「タイで日本語曲が浸透したきっかけは藤井 風」ザ・トイズ(The TOYS)秘蔵っ子「VVV」が語る日本カルチャーへの愛とプロデューサーの教え
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トリプルビー(VVV)
タイのヒットメーカーであるザ・トイズ(The TOYS)がプロデュースする、3人組グループのトリプルビー(VVV)。2000年代のレトロな雰囲気と現代的なセンスを融合させた「Envy(エンヴィー/タイ語題:トア・パンハー)」で2025年にデビューし、続けて「Nerdy」をリリース。5月にはSpotifyが新人アーティスト応援する『RADAR Thailand』プログラムに選出され、6月にはミュージックビデオの冒頭に「私の王女」という日本語が現れ、どこか懐かしさを感じる「เจ้าชายของแก(My Queen)」を発表するなど、着実にファンを獲得していっている。5月には代々木公園にて行われた『第26回タイフェスティバル東京』に出演。直接のインタビューは叶わなかったが、SPICEからの超ロングメールインタビューに答えてもらったので紹介する。
●「東京」に持つ、意外なイメージ
ーー日本のファンの皆さんに挨拶をお願いします
ジェナス(JANUS):こんにちは僕たちはトリプルビー(VVV)です。(日本語)タイのレーベル「What The Duck」傘下の「WHOOP」所属アーティストで、事務所初の3人組ボーイズグループです。
トリプルビー(VVV)
ーー日本といえば何ですか?
ジュニアー(JUNIOR):アニメですね。いろんな作品を見てきましたし、キャラクターの日常的なシーンなどで日本の文化を表現してくれていると思います。そのおかげで自分は様々な日本の文化に触れることができて、理解できたと思います。
ジーワット(JEEWATH):僕は『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』です。 車が大好きなので、この映画を大好きになって、情報を調べました。そしたら、東京で撮影していたとわかって、その時からずっと来てみたかったです。映画のシーンの聖地巡礼をしたいです。
ジュニアー:昨日渋谷を通った時にマリオカートに乗っていた人たちを見ましたが、僕も乗ってみたくなりました(笑)。
ジーワット:そうですよ、乗りたかったです(笑)。イメージしていたのは渋谷とか、観光地である東京です。
ジェナス:僕もアニメが好きですけど、被ってしまうので音楽の方を答えたいと思います。僕はYOASOBIさんがすごく好きで、初めて知った日本のアーティストでした。一曲を聞いたらもっと調べて聞いてみて、もっと好きになって、日本の曲はすごく聞きやすいと思いました。曲もそうですけど、日常に感じる日本人のカジュアルさもすごく好きです。
ジーワット:僕らにぴったりですね、僕らの曲も聞きやすいので。
ーーコラボ・一緒に仕事をしたい日本のアーティストはいますか?
ジュニアー:僕は藤井 風さんとお仕事をしてみたいです。タイでは大人気で、多くの人がもっと日本語歌詞の曲を聞くようになったきっかけだと思います。彼の音楽は個性的な魅力があって、自分の母国語ではない曲を聞いてもいいと、聞き手の心を開く力を持っていると思います。
ジーワット:僕もそう思います。彼の音楽はすごくユニークなので、面白いアーティストだと思います。タイっぽいサウンドを混ぜたら面白い曲になりそうです。
ジェナス:同じくです。個人的に彼の曲の魅力はピアノのサウンドとメロディーなのかなと思いました。僕は「Kirari」が好きなのですが、この曲の中のピアノのサウンドがめっちゃ好きです。
VVV - ตัวปัญหา (Envy) | [Official MV]
ーートリプルビーの魅力・強みは何だと思いますか?
ジェナス:僕らの曲が聞きやすいところだと思います。例えば「Envy」はR&Bでそれなりの悲しい雰囲気がありますが、かっこよさもあります。
ジーワット:かっこよさは自分たちから言っていないですよ、褒められたので言わせていただいています(笑)。
ジュニアー:皆さんのコメントを読むと、僕らの魅力的なところは曲の聞きやすさと音楽の方向性のわかりやすさだと思います。
ジェナス:これからも聞きやすいR&Bでありながらも踊れるグルーヴを持っている曲を作れるように頑張らないとですね。
ーー作曲作詞のビハインドを教えてください。
ジュニアー:「Envy」に関してはジーワットがラップを書いた部分がありましたが、空いている部分もありまして、僕らで何を入れようか考えました。
ジーワット:空いている部分に歌詞を埋めようとした時に僕はパフォーマンスで披露しているところをイメージして、何かファンの皆さんに絡んでもらえる言葉を入れたいと思いました。
ジーワット
ーーその言葉は?
ジュニアー:<บอกแม่งที (ボークメンティー、訳:あいつに言ってやれ/少し悪い言葉、スラング的な言い方)>という言葉を叫んでもらうことになりました。
ジーワット:次のヴァースに気持ちがよく繋がります。
ジュニアー:響きも繋がっています
ーーオーディエンスにどういう想いを届けたい・贈りたい?
