイが直接依頼したそうです。

実は、このエンダ・ウォルシュの作品を過去に二度、私は KAAT の<大スタジオ>で上演しています。その魅力に魅せられて、その関係からこのミュージカル『LAZARUS』を創作させていただくことになりました。このミュージカル『LAZARUS』の主人公も地球で事業に成功して、やがて失敗して凋落します。そこから物語は始まり、現実とも幻想ともつかない世界で不思議な人々と出会って、果たして元いた自分の星に戻ることが出来るのか、そんな世界観が描かれています。ここにあるのは、地球とはいったいどんな星なのかということが提示されているように思います。

このミュージカル『LAZARUS』というタイトルは、ニューヨークの自由の女神の台座に刻まれた、移民を受け入れるための詩の作者であります、エマ・ラザラスの名前から取られています。魅力的な音楽と出演者の皆様とで、日本版の『LAZARUS』をお届けしたいと思います。

◇KAAT アトリウムプロジェクト

4月下旬〜6月中旬〈アトリウム〉

空間デザイン:山本貴愛
パフォーマンス:後日発表


【山本貴愛コメント】
KAAT アトリウムというお客様を最初にお迎えする場所で舞台美術家の視点からどのようにその場所を作ることができるのか試行錯誤しようと思っています。また、2023、2024年度と続けてKAATキッズプログラムの美術を担当させていただいた際に、思っていた以上に長年横浜在住の方でも KAAT にご来館されたことがないという事実を知り、劇場という場所が身近ではない方々にも気軽に入れるアトリウムという場所をきっかけに劇場に少しでも興味を持っていただける場所を作ることができればなあと思っています。

◇KAAT×TJP(ストラスブール・グランテスト国立演劇センター)『ダンスマラソンエクスプレス(横浜⇔花巻)』

7月11日(金)~13日(日)〈大スタジオ〉

振付・演出:伊藤郁女
ドラマトゥルグ:長塚圭史、Améla Alihodzic
出演:湯浅永麻、Aokid、岡本優、リンノスケ、山田暁
Noémie Ettlin、Louis Gillard、Issue Park、Léonore Zurflüh


【伊藤郁女コメント】
『ダンスマラソンエクスプレス(横浜⇔花巻)』は、J-POP から90年代、80年代~戦後のPOP まで、日仏の9人のダンサー達がマラソンのように踊りながら遡り、宮澤賢治の描く岩手県の雪景色までを新幹線のようにザーッと駆けていく感じの作品になっています。

宮沢賢治の『ひかりの素足』という素晴らしい兄弟の愛のことを描いたテキストをもとに、その状況や情景を音で表現する繊細なオノマトペを中心に、それがどうやって体につながっていくか、探っていきます。こういう作品を通してみると、やっぱり日本人の観念、心、愛情、兄弟愛だとかが描かれていて、それを日本人とフランス人で一緒にやる、というのはチャレンジで、私は日本に帰ったような感じもするしフランスに来たような感じもするし、すごく複雑な素晴らしい気持ちで毎日ダンスマラソンエクスプレスを考えております。見に来てください。よろしくお願いします。

◇KAATキッズ・プログラム2025

“おとなもこどもも楽しめる”ことをテーマに、第一線で活躍するアーティストとともに企画性の高い新作に取り組み続けてきたKAAT キッズ・プログラム。2025年度の新作は、劇団「うさぎストライプ」を主宰し、近年はテレビドラマの脚本を手掛けるなどその活動の幅を広げ、気鋭の劇作家・演出家として注目を集める大池容子が、少女が自らの出生をめぐる旅に出るすがたを情感豊かに描く、イギリス人作家イリーナ・ブリヌルの傑作絵本を舞台化。

また、今回のキッズ・プログラムでは、他地域の公立劇場と連携し、舞台作品の創造・発信をすることで、クリエイティビティの高い舞台芸術作品の流通構造の構築を目指す試みを、SPAC-静岡県舞台芸術センターとともに取り組む。その第一歩として、KAATとSPAC がそれぞれキッズ作品を創作し、両館で同日上演。「宝探し」をテーマに、2つの劇場がキッズ作品で共演する。

