手越祐也 ゲームと『VALORANT』を熱く語る「スポーツもゲームも芸能も変わらない」
-
ポスト -
シェア - 送る
手越祐也
世界中で人気を博すFPS(ファースト・パーソン・シューティング、自分視点で進行していくシューティングゲームの総称)ゲーム『VALORANT』。その公式大会『VALORANT Challengers Japan 2025』のSplit 2 Playoff Finalsが2025年5月17,18日幕張メッセ、国際展示場2.3ホールで開催される。この大会の公式スペシャルサポーターに就任しているのが手越祐也だ。自身のYouTubeチャンネルでも何度も『VALORANT』を配信している彼が、本大会に向けて、そして『VALORANT』についての思いを語ってくれた。
――今回『VALORANT Challengers Japan 2025』公式スペシャルサポーターに就任されましたが、このお話が来たときの感想や、『VALORANT』への思い入れをお聞きできれば。
「マジか!」って思いました(笑)。お話をいただいてからゲームを始めたのではなくて、ただいちゲームファンとして『VALORANT』を楽しんでいました。プライベートで大会を見に行ったりもしていたゲームで、僕のYouTubeゲームチャンネルにも選手の方々とか、キャスターやストリーマーの方々にもたくさん来ていただいていて、本当に大好きなゲームなので、こういう風に好きをお仕事にできるって、僕は一番幸せだと思っているんです。サッカーのキャスターをやらせていただいた時もそうだったんですけど、大好きでずっとやっているし、ずっと見ているからこそ、新たに勉強しなくても喋れば大丈夫っていう、正直楽しい、すごく幸せです(笑)。
――本当にかなりガッツリとプレイされているのはYouTubeの動画で拝見していたので、ある意味天職かもしれませんね。
正直、別のアーティストの方とかがこの公式スペシャルサポーターをやられていたら、ちょっと嫉妬していたかもしれないです。「なんで俺じゃないの!」って(笑)。
――そんな手越さんから見た『VALORANT』の魅力ってどういう部分なのでしょうか?
僕も色々なFPSを今までやってきましたし、他のFPSのメインテーマとかも歌わせていただいたりもしたので、それぞれのタイトルによって面白さは違うとは思うんですけど、『VALORANT』に関しては、僕は“公平性”が一番ハマったポイントでしたね。
――公平性ですか。
この『VALORANT』に関しては全てがフェアだと思うんです。偶然性が一切ない。チームとしての完成度と、エイムの能力、そしてゲームの理解度が全て。勉強すればするほど、練習すればするほどうまくなるし、負けた時も納得いくというか。だから本当に極めがいがありますね。あとゲーマーの方はわかると思うんですが、最近のゲームは頻繁にアップデートが入るんです。キャラクターが増えたり、能力が変わったり。実装されてからの動向に合わせて強化や弱体が入ったりするんですが、それが全て素晴らしいっていうのもあります。
――アップデートが理にかなっているという感じですかね。
アップデート調整が理にかないすぎていますね。開発チームがゲームの現状とユーザーの声をしっかり汲んで、みんなが楽しめるものを作ろうっていう努力をずっとされているんだと思います。ちょっとマニアックな部分かもしれませんが、僕もゲーマーなので、すごい愛を感じるんです。それも魅力の一つでもあります。
――ゲームのアップデートって本当に繊細な作業ですよね、ほんのちょっとのことでゲームバランスが壊れる可能性もある。
ありますね。でも『VALORANT』はマップのアップデートひとつをとっても、ちょっとした障害物の場所の変更だけで面白いと思えるんです。「なんでこんなの入れたの?」というものがほぼない。人間って今満足しているものを現状維持したがるじゃないですか。キャラクターを増やしたり、マップを修正したり、変更するのは怖い部分があると思うんです。でも現状に満足せずに、さらに満足度を上げるために努力をしてアップデートしていくっていう姿勢が僕は好きなんです。大袈裟な言い方かもしれませんが、自分の生き方ともマッチする部分がある。それも含めてこのゲームは最高だな、と思いながらプレイさせてもらっています。
