能面に魅せられた、観世流能楽師・川口晃平と面打・新井達矢が「能面を作る!使う!」と題した、トークイベントを開催
『能の歩き方 第五回』
2025年8月29日(金)歌舞伎座3F 花篭ホールにて、『能の歩き方 第五回』が開催される。
第一線で活躍する観世流能楽師によるユニット「三人の会」(谷本健吾、坂口貴信、川口晃平)のメンバーが交代でさまざまなジャンルのゲストを迎え、能をはじめとする日本の文化の魅力に多面的に迫っていくユニークなトークセッション企画「能の歩き方」。
第5回となる今回は、「能面を作る!使う!」と題し、能面に魅せられ、人生を狂わされた二人——能面の〈使い手〉観世流能楽師・川口晃平と〈作り手〉面打・新井達矢が、その魅力を余すところなく語り尽くす。トークセッションでは、新井に能面制作の現場や道具、苦労やよろこびの瞬間、自身が理想とする作品などについて聞いたり、能面と新井自身のエピソードに加え、川口との出会いや交流を通じて見えてくる、面に込められた思いや制作の裏側をひもとく。
川口晃平(シテ方観世流能楽師)
新井達矢(面打)
さらに、川口が所蔵している個性的な古面も多数紹介。舞台で実際に用いた際のエピソードを交えながら、新井が作り手の視点でコメントを加える。川口が感じる舞台で使いやすい面、使いにくい面とは……?! また、それぞれの師匠と面にまつわる逸話も織り込みながら、能面という存在の深さを知れる特別な時間を届ける。
能楽に親しんできた方も、これから触れてみたい方も楽しむことができる本企画。能面にとりつかれた両人が送る「能面(!)の歩き方」を見逃さないでおこう。
出演者プロフィール
■新井達矢(面打)
昭和五十七年、東京都羽村市生まれ。東京造形大学彫刻科卒業。昭和六十三年、能面師で重要無形文化財選定保存技術保持者・長澤氏春氏と出会い、後に師事。平成十七年、「国際文化祭ふくい2005〈新作能面公募展〉」にて《万媚》を出品し、文部科学大臣奨励賞を受賞。能・狂言面をはじめ舞楽面、神楽面などを制作するほか、古面修復や実演・講演にも携わり、面打教室を主宰。
■川口晃平(シテ方観世流能楽師)
昭和五十一年生まれ。東京都小金井市出身。漫画家かわぐちかいじの長男。 慶応義塾大学在学中に能に魅せられ、能の道を志す。 平成十三年、五十六世梅若六郎(現 桜雪)に内弟子入門。 同年、復曲能「降魔」にて初舞台。 平成十九年独立。緑龍会、こがねい春の能を主宰。三人の会同人。 京都造形芸術大学非常勤講師。重要無形文化財総合指定保持者。
公演情報
会場:歌舞伎座3F 花篭ホール
参加費:3,000円(全席自由)
新井達矢(面打)
川口晃平(シテ方観世流能楽師)
共催:古典の日推進委員会
特別協力:歌舞伎座サービス株式会社・ジャポニズム振興会
歴史街道推進協議会・株式会社能楽書林