『わたしたちをつなぐたび』

7月下旬〈大スタジオ〉※7月26日(土)・27日(日)は『SPAC 新作』との2演目同日上演

作:イリーナ・ブリヌル
脚本・演出:大池容子
音楽:小林顕作
企画制作:KAAT神奈川芸術劇場


【大池容子コメント】
『わたしたちをつなぐたび』は、一人の少女が「自分はどこから来たのか」を探る物語です。少女は一緒に暮らしているお母さんのもとを離れて、森の動物たちと出会い、旅をして、やがてある少年に出会います。イリーナ・ブリヌル氏とリチャード・ジョーンズ氏による原作では、一見可愛らしいファンタジーの世界の中で、今を生きる私たちの“さまざまな家族の姿”が温かくも現実的な眼差しで描かれています。

今回舞台化するにあたって、そのバランスを保ちながら“旅”という要素にスポットを当てて作品を立ち上げたいと思っています。初めて演劇を観る子どもたちはもちろん、大人たちも楽しめる作品になるよう創作に臨みたいと考えています。

『SPAC 新作』

7月26日(土)・27日(日)〈大スタジオ〉

台本・演出:寺内亜矢子
出演:SPAC/大高浩一、舘野百代、榊原有美、杉山賢
企画制作:SPAC-静岡県舞台芸術センター


【寺内亜矢子コメント】
わたしたちはどこからきて、どこへいくのか。誰もが抱える、人生最大の謎です。こどもたちは「わからないことをわかるようになりたい!」という知に対する強い欲望と、わからないまま遊びながらルールを発見したり発明したりする高い能力を持っています。知への欲望に応えてくれるところはたくさんあります。でも、わからないことをわからないまま楽しむ力を育ててくれるところは多くありません。だから、いつの間にか、わからないことを楽しむことをあきらめてしまうのかもしれませんが、劇場はその力を伸ばし育んでくれる場所だと信じています。
 
地域の公共劇場が連携して作品を作り、発表の場を共有する、この素晴らしい機会に、わからないことをわかるようになりたいという欲望とわからないことをわからないまま楽しむ力を両翼にたずさえて、こどもたちと一緒に宝探しの旅に出ます。

《メインシーズン『虹〜RAINBOW〜』》

2025年度メインシーズンタイトルは「虹〜RAINBOW〜」。長塚はこれまで21年度は「冒(ぼう)」、22年度は「忘(ぼう)」、23年度は「貌(かたち)」、24年度は「某(なにがし)」というシーズンタイトルを設定し、共通して「ボウ」と読める漢字を据えてきたが、今回は「レイン“ボウ”」に設定。

込めた思いについて長塚は「太陽光が空気の中の水滴で屈折し、反射することによって生み出させる“虹”は自然現象です。欲望渦巻く人間界の空に、皮肉なほど美しく鮮やかに架借ります。また“虹”は厳しい訓練の後、夢のように現れて、人々の心を軽やかにし、時に勇気づけます。そして“虹”は多様な人々を繋ぎ、越境する七色の架け橋です。急速な変化を続ける時代から目を背けず、世界の煌めきも綻びも捉えるシーズン『虹〜RAINBOW〜』にご期待ください」と語った。

◇KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』

9月中旬〜10月上旬〈ホール〉

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:大倉孝二
咲妃みゆ、山西惇、音尾琢真、矢崎広、須賀健太
清水葉月、土屋佑壱、武谷公雄、浅野千鶴、王下貴司、遠山悠介
安井順平、菅原永二、犬山イヌコ、緒川たまき、高橋惠子


【ケラリーノ・サンドロヴィッチコメント】
バレエに舞台に映画に、様々な取り上げ方をされているセルバンテスの原作ですが、『最後のドン・キホーテ』と称したからには、極め付けとなる「読みかえ」をしたいと思います。とかく「夢や理想」は、効率、時間、お金といった価値観に囚われた価値観、世間という「フツー」にかき消されていきます。「健全な社会」を作ろうとするメカニズムに真っ向から抗う「狂気の老人」の活躍にご期待ください。「純粋な不謹慎さ」を堪能頂くべく、すんごく頑張ります。

◇KAAT EXHIBITION2025 大小島真木展『あなたの胞衣はどこに埋まっていますか?』(仮)

9月21日(日)〜10月19日(日)〈中スタジオ・アトリウム〉
作家:大小島真木


【大小島真木コメント】
今回の展示で私たちが大きくテーマとしているのは「祈り」です。私たちにとって「祈り」とは、ある一つの世界との関わり方です。生きていくなかで人はさまざま不条理や矛盾に見舞われますが、「祈り」とはそうしたなかで感じる痛みに対し、単にその解決や克服を目指していくのではなく、そうした「痛み」を所与のものとして、その痛みと共に生きていこうとする、一つの姿勢です。特に本展では私たちはそうした「祈り」を「出産」という営みに関係づけています。