ジュニアー:僕は自分らしさを届けたいです。ステージ上の自分と普段の自分はまるで別人だと思いまして、いつも内向的であまり話さないですが、ステージに立つと何か力が降りてくるみたいでよく話すんです。それから思わず笑顔になっていると思います。普段あまり出てこない一面が出てくるので、そのまま送りたいです。
ジーワット:僕は平等さですね。僕の役割は幸せを届けることだと思っていますが、ステージ上の自分と普段の自分はあまり変わらないかと思います。どちらかというと曲調によって変わっていると感じています。一つ一つの曲の雰囲気に合わせて自分を魅せているので、一つのショーの中に変わり続けて、ファンの皆さんに異なる面を見せられたらなと思います。
ジェナス:新人っぽい新鮮さを届けたいです。皆さんに「このグループから何か新しいものをもらっている」というような気分になって欲しいです。僕らは聞きやすい音楽の方向性を持っているのでT-POPの新人としては新鮮さを送りたいです。
●ザ・トイズからかけられた、対人間としてのアドバイス
ーー始まり・トリプルビーになるまでの話を聞かせてください。
ジェナス:イギリスで大学卒業が近づいている時にWhat The Duckから声をかけていただきましたが、(Instagramの)ダイレクトメッセージの設定を閉じていたので、連絡ができなくて、What The Duckのオーナーの娘さんがたまたま同じ高校で卒業していたのでダイレクトメッセージの設定を変えてと連絡してくれました。そこから話を進んで、卒業を迎えたらタイに飛んで契約をサインしました。
ジュニアー:ジェナスは一つ目のパズルピースでした。そこからYouTube チャンネルで自分の音楽を投稿し続けていたジーワットがスカウティングを受けて、二つ目のピースになって、他の事務所で練習生としてトレイニングしていた僕もWhat The Duckから声をかけていただき、最後にピースになりました。
ジュニア―
ーーザ・トイズ(The TOYS)から自分らしさを出せるようになるアドバイスとはなんですか?
ジュニアー:まず、僕らの個性が好きだから選んでくださったと思います。一人一人違うキャラクターを持っていますが、音楽では繋がっていて、ラップ、歌、ダンスと三つの魅力を合わせたら、他にないものができたのはトリプルビーでした。そこで彼は僕らが自分らしくいられるように、グループに合う自分になれるようにアドバイスをしてくれています。
ジェナス:「仕事に行く時は内向的になっちゃだめだよ」とか「他の人に声をかけるんだよ」とか、行儀良く行動できるように教えてくれます。
ジーワット:ステージの下にいる時と同じように、何も作らない方が好きかれるとよく言っています。気に入ったら「このアイディア買う」と言いますが気に入らなかったら何も言わないです(笑)。
ジェナス:そしたら僕らも「これよくないんだ」と察します(笑)。
ーーザ・トイズのどういうところを尊敬していますか?
ジェナス:彼もゲームをよくやっていて、普段はチルな人ですが、仕事になると真剣になって、全力でします。でもそれでも硬くすぎず、柔軟性のある働き方です。
ジュニアー:ある程度一緒に過ごして思ったのは、本当にたくさんな経験をされてきた方で、僕らに教えられることや伝えられることがあればできるだけ伝えようとしてくれます。いいアーティストはこうであると手本になってくれるおかげで、僕らも早いスピードで成長できたと思います。
ジーワット:パフォーマンスですね。パフォーマンスをしている時に何を考えているのか教えてくれるので、彼のパフォーマンスを見るのがすごく好きです。どういう考え方はステージの上に持っていくべきか、下に置くべきか、どうすれば自分らしくいられるかを参考にしています。
ーー「Envy」の内容は結構重いのではないですか? 歌詞を見ると何度も謝っていますが、初めて聞いた時はどう思いましたか? この曲を伝えるのに難しいと思ったところはありましたか?
ジュニアー:いろんな捉え方があるかと思います。本当に罪悪感を感じて謝っていると捉えている人もいれば、ちょっと皮肉に捉えている人もいると思います。それか「もうできることはしたし」という感じで捉えるとか?
ジーワット:そうだね、歌詞を読めば謝ってはいるけど、自分はそんなに間違ったと思っていなさそうな主人公という感じかな。「君を愛してごめんね」という感じで。
●最近のNerdyは 『黄泉のツガイ』
VVV - เนิร์ดดี (Nerdy) | [MV]
ーー「Nerdy」にちなんで、自分の性格はNerdyだと思いますか? 内向的(introverted)ですか? それとも外交的(extroverted)?
ジュニアー:結構内向的(introverted)だと思います。シャイで、人に声をかける勇気があまりないですが、話してみたら話しやすい方だと思います。
ジーワット:この人(ジェナスを指して)外交的(extroverted)なので先に答えます。僕も内向的(introverted)だと思います。でも自信があることだったら自分からオープンに話します。
ジェナス:今年に入って性格検査をしてみましたが、その前は自分のこと外交的(extroverted)だと思ったことがなくて、むしろ内向的(introverted)だと思っていました。もちろんこの二人のレベルまでではないですが(笑)。でも大人の方に会える機会が増えて、僕は子供っぽいから何でも気になって質問をするようになっていました。そこから会話が広がって、いろんな方と仲良くなって、自分は外交的になっていったかもしれないです。
ーー最近何かのNerdになっていますか?
