My Little Loverは若いリスナーにも、30代のリスナーにとっても青春になりえる 昔からある場所は今でも同じ場所だった
My Little Lover
色あせないものは、いつまでも輝き続けるのだなということを、改めて感じさせてもらった。
そう、My Little Loverが結成20周年を迎えるにあたり、当時でも驚異的であった300万枚という今では考えられない枚数をセールスしたアルバム『evergreen』と、現代の解釈でリプロデュースした『evergreen+』、6年ぶりのニューアルバムとなる『re:evergeen』を同梱パッケージとしてリリースしたのだ。
今回はそのリリースに伴って4月15日に東京国際フォーラムCで『evergreen live』が行われると聞いて、改めて注目し今回のアルバムや当時の楽曲達のMVなども聴き返し、見返してみたのだが、いやはやどちらのパッケージもMVも懐かしくて、新しくて、一気に心を持っていかれたのだ。
上記の動画で視聴できるが、「Hello , Again」、「白いカイト」、「Man & Woman」と、当時のミリオン楽曲がもうたまらない。ちょうど今30代、40代の方にはノスタルジーと共にメロディが突き刺さることだろう。70年代生まれの青春の代名詞といっても過言ではない。楽曲の情景に自分の青春を重ねて思い出される風景や臭い、人物、シチュエーションの数が尋常ではないんだが、それも万人が受け入れやすい歌詞とメロがそこにはあって、共感や好感を持つ人間の分母が半端じゃないように楽曲が表現されているからなのだろう。この頃から小林武史のポップ感やフック感はやはり天才的で、akkoの声があまりにも透きとおっていて、当時から今でも僕らの胸に染み込んでるということを感じる。
「ああそっか、僕はこういうの聴きたかったんだ」って、今思った。あれから色々な音楽を聴いて、色々なものにハマって。でも年を経て、刺激よりも“フラットになりたい”と思うようになって、そうしたらこの透明感が本当に沁みてしまう。
そんな楽曲たちが今回の「evergreen+」では見事にブラッシュアップされ、あの頃と同じように現在のリスナー達の耳に、僕たちが感じた同じ感動と心地よさを届けることに成功していると思う。そして、ブラッシュアップすることによってアップデートされたMy Little Loverが、新アルバム「re:evergeen」に階段を上るように自然にたどり着き、リスナーの耳に違和感を与えることなく新たな表現をやってのけたのも流石としかいえない。
映画の主題歌にもなった「re:evergeen」からの先行配信曲「ターミナル」には、その変わらずも洗練された透明感と、マイラバらしい転調や、等身大なメッセージ、知らない間に心を盗まれる彼らの良さは、結局の所20年の時を超えて僕の心を打った。
多様化する音楽業界にあっても、My Little Loverは「evergreen」から「re:evergeen」まで、ただただまっすぐ歩いてきたというイメージ。ただ軸をもって階段をゴールに向かって進んだだけなのだろう。
ハロー。アゲイン
きっと4月のライブも、懐かしさを感じることのできる、昔から知っているあの場所なんだろう。そしてまた、明日を歩く勇気をもらえるのだろう。
▼4月15日(金)
東京・国際フォーラムC
18:00開場/19:00開演
料金:指定席 ¥7,500(税込)
一般発売日:2月27日(土)AM10:00〜
イープラスにて先着先行受付
2月26日(金)21:00~2月27日(土)9:00まで
My Little Lover
Disc.1 - re:evergreen 収録曲
1. wintersong が聴こえる
2. pastel
3. 星空の軌道
4. 今日が雨降りでも
5. バランス
6. 夏からの手紙
7. 舞台芝居
8. 送る想い
9. ターミナル
10. re:evergreen
Disc.2 - evergreen+ 収録曲
1. Magic Time
2. Free
3. 白いカイト
4. めぐり逢う世界
5. Hello, Again ~昔からある場所~
6. My Painting
7. 暮れゆく街で
8. Delicacy
9. Man & Woman
10. evergreen
1995年にシングル「Man&Woman / My Painting」でデビュー、2nd シングル「白いカイト」3rd シングル「Hello, Again〜昔からある場所〜」をリリース、 そして1stアルバム「evergreen」が300万枚のセールスを記録し当時社会現象を起こした。
さらに勢いは止まらず、2nd アルバム「PRESENTS」、3rd アルバム「NEW ADVENTURE」が次々とミリオンセールス記録。akkoの透明感あふれる歌声が多くのリスナーの心をつかんできた。今年5月からは、デビュー20周年となるanniversary Year を迎えており、11月7日公開される直木賞作家・桜木紫乃原作、映画「起終点駅ターミナル」の主題歌「ターミナル」をMy Little Lover が担当する。
それに合わせ10月28日にこの主題歌「ターミナル」を先行配信リリース、さらに11月25日には20周年を飾るメモリアルなニューアルバム「re:evergreen」を発売予定。今作は、小林武史全面プロデュースによる豪華ゲストミュージシャンを迎え、"小林本人こんなに生楽器を多用したアルバムはない"という程贅沢なアルバムが制作されている。