――改めて今回の『VALORANT Challengers Japan 2025』。勝ち上がった4チーム、RIDDLE ORDER、QT DIG∞、NOEZ FOXX、FENNELが5月17日、18日に開催されるオフライン大会で雌雄を決します。注目されている部分をお聞かせください。
国内外のリーグは、目まぐるしい選手の移籍で、日々色々と入れ替わっているんです。ゲーム内のパッチ(修正・更新)も変わるし、そういうものに合わせていく選手の柔軟性や、その時の流行りの攻め方をどう取り入れ、どう対応するかは注目点ですね。世界を見ても、流行りの構成をいち早く取り入れたチームが強いと思います。
――なるほど。
国内シーンを見て思うのは、圧倒的な上位チームがないっていうのも、他のスポーツにない部分だと思います。サッカーとか野球だとやっぱりビッグチーム、ビッグクラブというのはあるじゃないですか。でもe-Sportはそれがあまりない。そこが見ていて面白い。
――これだけシーンに関わられているので、個人的な思い入れもあるかと思います。
僕の配信にもかなりの人数の選手に出ていただいているので、教えに来てくださった選手同士が戦うのは悲しさも感じます。どちらかは大会が終わってしまうのか……という。選手の皆さんとも関わらせて頂いているからこそ、ちょっと違う目線でこの大会は楽しませてもらっています。
――その辺の残酷さも含めてやっぱりスポーツなんだな、という部分がありますね。
大会前半は調子が良かったのにひとつ歯車が狂うと一気に負けが立て込んだり、その逆もあったり、そういう部分でもスポーツとしての面白さがありますよね。
■ゲームは人生そのものだと思う
――少し手越さんのお話も聞ければと思うのですが、お忙しい芸能活動の中で、ゲームに対する熱量はかなり高いとお見受けしています。手越さんの中で、ゲームというのはどういう存在なのでしょう。
ゲームは人生になくてはいけないものだし、人生勉強にもなるし、最高のリラックスでもあります。僕は大の負けず嫌いなんですよ。イライラするときも勿論あるし、でも勝つと本当に嬉しい。そういう全てを教えてくれるものがゲームですね。僕、よくコンサートのMCやインタビューでゲームの話をするんです。人生はRPGだと思っていて。
――人生がRPGですか。
はい、自分のレベルが高すぎても人生つまんないじゃないですか。最後のボスまで一撃で倒せちゃうと、そのゲームは面白くない。人生と一緒で、最初は何も武器を持ってない状態から、ちょっとずつ仲間を増やしていって、ちょっとずつ敵を倒してレベルを上げて、次の街でまた新しい武器とか防具を手に入れたり、魔法やスキルを覚えて、新しいフィールドに出ると、さらに強い敵が出てきて、戦って、またレベルアップしていって……。人生そのものだと思うんです。RPGは勝つか負けるか分からないから楽しいし、仲間が離れていったり、新しい仲間が増える所も含めて、すごく自分の人生と同じだなって感じるんです。
――シンクロしている部分がある。
僕も安定した道を選ばずに事務所を辞めて、今ソロの道を歩いていて、最初は仲間も沢山居た場所で、頂上で安定して座ったと思うんです。でもまた裸になって、海を渡っていって、仲間がいない状態からコツコツレベルアップして……いろんな景色を見て、仲間を集めて、今こういうお仕事につながっていたりするので、そういう経験や体験を自分に与えてくれる存在がゲームだなって思います。それこそ僕の会社名「株式会社AVALANCHE(アバランチ)」も愛犬の名前「ティファ」も『ファイナルファンタジー7』から全部取っているくらいなので、ゲームは人生そのものという感じですね。
――『VALORANT』のようなFPSからも学べるものは大きい?
