Budo、夏のツアー詳細が発表! いよいよ一般発売開始を前に、本人が熱い思いを語るインタビューが到着&BSフジで5/30(金)にBudo特番が放送決定

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クラシック
2025.5.3


2024年はサントリーホール完売公演・ビルボード公演を成功のうちに終え、ますます注目が高まるピアニストBudo。2025年に入ってからも、『のだめカンタービレ・ニューイヤーガラ』『REAL TRAUMのオーチャードガラ』、菊池亮太やござとの2台ピアノのコンサート、そして平安神宮の『桜音夜』や、清塚信也や角野隼斗も出演する『こども音楽フェス』と確実に活躍の場を広げてきた。そうした多彩なイベントのみならず、『厳選・目で知るクラシック』やソニー音楽財団のこどもクラシックチャンネルの人気コンテンツ『おやすみまえのクラシックBGM』にも「ござ」とともに登場するなど、YouTubeチャンネルでの活動にもさらなる広がりが見える。YouTubeチャンネルも13万人のフォロワーにあと一歩となっており、2025年のツアーの詳細がいよいよ発表されて、一般発売がスタートする。福岡公演は残席少々で一般販売と同時に売り切れそうな気配であり、各地売り切れ前に是非ゲットしてほしい。Budo本人からツアーの詳細について聞かせてもらった。

――「月光」第3楽章など、YouTubeチャンネルで人気の楽曲が並んでいますが、そこはこだわったポイントなのでしょうか?

そうですね。2024年のサントリーホールは、初めてということもあり、自分のピアノ人生のスタート点にある「悲愴」を全楽章トライしてみたりと、Budo自身の目線でやりたいことを提案させてもらいました。そのこと自体に達成感があった一方で、自分自身の中でもこれで良いのだろうかという疑問のようなものが残ったんですよ。

悲愴を弾ききって、自分が楽しかったと思えた反面、エンターテイメントとしてのクラシック音楽にこだわってやってきたBudoとしてどこかエンターテイメントに徹しきれていないのではないか?とそんな思いもあって。『Budo Classic ALL TIME BEST 2025 Japan Tour』と銘うっている以上、今年はまず、Budoのチャンネルでバズっている楽曲群をやるべきではないかと。

――1600万再生のベートーヴェン「月光」第3楽章やリストの「ラ・カンパネラ」がそれですね?

そのとおりです。ちょうど2年前に上野駅にある、東京の春音楽祭のストリート・ピアノの動画がそれなんですが、先日も同じピアノを2年ぶりに弾いてまた動画をアップしたのですが、こちらも皆さんに楽しんでいただいているようで、やはり自分に似合った曲なんだなあと感じてます。

――昨年のツアーで初披露されたベートーヴェンの交響曲第5番「運命」第1楽章のリスト編曲版もまた取り上げるのですね。

皆さんが気付かれているかはわかりませんが、この曲は今どんどん自分のなかでエディットして短くなってきてて、よりブラッシュアップして、もはやリスト編曲というよりもBudo編曲の域に達しているかもしれません。一年たって、表現に磨きのかかった運命を楽しんで欲しいと思っています。

――ドビュッシーの「月の光」やラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」の第18変奏といった、これまでメインに掲げていらっしゃらなかった楽曲も入っていますね。

ドビュッシーの「月の光」は『おやすみまえのクラシックBGM』でも弾かせてもらいましたが、桜音夜で弾いても、皆さんにすごく評判もよく愛されている楽曲です。ラフマニノフも同様で、ここ1年協奏曲2番を大事に成長させてきましたが、この「パガニーニの主題による変奏曲」の第18変奏は、そんなラフマニノフのロマンティックでメロディアスな要素がギューッと詰まったようになっている楽曲で弾けば弾くほど自分でも惹き込まれてしまいます。こうしたチルアウトしたBudoの演奏も楽しんでいただきたいと思っています。

――そして何と言っても、ビゼーのカルメン変奏曲、ホロヴィッツ版は、挑戦ですね。

ですね。ホロヴィッツは僕が最も敬愛するピアニストの一人です。演奏もさることながら、舞台に“ホロヴィッツという現象”が現れるような、音楽を超えた存在感に、ずっと憧れてきました。

その彼が、生涯をかけて編曲し続けたのがこの《カルメン幻想曲》。まさにホロヴィッツにとっての「モナ・リザ」とも言える存在で、演奏するたびに手を加え、完璧を求め続けた“究極の一作”です。しかもこの曲、ピアノ作品の中でも最も難しい編曲のひとつ。現代の華やかなアレンジって、見た目の割に意外と簡単、なんてことも多いですが、これは違います(笑)。演奏効果も超一級、それを成立させるための技術も信じられないほど高度。人生最大の挑戦になると思っています。でも、だからこそ、このビゼーとカルメンのアニバーサリーイヤーに、この作品でキメたいんです。

――モーツァルトの「レクイエム」から「怒りの日」を取り上げているのにも驚きました。

僕の激しい方のピアノスタイルに合うかなと思いまして。本来は合唱とオーケストラで演奏される、迫力ある劇的な表現を、ピアノ1台でどこまで表現できるか。これも新しい挑戦です。それに、“怒りの日”というタイトル自体にも、どこか惹かれるものがありました。静かに燃えるようなエネルギー、抗いようのない運命への問いかけ――この曲は、世界が裁かれる終末的な瞬間を描いていますが、境遇は違えど、僕自身の中にも、そうした感情に近いものが流れている気がするんです。ピアノ1台で、どこまでその熱量を立ち上げられるか。これは挑戦であり、自分の音楽の根っこに触れる試みでもあります。

でもどの曲でも、驚きとエンタテインメントの気持ちを忘れずに、クラシック音楽の楽しさを皆さんに感じてほしいと思います。フジロックやサマソニがポップスの世界では盛り上がっている季節ですから、クラシックホールではBudoの名曲の祭典を楽しんでほしいですね! 

そんな本人の熱量髙めのインタビューのあとにさらにHOTな情報が舞い込んだ。5月30日(金)の深夜24時からBudoの特別番組の放送が、BSフジで決定となった。こちらでBudoの魅力を深堀りして、是非ツアーに臨んで欲しい。

文責=神山薫

公演情報

『Budo Classic ALL TIME BEST 2025 Japan Tour』
 
[開催日・会場]
6/28(土) 札幌コンサートホール Kitara 小ホール (北海道)
7/4(金) 住友生命いずみホール (大阪府)
7/6(日) 福岡市美術館ミュージアムホール (福岡県)
7/12(土) 名取市文化会館 中ホール (宮城県)
7/21(月・祝) 知立リリオ・コンサ ートホール (愛知県)
7/26(土) 早島町町民総合会館 ゆるびの舎 文化ホール (岡山県)
8/8(金) サントリーホール 大ホール (東京都)

 
[演奏予定曲]
ベートーヴェン「月光」第3楽章
リスト「ラ・カンパネラ」
ベートーヴェン/リスト「運命」第1楽章
モーツァルト/クリントヴォルト「怒りの日 (「レクイエム」から)」
ビゼー/ホロヴィッツ「カルメン」
ドビュッシー「月の光」
ラフマニノフ「パガニーニの主題による狂詩曲」第18変奏
サン・サーンス「白鳥」

一般発売: 5/3 (土・祝) 10:00 ~
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