現在、私たちの社会には戦争、差別、あるいは環境問題など、さまざまな問題がなおも存在し、そうした数多くの悲劇を前に人類史そのものが大きな自省を求められています。決して正当化することができない歴史の先端において、しかし、それでもなお私たちは命を縦に、そして横に、繋いでいく。私たちが今回試みたいことは、いかなる状況においても命が生成していくというプロセスそのものを、その先に種の絶滅さえも見据えながら肯定すること、そして、そこへと捧ぐ祈りを表現することです。

◇ダンス海外招聘作品『CARCAÇ(カルカサ)』

10月24日(金)・25日(土)〈ホール〉

振付:マルコ・シルヴァ・フェレイラ
音楽:ジョアン・パイシュ・フィリプ、ルイシュ・ピシュタナ
出演:アンドレ・スピーディ、ファビオ・クレイズ、レオ・ラモシュ、マルク・オリヴェラシュ・カーザシュ、マルコ・ダ・シルヴァ・フェレイラ、マルコ・タバルシ、マリア・アントーヌシュ、マックス・マカウスキ、メラニー・フェレイラ、ネルソン・テウニシュ、ナラ・レヴロン


「CARCAÇA-カルカサ」はポルトガル語で遙か昔に絶えた動物の骸骨のことを指す。振付・演出を担うマルコ・ダ・シルヴァ・フェレイラは、この言葉を歴史や記憶のメタファーとして捉え、創作に着手。ポルトガルの歴史を振り返りながら、ダンスを通じてコミュニティや集団の文化的アイデンティティを探求している。

出演は、マルコ・ダ・シルヴァ・フェレイラを含む多彩なバックグラウンドを持つ10人のダンサーと2人のミュージシャン。前半では、それぞれのダンサーがアフロ、ブレイキング、フラメンコ、クドゥーロなど、ポルトガルの今と切り離せない多種多様なステップが、まるでクラブで踊っているかのようにエネルギッシュに展開され、グルーヴ感溢れるダイナミックなダンスが繰り広げられ、後半では、セノグラフィー(舞台美術)が一変し、ダンサーたちの力強い歌と踊りを通して、独裁政権下や旧植民地時代の歴史が浮き彫りになっていく。

ヨーロッパの最西端に位置し、他のヨーロッパ諸国とは異なる独自の歴史と文化の流れを持つポルトガル。マルコ・ダ・シルヴァ・フェレイラとダンサーたちは、舞台上のコミュニティの 1 人1人が身体の限界で表現するダンスや音楽を通じて、ポルトガルの「今」と「未来」、そしてさらには世界の姿を鮮やかに浮かび上がらせる。社会や歴史への批評も織り込みながら、圧倒的なエネルギーで魅せるフィジカルシアター作品をお届けする。

◇KAAT×城山羊の会『アマンダ・Kの甘い生活』(仮)

11月〈中スタジオ〉

作・演出:山内ケンジ


【山内ケンジコメント】
KAAT×城山羊の会として 2022 年に『温暖化の秋 -hot autumn-』を上演させていただき、あろうことか読売文学賞 戯曲・シナリオ部門をいただいてしまいました。この機会をいただいた KAAT様には改めて御礼申し上げます。その後も『萎れた花の弁明』、昨年末には『平和によるうしろめたさの為の』を発表しました。誰からも言われていませんが、この数年は自分としては社会派になっていると思っております。

そして今年は再びの KAAT です。社会派としては、まず世の中の情報を得ないといけないので、今、新聞を読み、ビデオニュース・ドットコムを見ています。そして、KAAT はいつもの三鷹や下北に比べると家から遠いです。この距離の感覚が確実に私に新しい意欲をもたらしてくれることが、前回の経験で分かりました。今年の新作も楽しみです。どうぞご期待くださいませ。

