この夏、涼を求めたい方にオススメ!軽井沢の名所がライトアップ
海、川、プール……この夏は「滝」なんていかがでしょう。
いよいよ夏本番。無性に水を求めたくなる今日この頃。もちろん水分補給という意味でもあるが、いっそ水を被ったり飛び込んでしまいたくなるのは僕だけではないはず。この時期、海や川へのレジャーに多くの人が足を運ぶのは、きっとその気持ちの表れだ。
そんな水への欲求が高まった方にお勧めしたいジャンルが、滝である。
その多くが山間部に位置しているため、そもそも気温も低めで木々もたくさん生えていて日陰、周囲には飛沫が飛び交っているので体感気温は軽く10度以上は低い。さらに視覚と聴覚でも水の流れを感じることができる。もっと言えば、実は効果が科学的に実証されてはいないらしいマイナスイオンも満点。
そんな滝にも実は色々な種類が存在している。
まず一つに「直瀑」というものがある。有名なものでは、関東圏の方であれば修学旅行等で一度は訪れているであろう、日光にある華厳の滝のような一直線に落ちるタイプ。その直瀑がいくつか連なって段々になって岩肌を落ちていくのが「段瀑」。日本一の落差350mを誇る称名滝はこのタイプだ。他にも末広がりに傾斜に沿って流れる「分岐瀑」や、急角度で川がそのまま滝になったような「渓流瀑」と呼ばれるものもある。
その中でも極端に数が少なく、レアな滝のタイプが「潜流瀑」だ。
滝とは通常、川が流れていくうちに崖に差し掛かり、そこを流れ落ちている箇所を指すのだが、このタイプはそうではない。大昔の火山活動等で出来た崖から湧き水が湧き出し、そのまま流れ落ちているのが「潜流瀑」なのである。
その中でもっとも有名なものが富士にある「白糸の滝」で、日本の滝100選にも選ばれている。そして同じく「白糸の滝」という名を持つ滝が、軽井沢にも存在する。本稿ではそれについて書く。余談だが、日本中に「白糸の滝」と名の付く滝はものすごくたくさんあるので、場所など検索する時にはご注意を。
白糸の滝
キング・オブ・避暑地の名を欲しいままにする軽井沢。都心からのアクセスも良く、標高も1000m級、緑も多いため、特に夏場には多くの人が訪れる。だが定番のアウトレットショップや旧軽井沢地区には多くの人が集まりすぎた結果暑くなり、あまり避暑地感が味わえなかったりすることもある。
そんな時、軽井沢の中心地から車で20分程度はなれた白糸ハイランドウェイという有料道路沿いに「白糸の滝」はある。決して大きく迫力のある滝ではないのだが、シャワーのように静かに涼しげに、そして幅広に流れる姿はとても美しい。観光ガイドにも載っており決して無名ではないため、ここにも結構な人出があるのだが、暑さを忘れるには十分過ぎるだろう。
さらに7月31日から8月30日の間の金・土・日(8月7日~16日のお盆期間は毎日実施)に関しては、この「白糸の滝」が夜間にライトアップされ、自然の力と人の力が調和した見事なアートを見せてくれるのだ。
”白糸の滝」をライトアップすることで、夜の楽しみが少ない軽井沢地区での夜の観光スポットとしての役割を担うと共に、昼間では気付かれなかった自然の美しさを再認識していただき、環境意識の向上を図る”という狙いによって行われるというこの試み「2015 軽井沢・白糸の滝イリュージョン」は、日本夜景遺産にも選ばれた。
「夜の楽しみが少ない」と公式に寂しいことを言っているアナウンスも気になるが、実際何度も軽井沢を訪れている筆者からしても、それは事実。景観保全等の観点から夜間に営業する店舗も無く、コンビニですら閉まってしまうのである。
このライトアップも夜通し行われるわけでは無く、19:00~21:00の時間帯に限られるのであるが、この夏、軽井沢へと避暑に赴く方には、神秘的な光景と、滝の作り出す清涼感いっぱいの空間を味わえる「白糸の滝」をぜひ訪れて欲しい。
撮影=風間大洋
日時:2015年7月31日〜8月30日の間の金・土・日 ※8月7日〜16日は毎日実施
会場:軽井沢・白糸の滝