めちゃくちゃ大きいですよ。先程も言いましたが、僕はサッカーとか野球と変わらないと思っているので、e-Sportsも選手たちは大会に向けて、コンディションをしっかり作っていくわけだし、毎日の練習する努力や、チームの結束力も絶対必要になってくるって意味では、スポーツもゲームも芸能も変わらないと思うんです。僕は本当に選手もチームも心からリスペクトしているし、明日負けたら、食べていけないかもしれないっていう状態でやっているっていう意味では、フィールドが違うだけで完全に一緒だと思っている。だからこそ、選手やチームのオーナーと話していると楽しいですし、かっこいいと思いますね。
■手越流「現地でのe-Sportsの楽しみ方」とは
――先ほども大会のオフライン開催を楽しみに行っているというお話もありましたが、今回の『VALORANT Challengers Japan 2025 Split 2 Playoff Finals』、幕張メッセまで行ってみようかなと思われる方もいると思うんですが、そういう方に、e-Sportsの現地での楽しみ方みたいなものを、手越さんの目線からお伝えいただければ。
ゲームを知らない人からみると、ゲーマーとかって、ちょっとマニアックな感じがしちゃうかもしれないと思っています。でも大会は入場の演出から凄く盛り上がるんです、そこは他のスポーツと全く一緒だと思うんですよね。
――確かに演出はかなり派手になってきていると思います。
僕はサッカーが大好きですけど、サッカー日本代表の試合とか見ていても、やっぱりコアなファンも、なんとなく行ってみようかなって来場したエンタメとして見に来た人も、どちらも素晴らしいと思うんです。でも試合を見て、興奮する場所はそれぞれ違うじゃないですか。
――たしかにそうだと思います。
僕はサッカー日本代表の試合って6万人ぐらいいる客席の中で、1~2万人はオフサイドのルールも分からず見ているんだろうなって思うんです。コアファンからしたらそれを拒絶する人もいるかも知れませんが、僕はどんな人でも、会場に来てくれるのが素晴らしいと思っています。入り口をくぐってくれれば、そこから本当のコアのファンになる人がいるかも知れない。
――ゼロには何をかけてもゼロですしね、足を運んでみる、というのが大きい。
僕もそうなわけじゃないですか。手越祐也の活動、例えば『世界の果てまでイッテQ!』でもいいですけど、曲も知らないけど、手越面白いからライブに行ってみようかな!? ってライブに来た人たちに対して、僕は必死に心を掴んでファンになってもらうわけじゃないですか。
――そうですよね。
そういう人たちをコアなファンが拒絶するっていうのが、僕大嫌いなんですよ。だから今回も騙されたと思って、ルールがわからなくても会場に来てみたらいいと思います。サッカーのルールはわからないけど、日本代表の試合を見に行ってみようかな、と一緒です。その場の選手の熱さと、戦っている姿。あとは解説陣もいますしね。実況解説がいるからなんとなく状況も分かると思うし、スクリーンも大きいのがあるし。展示や物販、飲食ができるブースもあって充実している。もちろん公式配信や、僕のゲームチャンネルを見てくれたら、なんとなくこんな選手いるんだ! とか、こんなルールなんだって分かってくると思います。アミューズメントパークに行くぐらいの感覚で、何にも気負うことなく来てもらって良いと思います。
――『VALORANT』だと、特にヘッドショット一発で戦況がひっくり返るみたいなところもあるから、緊張感もありますしね。
ありますね。結構手に汗握る展開になることも多いです。僕らはプレイヤーと違って、全キャラクターの動きが見えるからドキドキしますし。『VALORANT』はスキルもたくさんあるから、スキルの入れ方とかも考え出すと、ちゃんとゲームを知らないと難しいかもしれないですけど、簡単に言うと、攻撃チームと防御チームに分かれて、爆弾を仕掛けて爆破させるか、解除するか、もしくは全滅させればいいっていう単純なルールの試合を、13本先取で勝利、というだけなので、ずっと見てれば理解していけると思います。
――見るだけでだんだん理解度が増していって、面白くなってくるのはありますよね。では、最後に読者の方にメッセージをお願いいたします。
こうやって『VALORANT Challengers Japan 2025』の公式スペシャルサポーターを担当させていただくというのは、自分としてとても嬉しいことですし、好きなものに仕事として関わらせていただくというのは幸せなことです。何よりも生の選手の気迫だったり、応援の熱量はやはり会場でしか体験できないものだと思います。僕も2日間盛り上げられるように楽しみながら頑張りたいと思いますので、ぜひ幕張メッセへ足を運んで『VALORANT』の魅力、ゲームの魅力、e-Sportsの魅力にどっぷりとハマっていただきたいなと思います!
インタビュー・文:加東岳史
イベント情報
『VALORANT Challengers Japan 2025Split 2 Playoff Finals』
会場:幕張メッセ(千葉県千葉市美浜区中瀬2丁目1)国際展示場2・3ホール
時間:開場10:40/開演12:00(両日予定)
※販売価格は税込金額
※来場者全員に特典あり。
※大会オリジナルの特典を用意、手越祐也オリジナルグッズではありません。
イベント情報
Special Watch party with 手越祐也