英国ロイヤル・バレエ団 世界的人気を誇る名門が3年ぶりの来日!
“ロイヤル”の名のもとに世界中から逸材が揃う、魅惑のスター陣!
正統で気品あるスタイルと演劇的なバレエの伝統で世界的な人気を誇る英国ロイヤル・バレエ団が、旬のスターたちを揃えて3年ぶりに来日公演をおこなう。
英国最大の規模と名声を誇るこのバレエ団は、1930年代にニネット・ド・ヴァロワによって創設され、ロシアからもたらされた古典バレエを西欧でいち早く導入するいっぽう、英国人振付家を育て、“ロイヤル・スタイル”と呼ばれる気品ある様式、演劇的な物語バレエのレパートリーなど独自の伝統と魅力を育んできた。
現在、プリンシパルには外国人を多く迎え入れているが、この屈指の名門にはその伝統と魅力を慕って世界各地から優秀なダンサーたちが集まってきている。
今回上演されるのは、シェイクスピアの国が誇るレパートリー「ロミオとジュリエット」と、英国らしい演劇性をほどこした古典バレエの傑作「ジゼル」。英国ロイヤル・バレエ団を代表する旬のスターたちの競演でその魅力をぜひ堪能していただきたい。
プログラム紹介
「ロミオとジュリエット」全3幕
振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ROMEO AND JULIET Ballet in three acts
photo:ROH/Johan Persson
photo:Bill Cooper
没後400年を迎えるシェイクスピア、その生地である英国のバレエ「ロミオとジュリエット」が6年ぶりに日本で上演。
世界でもっとも有名なこの恋の悲劇をもとに、数々のバレエが創作されているが、今回上演されるマクミラン版はその最高峰の一つとして数えられる、まさに英国が誇るレパートリー。ヴェローナの2大名門家の抗争を背景に、その息子と娘である、まだ10代のロミオとジュリエットの1週間たらずの間の出会いと死。マクミランはこの物語を、若い男女の「運命の恋」というテーマに焦点を当てながら現代的に描き、その魅力はいまなお色あせることがない。
ロミオとジュリエットのバルコニーの場面で、スピード感溢れる踊りの中、ロミオに掲げられたジュリエットが弧を描くように背中をしならせ歓喜する美しさ。そして寝室の別れの場面、最後の墓室の場面にいたるまでの3つのパ・ド・ドゥは、無垢で激しい情熱にかられた恋人たちの、歓喜から死への疾走をあますところなく表現する大きなみどころ。また、舞踏会でそこだけ時が止まったようなロミオとジュリエットの出会い。広場での若者たちの躍動感に満ちた抗争シーン。家族と対立してベッドで一人、声無き心の叫びをあげるジュリエットの演技まで、名場面は枚挙にいとまがない。脇の登場人物に至るまでがこだわりの演技を見せる舞台には、英国のカンパニーならではの重厚感が漂うのも大きな魅力だ。
スターそろい踏みとなった今回の来日公演。いくつものペアを見比べたくなる豪華競演が期待できるだろう。
あらすじ
敵対するモンタギュー家のロミオとキャピュレット家のジュリエットは、舞踏会で出会って運命的な恋に落ちる。二人は密かに結婚式を挙げるが、親友マキューシオをジュリエットの従兄弟ティボルトに殺されたロミオは、その仇を討ち、追放処分となる。ロミオの出立前夜を共に過ごし、彼を送り出して悲嘆にくれるすジュリエット。そこへ両親から婚約者パリスとの結婚を強要された彼女は、僧ロレンスに救いを求め、死を装う薬を飲む。しかし真相を知らないまま街に戻ったロミオは、地下墓室に横たわるジュリエットを見て絶望し、毒を飲み干す。目覚めたジュリエットは恋人の死を知り、彼女もまた剣で自らの命を絶つ。
ケネス・マクミラン(振付家 1929~1992) Kenneth MacMillan
スコットランド生まれ。1970~1977英国ロイヤル・バレエ団芸術監督。主席振付家も長く務めた。「ロミオとジュリエット」で一躍台頭し、18世紀の文学をもとにした「マノン」、オーストリア皇太子のスキャンダルな死を題材とした「マイヤリング(うたかたの恋)」ほか、現代の観客を惹きつける多くの作品を創作した。
「ジゼル」全2幕
振付:マリウス・プティパ(ジャン・コラーリ、ジュール・ペローによる)
演出:ピーター・ライト
音楽:アドルフ・アダン
GISELLE Ballet in two acts