ジェナス:最近だけではないですけど、アニメです。
ーー何を見ていますか?
ジェナス: 『黄泉のツガイ』ですね。まだ放送中なので毎週更新されていて、いつも追っています。
ジュニアー:最近小さい植物を育てることにハマっています。この前MVの撮影に行きましたが、セットに花があったので、もらってもいいですかと聞いたらいただきました。それから毎朝起きると水やりをするので、日本に来てからは「大丈夫かな」、「何日もいないけど元気かな」、「でも外にいるから雨も降っているみたいだし、大丈夫か」と考えたりしています。
ジーワット:前までは車が好きでしたが、最近音楽にまたハマっているみたいです。デビューの準備のためにちょっと作っていなかったので、曲を作っていた時が恋しくなって、やっています。今まで続けてきたことなので無駄になって欲しくないし、少なくても僕が自分の想いを表現できる場所として使っていきたいです。
トリプルビー
ーー今回日本のファンの皆さんに曲を披露できて、どう思いましたか?
ジーワット:好きかどうかはわからないですけど、聞いてもらえたことは嬉しかったです。もっと知ってもらえるように現地まで広告を届けに来たみたいな感じで、好きになってくれたら嬉しいです。
ジェナス:感動しました。単独イベントではなかったとしても、初めての海外パフォーマンスだったので。
ジュニアー:パタヤなどもありましたが、基本的にはバンコクあたりで活動をしていたので、パフォーマンスのために海外に飛ぶというのはすごく大きく感じます。
ジェナス:飛ぶ前の日は『OLYMPOP』というイベントも出演していたので、そのまま飛行機に乗るとなるとすごく疲れました。でも「Nerdy」を披露した時に皆さんがジーと集中して見てくれたので、疲れが飛びましたね。
ジュニアー:この振り付け(サビの振り向く振り付け)をしている時にもこういう顔(ふわっと笑っている表情)していて、嬉しかったです。
ジェナス:公式のTikTokにも載っていますが、コロコロ表情が変わる振り付けもあったんですけど、見てくれていた皆さんも笑ってくれて楽しかったです。
ジュニアー:本当に可愛がっていただいたと感じました。すごい心が満たされて、来れてよかったと思いますし、また来たいです。
VVV (私の女王) ‘เจ้าชายของแก’ (Original ver.)
ーーこれからの目標・計画を教えてください。
ジーワット:一番近い目標ですと、曲をリリースし続けたいです。ファンの皆さんのSNSのフィードから消えないように曲と曲の間は2ヶ月を超えないことを目指しています。新しい人もファンにできたら嬉しいですし、もっとたくさんの人に僕らの曲を知ってもらいたいです。
ーーじゃあ、真ん中くらいの距離感の目標ね(笑)
ジーワット:それから一番遠い目標(笑)。
ジェナス:真ん中くらいですと、例えば10人、20人の方と話したら、少なくても一人は僕らの曲を知っている人であって欲しいという感じで、タイ全体で僕らの曲を知っている人を増やしていきたいです。どの曲がそのくらいヒットするかはまだわからないですけど、準備している曲の中でうまくいくのではないかなという曲はあります。
ジュニアー:そして一番遠い目標は単独コンサートです。そして毎年何かの賞をいただいて、僕らとチームの皆さんの努力が救われて欲しいです。
ジェナス
ーートリプルビーとして日本でどんな活動をしてみたいですか?
ジェナス:先ほどお会いしたREIKOさんとコラボレーションをしてみたいです。彼はすごく話しやすい方で、お互い英語が話せるのもあって簡単にコミュニケーションができたと感じました。振り付けを教えていただいた時もすごくわかりやすくて、何か一緒に作れたら面白いじゃないかなと思いました。
ジーワット:コンサートを開いて、日本のファンの皆さんに会いに来たいです。
ジュニアー:みんなめっちゃいいこと答えてるじゃん!(笑) 僕は一緒に遊園地に行くとか考えてたのに。みんなでスキーしに行きたいです。
ーー日本のファンの皆さんまたはこれからファンになる人にメッセージをお願いします。
ジェナス:僕らのパフォーマンスを見てくれたファンの皆さん、気に入ってくれたら嬉しいです。僕らも日本の皆さんにいいものを見せられるようにすごく努力して、日本語の歌詞も準備しました。聞き取れるものになっていたら嬉しいです。そして、皆さんは本当に暖かくて、またタイに帰って自分たちを磨いて、いい曲をリリースして、いいパフォーマンスができるように頑張りたくなりました。その時までは日本のファンダムができたら嬉しいですね。
トリプルビー