EL&Pキーボード奏者、キース・エマーソンさんが死去

ニュース
2016.3.12
エマーソンさんの訃報を発表したEL&PのFACEBOOKより

エマーソンさんの訃報を発表したEL&PのFACEBOOKより

英国のロック・バンド、エマーソン・レイク&パーマー(EL&P)のキーボード奏者だったキース・エマーソンさんが3月10日、米国カリフォルニア州サンタモニカ市の自宅で死去したことが、EL&Pのフェイスブックで発表された。享年71歳。死因は自殺と見られる(地元警察は銃で頭を撃ち抜いたと判断)。

エマーソンさんは、1944年11月2日、英国ランカシャー州のトドモーデンで生まれた。1967年よりザ・ナイスのキーボード奏者として注目され、1970年には、キング・クリムゾンのグレッグ・レイク、アトミック・ルースターのカール・パーマーと組んで、エマーソン・レイク・アンド・パーマーを結成。クラシック音楽やジャズを積極的に取り込んだ、キーボード主体の新しいロック・ミュージックを生み出し、キング・クリムゾン、ピンク・フロイド、イエスと並ぶプログレ四天王の一角として人気を博した。とりわけエマーソンさんは、当時誕生したばかりのモーグシンセサイザーを巧みに操り、またオルガンにナイフを突き刺したり、倒し弾きをするなど、派手なライヴパフォーマンスでも注目を浴びた。グループの代表作としては『展覧会の絵』『タルカス』『トリロジー』『恐怖の頭脳改革』など。グループは1980年に解散した(その後、何度か復活)。

なお、カール・パーマーはエマーソンさんの訃報に接し、自身のサイトで次のコメントを寄せている。

I am deeply saddened to learn of the passing of my good friend and brother-in-music, Keith Emerson. 
Keith was a gentle soul whose love for music and passion for his performance as a keyboard player will remain unmatched for many years to come. He was a pioneer and an innovator whose musical genius touched all of us in the worlds of rock, classical and jazz. 
I will always remember his warm smile, good sense of humor, compelling showmanship, and dedication to his musical craft. 
I am very lucky to have known him and to have made the music we did, together. Rest in peace, Keith. 
Carl Palmer
March 11, 2016
 

エマーソンさんはソロ活動の中で、『幻魔大戦』(1983年)や『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)を含む映画音楽も数多く手がけた。また、エマーソンさんのファンであった作曲家・吉松隆は「タルカス」をオーケストラ用に編曲し発表(2010年)。さらにこれが後年NHK大河ドラマ『平清盛』(2012年)の劇中音楽でも使用され(演奏は新録音)、EL&Pファンを大いに湧かせた。

日本との係わりでいえば、後楽園球場と阪神甲子園球場で行われた1972年のEL&P初来日公演が、来日ロックコンサート史において語り草となっている。前者では台風接近中の豪雨の中で行われ、後者は熱狂した観客たちがステージになだれ込みコンサートが中止となった。後年、グループとして、あるいはソロとして来日公演がおこなわれた際には、いずれも平穏無事な中で盛り上がった。そして今年(2016年)の4月にもソロ公演を大阪・東京のビルボードライブで開催するはずだった。その直前に突然舞い込んだ訃報だけに、日本のファンに与えた衝撃は非常に大きい。

それにしても、クリス・スクワイアさん、デヴィッド・ボウイさん、ジョージ・マーティンさん等々、ロック界の重要人物たちが次々と鬼籍入りしてゆく昨今の状況に、淋しさを禁じ得ない人も少なくないはずだ。謹んでエマーソンさんのご冥福をお祈りする。

二ヶ月前にはD・ボウイへの追悼文を書いたばかりだった…

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