photo:Bill Cooper
月明かりの夜、白い顔に魅惑的な笑みをうかべて踊るウィリたちは、抗いがたく誘惑的。けれどその狂気に取り巻かれた男は、死ぬまで踊り続けなければならない…。
婚礼を前に死んだ若い女性の霊ウィリの伝説をもとにした、ロマンティック・バレエ「ジゼル」は、19世紀に大ヒットを飛ばして以来、脈々と踊り継がれてきた傑作バレエだ。
ヒロインのジゼルは、愛を誓い合った男性に裏切られ、まさに伝説のウィリの悲劇の運命をたどる。けれど彼女は魔性の存在となってなお、愛を貫き、同胞たちから彼を守る。ドラマティックな展開を見せる第1幕の現実世界と神秘的な霊界を描く第2幕の鮮やかな対比。その中で成長を遂げるジゼルの幽玄美と精神性は、時代を越えて観客の心をとらえてきた。
今回上演される「ジゼル」の演出は、英国における古典バレエの第一人者、ピーター・ライトによるもの。その特徴は、英国らしい演劇的な整合性や細部へのこだわりにある。ジゼルの死を心臓の病のためではなく自殺とし、そのために正式な埋葬がされなかったことや、ジゼルの出生の謎を暗示する母ベルタの描き方など、細部へのこだわりが演劇的な厚みを生み、現代人にとって説得力をもつ展開となっている。
踊りと演技が一体となった高い表現力を求められる本作は、いまなお演じるダンサーたちにとっての試金石であり、これまで幾多の名演を生んできた。英国ロイヤル・バレエ団が誇るスターたちの競演は、その歴史に新たなページを刻むことだろう。
あらすじ
村娘ジゼルは、村人になりすましたアルブレヒト伯爵に恋をする。母ベルタは、婚礼の前に男に捨てられて死んだ娘たちの亡霊「ウィリ」の話をして、その恋をあきらめさせようとする。そんな時、貴族の一行がジゼルの村を訪れる。ジゼルは美しい貴族の女性バチルドをもてなすが、彼女はアルブレヒトの婚約者だった。ジゼルを愛する森番ヒラリオンは、恋敵アルブレヒトの素振りに怪しさを感じとり、皆の前で正体を暴く。ジゼルは衝撃のあまり狂気に陥り、アルブレヒトの剣で自らの命を絶つ。
夜、ヒラリオンとアルブレヒトが相次いで森の中の彼女の墓を訪れるが、彼女は「ウィリ」となっていた。ウィリたちはヒラリオンを踊らせて殺し、次の標的をアルブレヒトに定める。ジゼルは必死に彼を守り、いつしかウィリの魔力が失われる夜明けが訪れる…。
ピーター・ライト(振付家 1926~) Peter Wright
ロンドン生まれ。1977年から95年までサドラーズ・ウェルズ・ロイヤル・バレエ団(90年より英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団、BRB)芸術監督を務めた(95年より名誉芸術監督)。「眠れる森の美女」「コッペリア」「白鳥の湖」などの古典作品の改訂で世界的な評価を獲得している。
英国ロイヤル・バレエ団 2016年日本公演
■入場料(税込):S=25,000円 A=22,000円 B=19,000円 C=15,000円 D=11,000円 E=8,000円
■音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
■演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
■日程・会場
7/1(金) 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール(演奏:大阪交響楽団)
■入場料(税込):S=25,000円 A=22,000円 B=19,000円 C=15,000円 D=11,000円 E=8,000円
■音楽:アドルフ・アダン
■演出:ピーター・ライト
■演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
※表記の出演者・演目は2016年1月29日現在の予定です。
※出演者の怪我・病気、その他の都合により変更になる場合がありますのでご了承ください。尚、変更にともなうの払い戻し、公演日・券種の振替はいたしません。正式な出演者・演目は当日発表になります。
※未就学児童のご入場はお断りいたします。
※公式サイト:http://www.nbs.or.jp/stages/1307_royal/