◇KAATカナガワ・ツアー・プロジェクト第三弾『冒険者たち〜JOURNEY TO THE WEST〜』

2026年2月〈中スタジオ〉

上演台本・演出:長塚圭史(原作:呉承恩『西遊記』)
共同演出:大澤遊
音楽・演奏:角銅真実


『冒険者たち』シリーズ新作

2026年2月〈中スタジオ〉

作:長塚圭史
演出:大澤遊
音楽・演奏:角銅真実
出演:柄本時生、菅原永二、佐々木春香、長塚圭史、成河


【長塚圭史コメント】
KAAT カナガワ・ツアー・プロジェクト 第一弾で上演いたしました『冒険者たち〜JOURNEY TO THE WEST〜』が、なんと新作と共に帰ってきます。そうなんです。県内に迷い込んで大騒動を巻き起こした、三蔵法師と孫悟空ら一向にもう一度再演で会えるだけではないのです。

彼らが再びやってきて、今度はなんと暗黒面(ダークサイド)に落ちかけている神奈川県を救おうという新作も上演するのです。まさか同じキャスト・スタッフで再演のみならず新作を上演できることになるとは全くもって嬉しい驚きなのですが、再演新作共に楽しいこと必至。角銅真実さんの素敵な音楽と共にお送りする、かなり自由で刺激たっぷりな三蔵法師一行の神奈川冒険譚が2作品同時上演でやってきます。お楽しみに!

【大澤遊コメント】
またあの一行と旅に出る機会をいただけるなんて、楽しみで仕方ありません。KAAT カナガワ・ツアー・プロジェクト 第一弾で神奈川県内を巡り、神奈川県の広さや奥深さ、そして溢れる魅力を知り、次はどんな神奈川県と出会えるのかワクワクします。ただ、一行がまた神奈川県に現れるということは、まだ天竺に着いていない? 猪八戒とは合流できた? 気になる点がいくつかあります……。

さらに今回の神奈川県は何か問題を抱えているようです。台本は上がっていないのでどのような展開になるのか実はまだ分かりませんが(笑)前回を楽しんでくださった皆様の期待に応え、初めての皆様には 2 作品とも楽しんでもらえるように創作していきたいと思います。

◇KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『未練の幽霊と怪物』(新作)

2026年2月〜3月〈大スタジオ〉

作・演出:岡田利規
音楽:内橋和久
謡手:里アンナ


【岡田利規コメント】
「未練の幽霊と怪物 挫波/敦賀」は、能というフォーマットをわたしなりに活用してわたしなりの演劇をつくる試みでした。この社会・世界に無数に存在している、浮かばれない魂、成仏できないでいる存在者へのエンパシーを上演空間において共有する。その企みには意義があるはずだし、続けたい、とわたしは思っていましたから、今回それを実現するチャンスを KAAT からいただけて、嬉しいです。クリエーションに関わる皆さんと楽しくつくり、観客の皆さんに濃密な体験となる上演を届けるつもりです。

◇YPAMー横浜国際舞台芸術ミーティング2025

12月上旬〜中旬〈ホール〉ほか


YPAM(ワイパム)は、舞台芸術に取り組む国内外の専門家が、公演プログラムやミーティングを通じて交流し、舞台芸術の創造・普及・活性化のための情報・インスピレーション・ネットワークを得るプラットフォーム。アジアで最も影響力のある国際的舞台芸術プラットフォームのひとつとして国際的に認知されている。

1995 年に TPAM(東京芸術見本市)として東京で開始、2011 年に横浜に移転、2021 年に YPAM(横浜国際舞台芸術ミーティング)と改称し、より横浜にコミットした活動を展開。会期中は国内外のアーティストによる公演プログラムや舞台芸術関係者の交流プログラムなどが企画されるほか、どなたでも参加のできる多様なプログラムが横浜各所で開催される。

KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史

KAAT神奈川芸術劇場芸術監督・長塚圭史

そのほかの共催プログラムと提携公演は以下の通り。

◆共催プログラム

神奈川県芸術舞台舞踏協会 第41回芸術舞踏展「2025 アートダンスカナガワNo.13」『Romeo and Juliet』

11月1日(土)・2日(日)〈ホール〉
構成・演出・振付:キミホ・ハルバード
振付:上野天志

NDT2[Nederlands Dans Theater]『ネザーランド・ダンス・シアター 来日公演』

11月21日(金)・22日(土)〈ホール〉

かながわパフォーミングアーツアワード2026 ファイナル

2026年3月〈大スタジオ〉

◆提携公演

・神奈川県演劇連盟 TAK in KAAT Theater Company 夜明け:『Blue Moment』(5月29日〜6月1日〈大スタジオ〉)
・Shake&Speare!!Stage 宮川彬良×木村龍之介:『ナツユメ』(6月6日〜8日〈大スタジオ〉)
・Organ Works2025-2026:『ショウメイコウ/show me a codeー未明詩 sideー』(6月19日〜22日〈大スタジオ〉)
・ナビロフト:『りすん2025edition』(8月7日〜10日〈大スタジオ〉)
・ブレラ美術館 こどもとおとなのオペラプロジェクト(8月16日・17日〈大スタジオ〉)
・神奈川県演劇連盟 TAK in KAAT theater 045 syndicate:『真夏の夜の夢』(8月21日〜24日〈大スタジオ〉)
・オペラシアターこんにゃく座:オペラ『変身』(9月20日〜23日〈大スタジオ〉)
・CCCreation:『近松心中物語』(10月18日〜26日〈大スタジオ〉)
・まつもと市民芸術館:『チェーホフを待ちながら』(11月13日〜16日〈大スタジオ〉)
・ゆうめい:10周年全国ツアー公演『養生』(12月〈大スタジオ〉)
・ヨウ+:『中村蓉 新作ダンス公演2026』(2026年1月16日~18日〈大スタジオ〉)

公演情報

ミュージカル『LAZARUS』
※デヴィッド・ボウイの遺言により、音楽パートは英語での歌唱となります。
 
音楽 デヴィッド・ボウイ
脚本 デヴィッド・ボウイ & エンダ・ウォルシュ
演出 白井 晃 
翻訳 小宮山智津子
音楽監督 益田トッシュ
 
出演
松岡 充
豊原江理佳 鈴木瑛美子 小南満佑子
崎山つばさ 遠山裕介 
栁沢明璃咲 渡来美友 小形さくら
渡部豪太 上原理生
 
【ダンサー】 Nami Monroe ANRI KANNA
【演奏】
益田トッシュ [Bandmaster] フィリップ・ウー [Key.] 松原”マツキチ”寛 [Dr.]
 Hank西山 [Gt.] 三尾悠介 [Key.] フユミカワカミ(おふゆ) [Ba.]
【スウィング】 塩 顕治 加瀬友音
 
スタッフ
美術 石原 敬
照明 齋藤茂男 
音響 佐藤日出夫
映像 上田大樹
衣裳 髙木阿友子
ヘアメイク 川端富生
振付 Ruu Akiho
振付助手 Kokoro
アクション 渥美 博
歌唱指導 益田トッポ
英語発音指導 六反志織
演出助手 河合範子 相原雪月花
舞台監督 足立充章
プロダクションマネージャー 平井 徹
 
制作統括 笠原健一
制作 原 佳乃子 藤本綾菜
KAAT神奈川芸術劇場 伊藤文一 金子紘子
キョードー東京 兵藤哲史 小川美紀
イープラス 岸 憲一郎 秋元紗矢佳 増田 萌 多々羅あすか
プロデューサー 熊谷信也
宣伝 雲林院康行 佐藤知子(キョードーメディアス)
宣伝美術 永瀬祐一(BATDESIGN)
撮影 加藤アラタ
宣伝衣裳 青柳美智子(Barchetta.)
宣伝ヘアメイク 川端富生 伊荻ユミ
宣伝映像 十川利春
主催 イープラス/キョードー東京/KAAT神奈川芸術劇場
 
【横浜公演】
日程 2025年5月31日(土)~6月14日(土) 
会場 KAAT 神奈川芸術劇場 〈ホール〉
料金(全席指定・税込) 
SS席(前方実質3列⽬以内確約&プログラム付き) 18,000円 ※公演プログラムはご鑑賞公演当⽇に会場にて引換を実施いたします。
S席 13,500円 A席 10,000円
 
主催 イープラス/キョードー東京/KAAT神奈川芸術劇場
お問い合わせ キョードー東京 0570-550-799 (平日11時~18時/土日祝10時~18時)
 
【大阪公演】
日程 2025年6月28日(土)~29日(日)  
会場 フェスティバルホール
料金(全席指定・税込) S席13,800円 A席10,000円
 
主催 サンライズプロモーション大阪
お問い合わせ キョードーインフォメーション 0570-200-888(平日12:00~17:00 土日祝休業)
 
一般発売日
横浜公演 4月12日(土)10:00発売開始
大阪公演 5月18日(日)10:00 発売開始
 
公式サイト  https://lazarus-stage.jp
公式X @LAZARUS2025
公式Instagram  @lazarus_musical
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